■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2000/5/24 No.37 週刊メールジャーナル 読者数7320人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ★株主総会に怯える問題企業/最も注目は論談グループに狙われた日本航空 ★密室の派閥談合と憲法違反の政教一致連立が生んだ低資質の失言首相 ★堕落警察のルーツ/パチンコ利権(8)大株主・三菱商事と“闇の世界” ★【報告】石原問題で本紙に賛否両論の意見/外国人差別容認論は一切なし ___________________________________ 株主総会に怯える問題企業/最も注目は論談グループに狙われた日本航空 業績悪化の日商岩井、内紛の三越は? 経済ジャーナリスト 中野 忠良 株主総会シーズンを控えて、問題会社の総会担当者は連日、“総会対策”に 余念がない。業績悪化が表面化した日商岩井、そごう、内紛が起きている 三越、合併反対運動にさらされる富士銀行、このほか過去に総会屋への利益供 与事件を起こしている日立、三菱電機、三菱地所、三菱自動車、第一勧銀、 味の素、キリンビール、富士火災海上、住友海上火災、小西六、ノリタケ、 桜ゴム、共和電業、パルコ、大阪変圧器など。 その中で最も注目を集めているのは日本航空。山崎豊子の「沈まぬ太陽」で話 題になったが、ウラでは総会屋グループ「論談同友会」が約50万株を取得、 10人の代表らの名義に書き換えられた。 さらに、昨春100万株を取得して話題になった広域暴力団山口組系後藤組 の後藤忠正組長がさらに52万株を買い増ししていることも明らかになってい る。 ◆またもロングラン総会か富士銀行◆ そして、日本航空の筆頭株主に収まっている糸山英太郎が、経営陣批判の文 書を送りつけて、毎年のことながら株主総会に出席すると脅しをかけている。 これらの動きに対して、日航サイドは“植木リース事件”や“株主優待券 事件”のほとぼりが冷めておらず、株主総会対策は兼子勲社長以下がおよび腰 であるため、何ら手を打てずにいる。 東京相和銀行の経営破たんで逮捕された長田庄一会長の取り調べにより、総 会屋・小川薫への7000万円の融資が明らかになった。その小川は昨年、 第一勧銀の株主総会にスクーターに乗って現れ話題になったが、今年も問題会 社の総会に出席する準備をしている。 昨年、ロングラン総会で注目を集めた富士銀行は、現在活動中の総会屋10 名が株づけしているので、また一波乱が予想される。 ___________________________________ ∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇ 密室の派閥談合と憲法違反の政教一致連立が生んだ低資質の失言首相 総裁選に出たこともない森喜朗氏 ジャーナリスト 川崎 明 自分の意見を主張するよりは、その場の雰囲気に合わせて、耳障りのいいこ とを言うのがうまい人がいる。 森喜朗首相が、そのての典型的な人物だということは自民党内では早くから 知られていた。その「リップサービス」がしばしば「失言」につながっていた ことでも有名だった。それ故、この人を首相の座に据えることの不安は党内に は最初からあったのである。 しかし、小渕恵三前首相の後継内閣が派閥継承内閣であるためには、閣僚全 員が再任することが望ましいということになり、そのためには、幹事長であっ た森氏を首相にスライドさせることが形の上でベストとの判断が「密室での談 合」でなされたのであろうことは想像に難くない。 だが、何ごとでも、無理筋の論理には弱点がついて回る。派閥の論理を優先 させた結果の最大の弊害は、森氏の資質の低さだったと言っていい。 現任首相の肉体的精神的アクシデントに備えて、内閣法9条で規定する「事 前指名」として、幹事長を決めておけばこの内閣の正当性に疑義は生じなかっ たはずである。 ところが、憲法70条で規定する「欠けたとき」としては、派閥の力学に異 変をもたらす事態も想定されるところから、「事前指名」が見送られてきたと いうのが実態なのである。 今回の舌禍は、「密室での談合」によるツケだとする論評は多いのだが、こ の機会に完全なる派閥解消を求める論評がないのは解せない。 ●派閥解消論と政教分離論争の再燃を恐れる自民執行部 いま、自民党内の実権を握る幹部らが最も懸念していることが二つある。 一つは「派閥解消」論の台頭でありもうひとつは「政教分離」論争の再燃で ある。 仮に、世論が沸騰して森首相が辞任せざるを得なくなったとしても、(今回 は解散・総選挙の日程から、それはあり得ないと思われるが)派閥調整人事で 政権維持を図るのは自民党のお手のものなのである。 それよりも、内閣の危機管理として、首相に事故あるときの承継制度の法的 不備を解消するため、「派閥解消」論が台頭することの方がはるかに怖いので ある。 もうひとつは7年前、「50年体制の崩壊」によって細川政権が発足したと き、下野した自民党は、政権参加した公明党に対して激しい「政教一致」批判 を繰り広げた、あの時の論議が再燃することが何よりも困ることなのである。 いまの連立内閣は、憲法20条に弱い内閣である。 このことは、国民の審判を経ずに強引に絶対多数与党体制を作った、野中広 務幹事長ら現指導層が一番良く自覚している。 「神の国」発言を正当化しようとすればする程、「政教分離」論争に近づく ことになるからである。 公明党との連立に懸念を提起する党内グループは、いまは政治的謀略によっ て抑えられているように見えるが、党内の守旧派グループが実験を強める程、 ジレンマが増大する構図になっている。 ともあれ、この国の首相たる者、憲法に基づく国家観、歴史認識に基づく価 値観を、国民の前に明らかにすることが最低条件だ。 これは、政党を超えた原理原則だ。 総裁選に立候補したことがない。したがって、国家観や宗教に関する哲学を 一度も披露したことがない。そんな人物を「密談」によって首相に就けた責任 を追及する必要がある。 ___________________________________ ⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔ 堕落警察のルーツ/パチンコ利権漁り恥史(8) 中野 忠良 巨額変造被害のカード会社の大株主・三菱商事と“闇の世界”の深いつながり 日本カードシステム(略称・LEC)日本ゲームカード(同・GC)の2社 は、平成8年3月までに“変造カード”による被害を受けた。両社合わせて 630億円だった。 変造カードによる被害額630億円の内訳をみると、LECが550億円 で、GCは80億円だった。東西のプリペイドカード発行会社にどうしてこれ だけの差がついたのだろうか。 業界の事情通によれば「闇の世界とのつながりが深いLECの被害が大き く、GCに比べて約7倍の損害をこうむった。このため、LECの大株主であ る三菱商事はカード事業からの撤退をNTTに通告した。結局、三菱商事側が NTTの説得によって事業を継続することになったといわれるが、真実は三菱 商事といえども“闇の世界”の報復を恐れたからだ」といわれる。 つまり、それだけパチンコ業界は闇の世界に支配されているということであ る。 ■自動車業界を上回る30兆円の売り上げ■ 90(平成2)年4月、プリペイドカードシステムが導入されると、91年 には全国各地で“違法改造機”が続出した。東京・下北沢でパチンコホールへ の暴力団のいやがらせ事件が摘発されたのを契機に、パチンコホールの「暴力 団排除運動」が始まった。 92年、全日遊連が国家公安委員会所管の協同組合として認可された。全日 遊連が音頭を取って全国のパチンコホールが「暴力団排除総決起集会」を開い た。 プリペイドカードの普及により、カードと遊技機を一体化した「カード式パ チンコ機」(通称・CR機)が登場した。CR機の登場によりパチンコ業界の 売り上げは飛躍的に伸び、87年の10兆円から5年で売り上げは20兆円を 突破、30兆円の大台に迫り、電機、自動車業界の売り上げを上回ったのであ る。 (次号につづく) ___________________________________ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 【ご報告】石原問題で本紙に賛否両論の意見/外国人差別容認論は一切なし 本紙前回と前々回の石原慎太郎氏に関する記事に対し、4人の読者の方から 合計8通のご意見をメールでいただきました。誠にありがとうございました。 4人の方のうち、記事の主旨に批判的な方が3人、賛同の方は1人でした。 批判的なご意見は、おふたりが、共同通信“誤報”問題を指摘して「石原知 事は人種差別主義者ではない」とし、その前提から本紙記事の表現方法に疑問 を表明されておりました。おひとりは、意味不明の短い内容でした。 なお、世界人権宣言の理念そのものを批判したり、外国人差別を容認するご 意見は一切ありませんでした。 賛同のメールでは、石原慎太郎氏の「歌舞伎町は無法地帯」発言に対する地 元の人々の困惑、歌舞伎町の住民が外国人との共存と相互理解の努力により安 全で健全な街づくりに努めていること、歌舞伎町振興組合の小松良司理事らが 「歌舞伎町は、知らない人でも十分散策できるまちだ。ど真ん中に新宿区役所 と区議会があり暴動など起きるはずがない」と訴え都知事宛に抗議文を送った 事実を伝えておりました。 石原慎太郎氏の人種差別主義の具体的事例については、また話題が持ち上が った折にでも、より詳しくレポートして参ります。今後とも弊誌をご愛読下さ いますよう、何卒宜敷くお願い申し上げます。 (編集部 佐藤進) …………………………………………………………………………………………… このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 配信を希望または中止されたい 方はこちらでどうぞ。 http://www.mail-journal.com/touroku.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2000年5月24日号 第37号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 発行人:メールジャーナル社 代表 大森哲夫 東京都千代田区富士見2-10-11-3F 電話 03-3234-1191 Fax 03-3234-1193 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールrequest@mail-journal.com 転載・再配布・引用等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |