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2000/6/28 No.42    週刊メールジャーナル   読者数7366人(前回)
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★都道府県別、年代別投票率の裏に見える、ゆがんだ民意とマスコミの課題
★東証マザーズの害悪(3)東証と大蔵省のメンツがかかるリキッドの浮沈
★債権回収業に民間企業が続々参入/予想される暴力団がらみトラブルの激増
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都道府県別、年代別投票率の裏に見える、ゆがんだ民意とマスコミの課題
                       ジャーナリスト 川崎 明

 第42回総選挙は、土俵際ぎりぎりで自公保連立が残した格好になった。
 「今回選挙の最大の注目点は投票率になるであろう」と、公示前に私はある
業界紙に書いたが、そのとおりになってしまった。
 全国平均で62・49%(自治省)と、投票時間が2時間延長されたにもか
かわらず、戦後2番目に低い記録にとどまった。
 1996年10月の前回総選挙が戦後最低の59・65%だった。
 その次の98年参院選の投票率は、58・5%と低水準ながら、参院選とし
ては思いがけない回復を見せたために、当時の橋本自民党を惨敗に追い込んだ
ことは記憶に新しい。
 そこで、今回の総選挙では、もしも先の参院選のように大幅な投票率の回復
があれば(参院選は14ポイント上昇)、連立与党の崩壊も考えられたのであ
る。
 しかし、今回総選挙の投票率はわずか2・84%の回復率にとどまった。そ
の分だけ野党の進展が損なわれたという見方がある。
 その原因については、さまざまな報道があるのでここでは触れないが、連立
与党執行部が、自分たちの組織票の効果を高めるために、さまざまな選挙戦術
を練ったのは事実であり、選挙後、不破共産党委員長が指摘した謀略ビラもそ
のひとつだ。
 だがいかなる理由があるにせよ、21世紀のこの国の進路を選択する権利を
自ら放棄した人が多かった事実は残念だ。

●ワースト5は大阪、千葉、埼玉、神奈川、宮城

 投票日直前になっての森喜朗首相の「寝ていて欲しい」発言は、投票率の回
復を望まない本音が出たものだ。
 無党派層と呼ばれる人々の中で、実際に「寝ていた」人がいたとしたら、そ
の人々が結果として、連立与党の土俵割れを防ぐ役割を果たしたことは間違い
ない。
 だが、「無手勝流」という戦術は民主主義には馴染まない。一人ひとりが自
分の意志を示すことが民主主義のルールであり、その総体が民意ではないか。
 私は民主主義教育を有権者に申し上げるほどお節介ではない。
 実は、無党派層と呼ばれる人々は、都市周辺に多いということが常識になっ
ている。そして、無党派層の投票行動は今回選挙でも野党側にプラスに働い
た、というマスコミの出口調査の結果が発表されている。なのに、今回の都道
府県別投票率によると、大阪府の55・69%を筆頭に、ワースト10には千
葉、埼玉、神奈川、宮城、茨城、京都、東京、兵庫と、大都市圏が軒並み名を
連ねている。
 このことは、大都市圏の無党派層の中には、政治的に中立かどうかは別にし
て、その無関心さゆえに、結果として民意を歪めたり、時流に逆らう結論を導
き出すことに荷担する勢力が、かなり多い可能性がある。
 このような無関心層を、どう分類するかということを、マスコミへの課題と
して提起しておきたい。あわせて、年代別の投票率も発表し、そこから見えて
くる問題点についても検討する価値があるだろう、ということを提起しておき
たい。
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東証マザーズの害悪(3)東証と大蔵省のメンツがかかるリキッドの浮沈
キャリア官僚を社長含みで送り込む    経済ジャーナリスト 中野 忠良

 野村企業情報の後藤光男が仕掛けた最大のM&Aは、松下電器のアメリカの
メディア「MAC」の買収であり、これは7700億円の買い物だった。
 “スゴ腕”で鳴る後藤光男ならば、証券界のモーレツ男・豊田善一をKOB
E証券にスカウトするくらいは朝飯前だったろうし、KOBE証券を操って店
頭市場「マザーズ」を牛耳り、6月19日から大阪証券取引所に開設、取り引
きが開始される「ナスダック・ジャパン」の主導権を握るくらいのことはやれ
るだろう。
 しかしながらKOBE証券はいまや、証券界の疑惑の巣窟と化している。
 自殺した新井将敬代議士は、政治的な悩みにより死を選んだのではなく、株
の売買で大穴をあけ、それを苦にしてホテルで自殺したとされるが、新井代議
士が加入していた「BアンドB倶楽部」のバックにはKOBE証券が控えてお
り、そのまた背後には野村証券がついていると見られている。

●旧経営陣一掃で背水の陣

 そのKOBE証券がマザーズに上場させたリキッドオーディオ・ジャパンに
は、4月22日付で、大蔵省キャリアの山本哲夫が顧問として送り込まれた。
山本は昭和33年入省、九州財務局長を経て名古屋銀行副頭取をつとめた人物
である。
 山本をリキッドオーディオに送り込んだのは東京証券取引所だといわれる。
6月末の株主総会で財務担当の取締役に就任する予定で折を見て大神田社長が
辞任し、山本が社長に就任し、旧経営陣を一掃すると見られている。
 歴代理事長を大蔵OBで固める東証は、理事長以下、大蔵省幹部たちが「メ
ンツにかけてもリキッドオーディオはつぶさぬ」と背水の陣を敷いた形であ
る。
 大蔵キャリアの山本哲夫がリキッドオーディオに送り込まれたことで、奇怪
なKOBE証券をめぐる奇劇の第三幕が上がったことになる。(おわり)

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債権回収業に民間企業が続々と参入/予想される暴力団がらみトラブルの激増
                    経済ジャーナリスト 山根 次郎

 昨年2月施行の「サービサー法」(債権管理回収業に関する特別措置法)に
よって、不良債権回収業に民間企業が続々と参入をはじめた。“サービサー”
と呼ばれる不良債権回収業に最近は、暴力団や右翼関係者が相次いで参入をは
じめたことが警視庁の調べで判明している。
 千代田区、中央区のサービサーに今年3月ごろから、広域指定暴力団を名乗
る男たちから「債権回収を手伝いたい。もし希望があれば債権を買い取っても
いい」という連絡がひんぱんに入っているという。
 彼らはサービサーに「自分たちの仕事が取られた」という思いが強く、債権
回収は暴力団との接点が多いので、警視庁暴力団対策課は注意を呼びかけてい
る。
 しかし、昨年2月に法律が施行された直後、東京・世田谷区の休眠会社を買
い取って、右翼団体構成員と同和団体幹部が、債権回収会社に名義を変更、都
内の銀行に準備資金の名目で9億円の融資を依頼、同10月、融資保証をめぐ
って東京都信用保証協会の職員とトラブルになり2人が逮捕される事件が起き
た。
 今後はサービサーをめぐるトラブルが激増すると予想される。

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