■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2000/9/13 No.52 週刊メールジャーナル 読者数7618人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ★政治資金報告書で分かった、首相の座はカネで決まる/今年1位は亀井静香 ★【平成のお家騒動】4/三共・ワンマン社長退陣劇と無言電話脅迫事件の裏 ___________________________________ 政治資金報告書で分かった、首相の座はカネで決まる/今年1位は亀井静香氏 なぜ密室談合で森総理に決まったのか ジャーナリスト 川崎 明 9月8日の官報で自治省が1999年の政治資金収支報告書の中央分を発表 した。都道府県分は未発表が多いため全容はわからないが、およその金額はつ かめる。 景気低迷が長引き、企業や労働組合から政党・政治団体への献金は、過去最 低だった前年をさらに下回ったが、政治資金パーティーの収入は、大きく上回 った。これは政治資金規正法による公開基準を逃れるための便法を使ったこと によるものだが、政治資金の総額としては、国政選挙がなかったためために前 年より19%下がった。 2000年は既に総選挙が実施され、来年も参院選があることから政治資金 の流れには注目する必要がある。 それにしても99年で注目すべきは、『この国の首相たらんと欲するものは 先ずカネを集めよ』ということがますます明らかになったことである。 ◆カネをバラまき存在感を売り込む鈴木宗男氏 資金管理団体ごとの収入金額を見ると、第1位は亀井静香政調会長がダント ツで、第2位は加藤紘一元幹事長である。この二人の昨年からの発言と動きを 見れば、集金力と発言力は密接にかかわっていることがハッキリする。 第三位は鈴木宗男総務局長だが、この人については少々政治に関心のある人 ならナルホドと納得のいくポジションである。 北海道・沖縄開発庁長官として利権に係わっただけでなく、地元北海道には 広く集金網を張り巡らせている。もともと野心家の鈴木氏は松岡利勝氏 (江藤・亀井派)、森山裕氏(加藤派)など他派閥の若手議員たちにも資金を 配っているのである。 現在は橋本派の中堅だが、小渕内閣では官房副長官としてカネをばら撒きな がら存在感を売り込んできたのである。 リーダー不在といわれる橋本派の中で『次ぎ』を狙っている一人だが、いか んせん人望がない。 第4位は武藤嘉文元総務庁長官だが、亀井氏同様に旧渡辺派重鎮として党・ 総務会長の経験を生かした集金体制を築いている。 第5位は山崎拓元政調会長で、言わずと知れた旧渡辺派を引き継いだ派閥の リーダーであり、総理・総裁を狙っている一人であることは言うまでもない。 第6位にようやく森喜朗首相の名前が出てくる。 ◆政治資金収支の透明性がまだまだ法的に不十分 ところで、この順位を決めている資金管理団体とは、政治家一人について一 つだけ指定することが出来る、政治資金の受け皿団体であるが、今年1月から の、改正政治資金規正法の施行を前に、企業・団体からの政治献金の受け皿と して、新たに政党支部を創設する動きが、とくに自民党を中心に広がった。 政治家個人を支部長とする政党支部や後援会の収支報告は各都道府県に届け られているため、年末にならないと政治資金の全体像は掴むことが出来ない。 この問題は、政治資金の透明性を確保する上で、大きな問題である。 ともあれこの問題はさておき、資金管理団体では第6位の森首相だが、98 年7月に幹事長についたあと、党から森氏個人に対して政策活動費として7億 円余りが支払われている。 さらに、98年12月、三塚派である「清和政策研究会」を引き継いでお り、この政治団体ではパーティーで集めた資金など3億円余りを集めている。 しかしこうした資金など合わせて10億円以上については、支出先などがまる で見えないのである。また、見せなくてもいい法律になっているのである。 故小渕前首相が倒れた後の密室の談合で、なぜ森氏が後継総裁に決まったか が見え見えというものだ。 大臣・党役員・派閥リーダーを経て『集金力』を身につけた者でなければ、 この国の総理大臣にはなれないのである。 逆に言えば、『集金力』こそが、この国では首相たるものの第1条件という べきなのかもしれない。 ___________________________________ ⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔ 【平成のお家騒動】第4回 三共 経済ジャーナリスト 中野 忠良 社長交代のドロドロ/ワンマン社長の息子が反対派内部告発に激怒し無言電話 5月26日、製薬業界2位の三共の社長交代が行われた。これが何と、 84歳で25年間も社長を続けた河村喜典が退任、高藤鉄雄副社長が社長に昇 格。河村は「若返りを図り業績向上の継続を目指す」と発言したのだが、後任 の高藤は今年70歳。とても若返りを図ったとは言い難い。 河村が25年間も社長の椅子に座って居れたのは、同社のヒット商品「クレ スチン」(抗ガン剤)と「メバロチン」(高脂血症治療薬)を自社開発したと いう功績があったからだ。 河村の前任者・鈴木万平も26年の社長在任記録を持って居り、三共は 1913年に株式会社になって以来、河村が5代目で、社長の在任期間が長い ことで有名な会社である。 そういう社風とはいえ、84歳の社長から70歳の社長にバトンタッチとい う図式は異常である。 ●有力社長候補を次々追放し、世襲を策謀したか失敗 河村は社長在任の25年間に、有力後継者を次々に社外に放逐し、長期政権 を保ってきたのだから、お世辞にも“名経営者”と言えるようなシロモノでは なかった。 さらに、河村の息子・喜則(57)が、元副社長の同社顧問(84)に昨年 6月から今年2月までの間に約300回も“無言電話”をかけ、7月14日、 脅迫容疑で書類送検されたのである。 喜則は、慶応大を出て第一勧銀に勤務していたのを、父親が三共に入社さ せ、取締役企画部長のポストに起用、次期社長の位置につけていた。 この喜則は、酒癖が悪く、短気、少しでも意に沿わない意見が出ると、年上 の役員にでも灰皿を投げつけたり、人前で罵倒するなど異常行動の持ち主だっ た。 父親の威光をカサに、気に入らない社員を平気で左遷したりするので、三共 の社内に「三共を救う会」が結成され、河村親子の行状を告発する文書が出回 った。 この文書の中で、喜則は、「ガマガエル」と呼ばれているが、これに激怒し た喜則は、同社・顧問が「救う会」の頭目と思い込んで無言電話をかけたとい う次第だった。 (次回はセガ) …………………………………………………………………………………………… このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 配信を希望または中止されたい 方はこちらでどうぞ。 http://www.mail-journal.com/touroku.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2000年9月13日号 第52号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 発行人:メールジャーナル社 代表 大森哲夫 東京都千代田区富士見2-10-11-3F 電話 03-3234-1191 Fax 03-3234-1193 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールrequest@mail-journal.com 転載・再配布・引用等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |