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2000/9/20 No.53     週刊メールジャーナル   読者数7655人(前回)
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★【平成のお家騒動】5/ドリキャス不振で業績悪化セガを乗っ取った大川功
★「カネが全て」の自民党政治の典型・鈴木宗男氏/悪どい集金力と利益誘導
★住友銀行と暴力団の癒着暴露、告発本の凄い中身/4件の怪死事件と竹下登
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【平成のお家騒動】第5回 セガ               中野 忠良
ドリキャス不振で業績悪化、ホンダ出身社長が辞任/乗っ取った大川功の狙い

 今年5月末、セガ・エンタープライゼス社長の入交昭一郎(60)が引責辞
任し、副会長に退き、大川功CSK会長兼社長(74)が社長に就任した。
 入交は本田技研工業の社長から93年にセガ社長に転身した“変わり種”
で、セガの創立者・中山隼雄前副会長に請われてセガの経営を引き受けた。
 セガの主力事業である家庭用ゲーム機「ドリームキャスト」は、全世界で
580万台を出荷、ソニーの「プレイステーション2」と市場を二分してい
る。
 ところが、今年3月期のドリームキャストの国内販売は60万台と目標の
110万台を大きく下回り、3月期決算は449億円の赤字となり3年連続の
赤字決算となった。入交はこの責任を取らされたのである。

◆ワンマン経営者につきまとう黒い噂

 入交を引責辞任させて社長に就任した大川功は、情報処理サービス業の
CSKの創業者で、早くからゲームソフトを手がけ、パチンコの部品なども手
がけてきたが、セガの成長性に目をつけて1997年から同社の株を買い増し
て筆頭株主の地位と会長のポストを手に入れた。
 今年4月には500億円の第三者割当増資を敢行、私財を投じてこれを引き
受け、20%を上回る大株主の地位を不動のものにしている。大川の視野には
セガとCSKの合併があるはずだ。
 大川は97年以降、CSKとセガの会長職を兼務してきたが、東京証券取引
所から複数の上場会社の代表取締役兼務は望ましくないと注意を受けて、セガ
の会長兼社長職にしぼったといういきさつもある。
 大川はワンマン経営者であり、これまでにもいろいろと暗い噂につきまとわ
れてきたが、昨年の都知事選に立候補した国際政治学者の舛添要一へのパチン
コ業者からの政治献金を仲介したりしている。
 セガの経営は今後、大川主導で行われることになるが、先行するソニーと後
から追いかけてくる任天堂にはさまれて、ゲーム機市場で主導権が握れるかど
うかは、かなり微妙といえよう。           (次回は三和銀行)

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「カネが全て」の自民党政治の典型・鈴木宗男氏/悪どい集金力と利益誘導
「日本一ダーティな政治家」と評される     ジャーナリスト 川崎 明

 本誌前号(9月13日付・第52号)でお知らせした自治省発表の政治資金
収支報告書のうち、資金管理団体の部で第3位になった鈴木宗男自民党総務局
長の政治資金をめぐり、法廷闘争が始まっている。
 このような争いがいつ起きても不思議ではない状況が、この人を巡る利権争
いには、いつもついて回っていた。
 原告は鈴木代議士本人。被告は民主党の峰崎直樹参院議員(北海道選挙区・
元社民党)である。名誉毀損の民事訴訟で、1000万円の損害賠償と謝罪
文、謝罪広告を求めている。訴因は、峰崎議員が鈴木代議士をして「日本一ダ
ーティな政治家」と評したことにある。
 政治家が「ダーティ」であるかどうかを争う裁判は前代未聞だが、判決はと
もかく、その「ダーティ」とされる部分を国民の前に明らかにしてもらえるの
なら、裁判は大歓迎である。
 第1回公判は9月12日。裁判の入り口部分の手続きが行われただけだが、
これからの公判の成り行きが注目される。

●建設業者からの献金システムに「単純収賄」の疑い

 鈴木氏は、同じ北海道を地盤に、いずれは総理候補と自他共に目されていた
中川一郎元科学技術庁長官の秘書から独立して代議士(北海道比例区)になっ
た。
 中川代議士の自殺を巡っては、長男であり地盤の一部を継いで当選した、中
川昭一元農林水産相(北海道11区・森派)と鈴木氏とは永遠の確執がある。
 鈴木氏は、金丸信元自民党副総裁に可愛がられて、党内に徐々に地盤を築
き、いまは、野中広務自民党幹事長の側近中の側近である。
 この人の政策能力についての優れた評価については聞いたことが無いが、機
を見るに敏、腰の軽さと根回しのうまさには定評がある。
 そしてなによりカネ。豊富な資金力で「宗宗(むねむね)会」を結成、集ま
った1年生議員を中心とする20人程の“小派閥”のボスである。最近も「一
の子分」といわれる松岡利勝自民党副幹事長とともに「宗松会」を立ち上げ、
党内や所属する橋本派内での存在感を高めた。
 その資金力の背景は、強引な利益誘導政治にある。国会の質疑で民主党の石
井紘基代議士が明らかにしたところによれば、北海道・沖縄開発庁長官時代の
平成9年に、同庁発注工事を受注した275社から6485万円の献金を受
け、翌年は同じく400社から8945万円を集めたという。「単純収賄」の
疑いさえあるこの集金システムは「ポストに就けばその権力を最大限に利用す
る」と言われるような、ごくシンプルな利権政治家の発想そのものである。
 北海道は、鈴木氏の地元ということもあるが、その強引な資金集めは、最
近、永田町周辺に流された怪文書でも細かに指摘されている。

●橋本派次期リーダー目指し若手議員へカネばらまく

 とくにS建設(本文は実名・以下同じ)、R興業、M建設など釧路、網走、
旭川などの地元で鈴木氏にベッタリくっついている業者が俎上に上げられてい
る。あまりにローカルな話でもあり、話題性から取り上げられることは無かっ
たが、鈴木氏の「らしさ」がよくあらわれている話だ。
 こんな話もある。
 「(網走建設業協会のN氏は)平成11年にパーティ券100枚を買えと言
われて拒否したら、『お前には今後一切仕事を回さない、仕事はD(紋別の悪
業者)とS(もっと悪)にまわす』と恫喝され、結局ムリに買わされ、仕事も
Sに逆転された」といった具合。
 鈴木氏は沖縄にも後援会事務所を持っている。この事務局長が社長を務める
設計会社が、開発庁発注の国立劇場の設計を受注していた。それも、鈴木氏が
長官在任中である。そして、沖縄での鈴木氏の“手足”となって利権獲得に奔
走しているのが、下地幹郎代議士(九州比例区・橋本派)である。
 こうして北海道と沖縄に利権の網の目をかけているのが、鈴木氏である。そ
の資金力で若手代議士を“育成”し、橋本派の次期リーダーをめざしているの
も鈴木氏である。田中角栄以来、「カネがすべて」のこの派閥が、自民党政権
を維持するためには何でもありとする理由がこんなところからも、うかがわれ
るのである。
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住友銀行と暴力団の癒着を暴露、告発本の凄い中身/4件の怪死事件と竹下登
                    経済ジャーナリスト 中野 忠良

 木村勝美の「住友銀行の黒い霧」に続いて、「穢れた銀行」(ともにイース
トプレス社)が刊行になった。前著は、神戸プレジデントゴルフ倶楽部、住宅
信販、北新宿に対する不正融資と暴力団の関係を酷明に暴露したもので、後著
は“金屏風事件”(昭61年)“青葉台支店巨額浮き貸し事件”(平2年)
“イトマン事件”(同3年)“住商・銅不正取引事件”(同8年)に登場した
人物群と法務省・検察庁との癒着による不祥事のもみ消しの実態を明らかにし
ている。
 川崎定徳の佐藤茂(竹下登に近く、金屏風事件に深く関与したとされる)が
平成6年8月に死去した前後に4人が怪死している。まず、新右翼の野村秋介
が平成5年10月に自殺、次いで亜細亜民族同盟会長の佐野一郎がホテルの
屋上から飛び降り自殺(他殺の疑いあり)そしてジャーナリスト・堀川謙三の
怪死(六本木の路上を歩いている途中、何者かに鉄パイプで殴られ、数カ月後
に事務所の階段から転げ落ち蜘蛛膜下出血で死亡)している。

●住友銀行の“ウラ総務”住宅信販と闇世界

 野村秋介は、住友銀行の“ウラ総務”といわれる住宅信販の桑原芳樹を通じ
て50億円を引き出し、娘婿に九州・宮崎でホテルを経営させている。
 野村、佐野、堀川の死は捜査の対象にもならず“闇から闇”に葬られてい
る。また、「住友銀行の黒い霧」の著者・木村勝美によると「穢れた銀行」を
書くために取材協力してくれた不動産会社の大野泰弘が銀座で暴力団に襲われ
拉致された上に肋骨6本を折る暴行を受ける事件が起きた。(平成11年9月
13日)
 大野は日大駿河台病院に収容され、神田署の捜査員に事情を話したが、警察
は動かず、新聞報道もされなかったのである。
 「住友銀行のカネはウラ総務役の桑原を通じて闇の世界へ流すことによっ
て、彼らを住銀のガードマン役に仕立ててきた」(木村勝美著「住友銀行の黒
い霧」より)
 というが、住銀と暴力団との関係の深さは周知の事実だ。とくに関西を拠点
とする広域指定暴力団の直系組織との“密接な関係”が同書によって暴かれて
いる。
                              (敬称略)
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 週刊メールジャーナル 2000年9月20日号 第53号(水曜日発行)
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