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2000/10/25 No.58    週刊メールジャーナル   読者数7760人(前回)
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★KSD背任事件の政界ルートを解明せよ/労働族ボス村上正邦に重大な疑惑
★【企業お家騒動】10/次期社長人事で泥沼の三越、元役員が執拗な攻撃
★コピー商品天国・日本/大三紳士服も偽ブランドで担当課長が逮捕される
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KSD背任事件の政界ルートを解明せよ/労働族ボス村上正邦氏に重大な疑惑
                       ジャーナリスト 川崎 明

 臨時国会が、会期の半分ほども無駄にしてようやく半ば正常化した。今世紀
最後の国会は、国民の権利、生活にかかわりの深い法案を多数抱えて始まっ
た。
 にもかかわらず、与野党ともに国民の気持を顧みることなく、無為に空転国
会を続けた。その原因は、まれに見る無能な参、衆両議長の国会指揮と自分の
ことしか念頭にない国会議員の無責任な行動にあった。
 参院選へ非拘束名簿方式を導入する公選法改正案をめぐる、与野党の土俵外
でのやりとりからは、参院の在り方をめぐる本質的な論議が何一つ見えてこな
いことでもそれは証明される。

◆自民・民主ともにリーダーシップ不在で国会混乱に拍車

 とりあえず、衆院での審議が始まったが、本誌の発行日ごろには、またどう
なることか、予断を許さない気配だ。非拘束名簿方式ひとつとってみても、与
野党間の考えの隔たりがありすぎることもあるが、自民、民主両党ともリーダ
ーシップの取れないリーダーがトップに座っているからでもある。
 55年体制を賛美するわけでもないが、国対責任者が双方とももう少ししっ
かりしていれば、各党とも自分に都合のいいパフォーマンスはしたとしても、
国民にとって判りのいい論議が国会の場で展開されていたはずだ。
 あまつさえ、自民党側からは森首相の外交発言ミス、中川官房長官の暴力団
右翼との交際、女性問題など次々スキャンダルが発生、野党側有利な展開場面
を迎えていたはずだ。
 ここまで国会混乱を引きずってきたのは、政界仕事師5人組による強硬な戦
術にある。自民党野中幹事長、亀井政調会長、村上参院議員会長、鈴木総務局
長、古河国対委員長の5人である。
 このうち、正常化国会で野党側が追及することを決めている、財団法人中小
企業経営者福祉事業団(KSD)の乱脈経理と、その先にある村上正邦氏への
疑惑追及がどこまで進むかが注目されている。
 この公益法人が「KSD豊明会」を通じて多額の政治献金をしていたことは
既に報道されている。また、村上氏の後援組織としてこの「KSD豊明会」が
党員党費集めの肩代わりをしていた可能性も報じられている。

◆古関理事長計画の大学設立準備に巨額の補助金が流れた

 もうひとつ、この財団のドンとされる古関忠男理事長が会長を務めている財
団法人国際技能振興財団なる労働省許可の公益法人がある。
 この財団が埼玉県行田市に開設を計画している「国際技能工芸大学
(仮称)」の開学準備と資金集めを「KSD豊明会」が請け負っている。
 そして、「国際技能工芸大学設立推進議員連盟」の会長には村上氏が就任し
ているのである。この大学設立に向けて、労働省は既に98年度から3年間で
補助金85億円の予算を計上している。村上氏は元労相として労働族議員の中
心でもある。同氏が労働、文部の両省に対してこの大学設立を積極的に働きか
けていたことが明らかになっている。
 このことについても、そろそろマスコミが動いてもいい頃だ。
 東京地検特捜部の捜査容疑はこれまでのところ、中小企業経営者福祉事業団
の乱脈経理と古関理事長の背任だが、その先に、村上氏を中心とする労働族議
員などの政界ルートを見据えているのは間違いない。
 議員連盟の会長として村上氏が積極的に大学設立と補助金獲得に便宜を図っ
たとすれば、収賄容疑も含めた疑惑が浮上することになるかもしれない。

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【平成のお家騒動】第10回 三越    経済ジャーナリスト 中野 忠良
泥沼の次期社長人事/元有力役員が怪文書・裁判・マスコミ発表で執行部攻撃

 1983(昭58)年の“岡田事件”以来、百貨店の老舗・三越は業績が下
降する一方であり、かつての“王者”の風格はない。
 問題児の岡田茂社長が解任されたあと、市原晃、坂倉芳明、津田尚二、井上
和雄と社長が四人も交代している。いずれも慶応大卒であり、いまだに“慶応
閥”が続いている。
 そこで、今期限りで退任が確定的な井上和雄社長の跡目争いが激化している
という。順当なら中村胤夫専務(慶応)が藤本恵三常務(同)の昇格が有力と
見られる。
 ところが、社内の“アンチ慶応”派がこのところ台頭をはじめ、その一番手
にある喜連元昭取締役、古谷磐根福岡三越元社長ら一橋大勢が、次期社長候補
に擬せられている。
 そこに、昨年の株主総会直前に「怪文書」攻撃をかけて井上体制に揺さぶり
をかけた岩瀬敬一郎前名古屋三越社長が「役員会の議事録を公開せよ」と東京
地裁に提訴した。

●ゴルフ場失敗の損失580億円、役員会議事録の公開を迫る

 岩瀬氏は三越“中興の祖”とあがめられた岩瀬英一郎元社長(故人)の御曹
司で、早くから“三越のプリンス”ともてはやされ、坂倉芳明元社長に可愛が
られてトントン拍子に出世した。本店常務から名古屋三越社長までは社長コー
スを歩いていたが、個人的なスキャンダルが流れて関連会社・国際食品の社長
に左遷された。
 この頃から、恩人である筈の坂倉元社長がゴルフ場開発に失敗、580億円
もの特別損失を出して引責辞任した問題を“秘密裏”に処理したとして役員会
の議事録の公開を迫っていたのである。
 岩瀬元常務は自身が大株主である立場を利用して、アンチ社長派の現役員や
OBたちを扇動して「株主代表訴訟」をかけようと画策している。
 彼の狙いは、あくまでも本社役員への復帰である。怪文書を出したり、東京
地裁に提訴したり、雑誌・文芸春秋に手記を発表したり株主代表訴訟をかける
など一連の動きは、全て“復帰運動”であり、私怨に基づく行動で、一流企業
の元役員にあるまじき言動である。名門百貨店のお家騒動は、岡田事件後も果
てしなく続けられている。

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コピー商品天国・日本/「大三紳士服」も偽ブランドで担当課長が逮捕される
「ユニクロ」は公取委から警告      経済ジャーナリスト 中野 忠良

 「オリンピック」「ドン・キホーテ」などディスカウントストアの“偽ブラ
ンド”販売の詐欺商法が相次いで告発されているが、今度は関東地方でカジュ
アル衣料品の販売で若者に人気のある「大三紳士服」(本社・東京千代田区、
金子隆男社長)が、人気ブランド「テューシー」の偽物販売で、同社の仕入れ
担当課長が千葉県警生活環境課に逮捕された。
 大三紳士服は、関東の1都6県で、カジュアル衣料店「ブラック」を約60
店舗展開しているが、若者の人気ブランド「ステューシー」の偽物ジャンパー
を千葉県四街道市の店舗で売っていたとして、仕入れ担当課長を10月12日
までに商標法違反容疑で逮捕した。

◆輸入元からの再三の警告を無視

 大三紳士服は平成10年暮頃から偽物商品を売っており、輸入元の「ステュ
ーシー・ジャパン」では販売中止を求める警告を再三出していたが、同社はこ
れを無視して販売を続けていたという。
 「STUSSY]は、ヒップポップなど黒人音楽を好む若者やスケードボー
ダーなど、いわゆるストリート系の人たちに大人気で、帽子から洋服までの総
合ブランドである。
 アムロやキムタクなど若手芸能人がプライベートやカジュアルな格好で仕事
をするときに身につけることが多いという。
 カジュアルな衣料品を安価で販売する「ユニクロ」を全国展開し、最近めき
めき業績を伸ばしつつある「ファーストリティング」(本社・山口市)も10
月12日までに公正取引委員会から「景品表示法違反」で警告を受けている。
 “偽物天国”“コピー商品天国”といわれる日本では、衣料品に限らず袋物
(カバン)や時計、宝飾類も偽ブランドが出回っており警視庁生活経済課は、
偽ブランドの取り締まりに頭を痛めている。

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週刊メールジャーナル 2000年10月25日号 第58号(水曜日発行)
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