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2000/12/20 No.66    週刊メールジャーナル   読者数7948人(前回)
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企業お家騒動18/最も危ないゼネコン・フジタがさくらに見捨てられた理由
なぜ今?横道氏の鳩山批判の裏事情/数だけが取り柄の民主党の欺瞞と危うさ
株で人生棒に振った有名人達の悲哀/最近は横綱貴の花がITで10億円の損
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【平成のお家騒動】第18回  フジタ   経済ジャーナリスト 中野忠良
もっとも危ないゼネコン/ボンボン社長の無能にメインのさくら銀行が嫌気

 今年90周年を迎えるゼネコンのフジタは藤田定市、藤田一暁、藤田一憲と
一族が三代の社長をつとめてきた。3代目の藤田一憲が社長に就任したのは
91年5月、一暁社長が死去したあと副社長から社長に昇格した。
 この時のフジタは売り上げ、経常利益とも史上最高の好業績だった。慶大商
学部を卒業して野村証券に勤務したあと78年にフジタ入りをして常務企画開
発担当をいきなりつとめて、専務建設本部長、副社長と昇進し、9年前、実父
社長の死後、社長に就任した。
 そして、3年前の平成9年9月「3年後、ゼネコンのフジタがいまのままで
続いていることは考えられません」といわれる“危ない会社”になった。三代
目社長の藤田一憲にとって、まさに「天国の地獄」を味わうことになった。
 東海興業、多田建設の倒産が相次ぎ、熊谷組、三井建設などの経営苦境が表
面化、今年9月中間決算では準大手、中堅ゼネコン11社のうち九社が赤字を
計上、4689億円もの債務保証を抱えて熊谷組は、金融機関との債権放棄交
渉が難航「もっとも危ないゼネコン」とみられている。
 ところが、業界消息通は「もっと大変なのがフジタ」という。

◆さくらはフジタを見殺しにする方針を固めた?

 昨年三月の債権放棄で一息ついたフジタは、今年中間決算では単独損益45
億円、連結損益でも79億円の赤字、それほど傷口は深くないようにみえる。
 ところが、フジタは今年8月、本社ビルを153億円で売却して、何とか帳
尻は合わせたが、資金調達で銀行依存度がますます高まっている。
 関係者は「フジタの本業の建設業の受注の約1割(150億円)が主力銀行
の紹介案件です。メインのさくら銀行は、そんなフジタに嫌気がさしている」
という。
 フジタが3代目社長になってから、わずか5、6年で経営危機に陥ったのは
藤田一憲社長の経営力のなさ、ボンボン社長の無能さゆえといえるが、さくら
銀、東海銀行のメインバンクのフジタに対する姿勢に問題がある。
 さくら、東海の両行はお互い責任のなすり合いをしてきたわけだが、とくに
さくら銀が、ゼネコンへの融資が都銀の中で最も多いという事情がある。
 さくらは、住友銀行との合併をひかえて、お荷物のフジタを早く処理したい
背景がある。昨年3月、藤田一憲が社長を退き田村宏明副社長と交代したが、
さくら銀行は住友との合併を実現するためには「フジタを見殺し」にする方針
を固めているようだ。                 (次回はツムラ)

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なぜ今?横路氏の鳩山批判の裏事情/数だけが取り柄の民主党の欺瞞と危うさ
                       ジャーナリスト 川崎 明

「このままでは参院選は戦えない」という大変便利な合言葉ができて、自民党
では若手の議員だけでなく、いまでは、橋本派が森派、江藤・亀井派など第2
次森改造内閣の閣僚発言をコントロールするための殺し文句にもなってきてい
る。
 ところがこんどは、野党第1党の民主党の内輪もめにも使われるようになっ
てきた。
 鳩山由紀夫代表の一連の安全保障関連の憲法発言について、横路孝弘副代表
が「(こういう発言が続くなら)参院選にならない」、「(戦争の話ばかりす
るのなら)代表を辞めてもらうしかない」とする厳しい批判をしはじめた。
 これに対して鳩山氏も、「私は(党の)憲法調査会のメンバーの一人として
(これからも発言を)続けたい」、「民主党には憲法の議論をしてはいけない
という党是はない」と反論している。
 ここまでは報道で明らかにされているが、なぜ今ごろ横路氏がこのような問
題を持ち出してきたのか、その点をマスコミは明らかにすべきだろう。

●複雑な事情で「改憲論議は休戦にしたい」の本音

 実は自民党の中にも、こんどの参院選では「論憲は仕方がないが、改憲を争
点にしないようにしよう」という意見がある。
 国会に設けられた憲法調査特別委員会では、参考人の意見陳述がすすめられ
ているが、改憲派にとっても護憲派にとっても、自派に有利な空気が煮詰まっ
てきたという認識はない。参考人意見を取りまとめた冊子を国民に配るなど、
国民的論議をいかに自派に有利に導くか、といった戦略構想を考えているとこ
ろのようだ。
 したがって、こんどの参院選では「改憲論議」は休戦にしたいというのが自
民党執行部の本音である。第2次森改造連立内閣には、公明党の坂口厚生・労
働相はじめ、河野外相など、改憲には慎重なグループ代表も、とり込んでいる
からだ。
 ところがいまの政局を(本誌が指摘するように)「加藤政局」の延長と見る
ならば、改憲を踏絵にした政界再編に向かわざるを得ない状況なのである。
 加藤氏が民主党の菅氏らと再三連絡を取り合いながら、結局自民党を離党で
きなかったのは、民主党内には横路氏ら旧社会党系の護憲派がいるからからで
あった。
 加藤派は保守本流を称えるだけでなく、明確な改憲派である。あの段階で野
党と組んで不信任案を通しても、次の政局を維持できる見通しが立たなかった
のである。
 こんどの参院選でも、国民世論は改憲、護憲いずれも多数派にならないこと
が見えている以上、仮にいまの野党との連立政権が成立しても、憲法に対する
スタンスが違ったままでは、一時的に国民の期待をふくらませるだけに終わる
可能性が高かったのである。
 しかしいまや政治的状況は、憲法に対する明確な態度を留保したままで、政
党政派がまとまることは、国民に対する欺瞞と言わねばならない状況にある。
 なぜなら、憲法に対する立場の違いによって、安全保障政策はもとよりのこ
と、司法制度改革、教育基本法改正、社会保障政策など、当面するこの国の構
造改革基本政策のすべてに、その違いが出てくるからである。

●ばらばらで中途半端な国づくりの基本理念

 この国はいま、社会経済の仕組みを根本から改革せざるをえない状況にあ
る。その根源的理念をどこにおくか、といえば、国づくりの根本たる、憲法理
念に置かざるをえない。
 これまでの、安保、司法、教育、福祉などの政策論の違いは、本をただせば
憲法に対する立場の相違と言ってもいい。
 分かりやすくいえば、「憲法に対する立場を異にする人たちが一党一派をな
すことはきわめて分かりにくい」、ということだ。
 もともと自民党は否憲、改憲、尊憲、護憲の人々が、それぞれの立場の違い
を認めあって、55年体制を構築した権力政党である。
 憲法制定から半世紀、そろそろ、それぞれの国づくりについての持論を、あ
らためて明確にしてもいいころだ。
 新憲法と言われた規範による国づくりの検証は、すでに充分行われたと言っ
てもいい。むしろ権力を握っている間に、それぞれの持論に矛盾した、利権の
垢がひどくこびりつきすぎている。
 それぞれの国づくりの理念に立ち帰って同志を糾合すべきときがきている。
 野党も同様だ。政権交代の可能性は、党の大きさにだけ、あるのではない。
国づくりの基本理念がばらばらのままで、中途半端な防衛政策や教育政策を、
野党協調で策定されては国民が迷惑する。
 こんどの参院選は、多党分立でもいい。憲法に対する理念のもとに、国民の
支持を問えばいい。
 横路民主党副代表が護憲を言い張るなら、同志を連れて割って出るしかな
い。ついでに改憲派と、論憲派も別れたらいい。そうしてくれないと国民には
分かりづらい政局がとめどなく続くことになる。
 野党の再編ができれば、自民党も安心して追随してくるかもしれない。

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株で人生棒に振った有名人達の悲哀/最近は横綱貴の花がITで10億円の損
                    経済ジャーナリスト 中野 中良

 株式投資は一種の麻薬である。一度、株の売買に手を染めると抜けられなく
なる。その“魔力”にとりつかれて一生を棒に振った人は、相場師といわれる
人達をはじめ、事業家や政治家、芸能人に数多くいる。
 株で大損を蒙り割腹自殺をした北浜の相場師や、柴田錬三郎の小説になった
大番のギューちゃんこと佐藤和三郎氏や“最後の相場師”と呼ばれた是川銀蔵
氏など。乗っ取り屋の異名を取った東洋郵船の横井英樹氏も株では手痛い傷を
負っていたし、竹下登元総理、小渕恵三元総理なども株で選挙資金をまかなっ
て居た。
 最近では、新井将敬代議士が株の仕手戦で大損害を受け、株を買うために借
りた金が返せずホテルで自殺をしている。

 ◆まだ表沙汰にならない「ドンキホーテ」と「オリンピック」の大穴◆

 まだ、表沙汰になっていないが、ディスカウント店の「ドンキホーテ」の安
田隆夫社長が秘密の投資クラブに入会、株式投資に手を染め、それを見習って
同業の「オリンピック」の金沢良樹社長も株の仕手戦に加わって、大穴をあけ
たといわれる。
 もっともホットな情報は、相撲界の横綱・貴の花が株の仕手戦で10億円も
の借金を抱えていると伝えられる。この問題は、貴の花と同門で先輩力士の荒
勢(元関脇、日大出身)によると、一部上場の「井筒屋」「シルバー精工」IT関連
の「光通信」「ソフトバンク」の仕手戦で10億円もの損害を受けているとい
う。
 荒勢は相撲界を去り、タレントとして活躍、最近も東京プリンスホテルで
「黛ジュン」のディナーショーを開いているが、20年以上も前から株式投資
をしてきた荒勢は、是川銀蔵の関係者などと交友があり、「オレは一生株を止
められないが貴の花には本業の相撲界に戻ってもらいたい」と語っている。

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週刊メールジャーナル 2000年12月20日号 第66号(水曜日発行)
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