■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2006/1/18 No.317 週刊メールジャーナル 読者数11272人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 社内広報とは、コミュニケーションを統轄するトップ・マネジメントである (ナナ・コーポレート・コミュニケーション『月刊総務』2月号より転載) ◆反社会的行為には、ブレーキの仕組みを 去る11月30日、某メーカーの粉飾決算事件の初公判が始まった。元社員 である友人に会った。現役時代、上司らの粉飾行為を知りながら、声を上げて 不正を止めることができなかったことが悔やまれるという。 某保険会社の保険金・給付金不当不払い問題では、担当セクションの行き過 ぎた査定が社内の噂になっていた。声を上げる社員がいなかったために、社長 の耳に届かなかったとされる。 長引いた景気の低迷やリストラ経営、あるいは新たな局面を迎えているとい われる勝ち残り競争のなかで、会社が生き延びるための経営手法が、社会倫理 から逸脱することに対して、鈍感になってきた会社が増えているのだろうか。 物づくりにせよサービス提供にせよ、社会に有用な商品価値を認めてもらう ことが経営の目的である以上、社会倫理に相反する行為や行動は、どこかでブ レーキがかかるような経営の仕組みをつくっておくべきだ。これをおろそかに する経営トップは「その任に非ず」といわれても仕方がない。 ◆不祥事の原因は、社内コミュニケーションの不全 社会的な不祥事をひき起こした会社では、多くの場合、社内コミュニケーシ ョンが悪化している。私がかつて勤めていた千代田生命では、金融業として首 を傾げざるをえない資産運用が経営破綻につながった。その原因は、社内コミ ュニケーションの不全にあったことは広報担当であった私にはよく分かる。 社内コミュニケーションとは、一般に「社内広報」といわれるが、そこから イメージされるのは「社内報」など社内メディアを中心としたコミュニケーシ ョンである。 だが、本質は「経営目的を達成するためのマネジメント」である。権限を委 譲する組織職制づくり、指示命令を伝達する通知・通達から、現場からの報告 や公聴まで、「企業統治に必要なあらゆるコミュニケーションを統轄するトッ プ・マネジメント」が社内広報なのである。 米欧のビジネススクールでは「ICM」(インターナル・コミュニケーショ ン・マネジメント)としてMBA(経営学修士)課程のカリキュラムに組み込 まれているほどだ。 日本のマネジメントとして社内広報が重視されてこなかった理由には、終身 雇用や年功序列などによる日本型マネジメントが、社員の忠誠心や仕事のやる 気などを支えていたからに他ならない。 だが、非正規社員やフラットな職制が増えグローバル化が進む中、日本的経 営の社内広報を根本から見直す必要が生まれているはずである。 ◆従業員に“危機”を訴えるメールを送り続けたCEO グローバル企業の最高峰ジェネラル・エレクトリック社(GE)のジェフ・ イメルトCEOが、20世紀最高の経営者といわれたジャック・ウェルチ前C EOから後継者指名を受けたのは2001年9月のことだった。 その4日後、ニューヨークはあの同時テロに襲われた。航空機業界のダメー ジは大きく、GEの株価はその後4年間に3分の1にまで下落。 ジェフは経営トップとして、前会長の路線をあえて踏襲せず、経営資源の選 択と集中を行なった。その間、この世界最大の企業がとったのは、社内の意識 変革だ。「企業が前進するためには絶えざる革新が必要」と、幹部たちにはト ヨタの経営からも学ばせた。 同時に、世界の30万人の従業員の対しては年4回、“危機”を訴えるメー ルを送り続けた。このダイレクト・コミュニケーションがGEの驚異的な業績 の回復につながったとされる。 ここに、経営トップによる社内コミュニケーション(ICM)の典型を見る ことができる。 【あとがき】 この記事は、株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーションが企画・編 集・発行する『月刊総務』2月号・「ナナ総研の社内広報NOW」のコーナー に掲載された、本誌編集発行人・川崎明の執筆記事です。 次号・3月号にも、この続きが連載される予定です。本誌にも、掲載したい と思います。 「ナナ総研の社内広報NOW]は、『月刊総務』誌上での「ナナ総合コミュ ニケーション研究所」の告知コーナーです。 「ナナ総合コミュニケーション研究所」は、社内広報を中心に、企業のコミ ュニケーション全般について、幅広い専門家集団のネットワークを駆使して、 研究およびコンサルティング活動を行う社内広報の研究機関です。 社内誌編集サポートサービス「Commu-Suppo」コミサポを運営しています。 http://www.nana-cc.com/commu-suppo/comuncation.html 「株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション」代表:福西七重/ 東京都新宿区四谷3-13 SEABIRDビル 〒160-0004 TEL03-5312-7473(販売) _____________________________________ このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 配信を希望または中止されたい方はこちらでどうぞ。 http://www.mail-journal.com/touroku.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2006年1月18日 第317号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |