■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2006/3/8 No.324 週刊メールジャーナル 読者数11331人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【本誌のおすすめメルマガ紹介】 ================================================================== ●世界を目指す起業家・経営者・ビジネスマン必読のメルマガ!!!● ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ★「きれいごとは聞き飽きた。ホントのことを教えてくれ!!!」 ロシア外務省付属の外交官養成大学を卒業(日本人初)後、某共和国の大統領 顧問に就任。プーチンのブレーンと共にコンサル会社を立ち上げた、非常識な 経歴を持つ筆者が、わけのわからない世界情勢を世界一わかりやすく解説して います! ★まぐまぐ殿堂入り・メルマガ大賞2005ニュース・情報源部門1位のメルマガ です。 登録は今すぐ!→ http://www.mag2.com/m/0000012950.htm ================================================================== ●国策捜査となったライブドア事件の持つ意味 (会員制経済情報誌『現代産業情報』3月1日号より転載) ライブドア事件が「国策捜査」であることは明白である。 別項の「ライブドアと三井住友銀行の飛ばしの相似点」(『現代産業情報』 3月1日号所載=本誌注)にあるように、ライブドアの決算の粉飾など、メガ バンクが何兆円単位で行なっている不良債権の「飛ばし」に比べれば可愛いも のだし、ベンチャー企業の中にはライブドア以上に、露骨で性悪な決算の粉飾 に手を染めている企業が山ほどある。 検察の狙いは一つ。「勝ち組」と「負け組」に二分される過度の競争社会に 警鐘を鳴らし、「勝ち組」が陥る拝金思想を是正することだった。 「国家秩序」の守護神であることを自認する検察らしい発想の捜査であり、 これを「国策捜査」と呼んでも差し支えない。 どんな国にも「国家の論理」はあり、捜査面からこれを主導する検察が、一 罰百戒を狙って、刺激的な発言を繰り返し、調子に乗って国政選挙にまで立候 補したホリエモンを逮捕したのも無理はない。 本来、こうした一罰百戒は、栄華がたそがれを迎えた頃にやるものだが、ホ リエモンは自家用ジェットで世界を飛び、月旅行を本気で夢みていた絶頂期に やられてしまった。 いかにも「ドッグイヤー」を標榜した、IT時代の寵児らしい素早い退場と なった。 弊誌はここで「国策捜査」の是非を論ずるつもりはない。「国策」が「裁量」 となる危険性は指摘しなければならないが、本来、国家運営に裁量はつきもの だし、それを見抜けず大人社会を舐めきった言動を重ねたホリエモンは、堕ち るべくして獄中の人となったのであり、それは自己責任だ。 ただ、今回の「国策捜査」が、小泉政権の方向性に逆行する形で行なわれた ことは特筆すべきだろう。 武部勤・自民党幹事長が「わが息子」と持ち上げ、竹中平蔵・総務相が「改 革者」と評価したホリエモン――小泉政権は彼を亀井静香元建設相のもとに放 った刺客として、事実上の“推薦”を与えたわけだが、「ホリエモンこそ改革 のシンボル」と、小泉首相以下の政権中枢が信じていたことも事実である。 つまり検察は、「小泉改革」にあえて逆行する捜査を行なった。これは証券 取引等監視委員会に内部告発が多数寄せられ、特捜部にニッポン放送買収時か ら「面白くない奴」という雰囲気が漂っていたという「捜査現場の声」とは別 問題である。 検察上層部には、明らかに過度の弱肉強食社会を是正する一罰百戒としての ホリエモン摘発の意思があり、それは「時の政権」という「国家権力」の権化 の方向性や思惑を超えるほど強かったということだ。 それを許した小泉政権は、検察の独走を制御できないほど弱体化していると みることもできよう。 武部幹事長がいかに小泉首相の「イエスマン」に過ぎないとはいえ、「偽メ ール」はともかくとして、次男を媒介にホリエモンと癒着していたことは確か であり、その事実の一端でも明らかになれば政権は揺らぐ。 もちろん検察サイドには、「ホリエモンと武部幹事長の仲」がこれほど深い ものだという読みはなく、政権サイドには武部幹事長の個人プレーの側面が強 かったことから、全てを掌握できていないという弱みがあった。 であるがゆえの「国策捜査」だとしたら、「国策」の担い手たちの情報収集 力も危機管理能力も、それほどたいしたことはない。 もっとも「規制緩和で小さな政府」を目指す小泉政権の方向性とは、「国策」 を弱めることにつながるから、政権の弱体化というより、「小泉改革がライブ ドア事件」を呼び込んだという逆説も成り立つ。 そして、その弱体化を補強するものとして、監視体制の強化もふくめた「市 場の機能充実」があるのだとしたら、ライブドア事件はそれに資するものにす べきだろう。 証券市場に個人が参入する環境を整えることで、企業社会を活性化させ、そ こでの切磋琢磨を通じて、世界に伍すことのできる知力と体力に優れた企業を 育成することが、少子化の中で生き残らねばならない「成熟国家ニッポン」の 姿である。 それには市場が、オープン・透明・公平でなくてはならず、監査法人、東証、 証券取引等監視委員会、そして金融庁は、投資家を納得させうる監視体制を確 立していなければならないのだが、ライブドア事件が象徴するように、現実は お寒い。 その弱点を浮き彫りにし、いい加減な企業と監視体制に「ダメだし」をした だけでも、今回、「国策捜査」の意義はあったといえよう。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』購読のご希望は本誌がお 取次ぎします。お申しであれば見本誌を無料で送りいたします。 【あとがき】 札幌市の耐震強度不足問題は、「偽装」という、姉歯的な「規範破り」を超 えた概念の設計思想があるということが明らかになった点で、きわめて重大で ある。 設計士によって「耐震強度の考え方や計算方法に差がある」という新たな問 題が明らかになったことで、このような強度不足は、氷山の一角ではないかと いう疑問を国民の間に広めてしまった。(このことは、本誌がバックナンバー で、「ありうる」と指摘しておいたことだが) 設計士が、自分の信念や別の学説に基づいて計算すれば、これまで“唯一” とされた構造計算ソフトでは答えが違ってしまうのは当たり前だ。 問題は、それが「偽装」に当たるかどうかということ、と「官」にせよ「民」 にせよ、これまでの審査機関と審査体制では、構造計算の方法までは容易にチ ェックできないという、二重の意味で問題があるということになる。 そもそも、耐震強度とは何か、その説明がまったくないままに、建築工法や 素材が決められていることに、何らの疑問も挟まず、いわば「お任せ」で設計 をお願いしてきたのには、「士」の「お仕事」や「建築確認」のシステムに、 問題などあろうはずが無いという「信頼関係」があったからではないか。 そこが揺らいでしまっては、こんご、マンションの購入や居住に迷いが生じ る国民が増える。 構造計算上「水平耐力」と「限界耐力」のどちらの計算方法を使うかが重要 な問題ではないように思われる。そもそも、日本全国一律の耐震強度の建築基 準でいいのかどうか、その辺が基本的な問題だ。 そのうえで、建築物ごとに地域や建築場所固有の地質を考慮に入れた耐震度 をスコア化して公表する、そんな仕組みが作れないものだろうか。 公認会計士や税理士、弁護士のコンプライアンスに「疑問符」が点いた近ご ろだが、「お堅い」と思われてきた構造建築士の世界も例外ではなかったこと に、この国を支えてきたシステムそのものに「閉塞感」を持たざるをえない。 しかし、人生最大の買い物といっていい「住まい」の安全保障問題を、この まま放置することはできない。なんとか突破口を見出したいものだ。 _____________________________________ このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 配信を希望または中止されたい方はこちらでどうぞ。 http://www.mail-journal.com/touroku.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2006年3月8日 第324号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |