■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2006/3/22 No.326 週刊メールジャーナル 読者数11972人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ●国民を衆愚政治へと誘うテレビメディアの堕落 (会員制経済情報誌『現代産業情報』3月15日号より転載) 日々、仕事と雑事に追われる国民は、政治に対する高いレベルの意識など持 てない。その忙しい国民に代わって政治を動かすのが政治家で、行政を司るの が官僚で、その監視を行なうのがマスメディアである。 そんな常識を、あえて記さねばならないほどマスメディア、ことに影響力の 大きなテレビの堕落が目立つ。 老獪というより、本人の単純さゆえ、小泉首相は「賛成」か「反対」かの二 者択一を迫る。この小泉首相の属性はテレビも保有、そこには国民受けする 「分かりやすさ」があるからだ。 昨年の総選挙で、あらゆる争点を郵政民営化に一元化、自民党を飛び出した 反対勢力に「刺客」を送り込むという、劇場型選挙を小泉自民党は展開した。 その狭量さと「刺客」を女性マドンナ候補やホリエモンにしたというあざと さも含め、マスコミは国民を愚弄するものとして小泉政治を批判すべきだった。 ところがテレビは「面白さ」に乗った。少子化、格差社会、モラルの喪失を もたらす市場中心主義の「竹中路線」の是非を問うべき選挙なのに、小泉首相 の掌で遊ばされているがごとく、ホリエモンを追い、マドンナ対決を囃し立て た。 これを、商業ジャーナリズムの持つ「宿命」と片付けていいはずがない。報 道をこんな視聴率稼ぎの番組にしておいて、「電波の公共性」などというのは 片腹痛いし、それではホリエモンの「メディアは死んだ」という表現が正しい ことになる。 なにより問題なのは、報道番組のディレクターや記者が、「何を伝えなけれ ばならないか」という見識を持っていないことだろう。 「カネがすべて」というホリエモンの属性は、いつか経済事件を犯す要素を 秘めていたし、百分割や市場内時間外取引という脱法行為は、批判し続けなけ ればならなかった。 ところが視聴率が稼げるからと、テレビ各社はホリエモンを持ち上げ、著名 ニュースキャスターらは、自らの老化を悟られたくないばかりにホリエモンに 擦り寄った。そのくせ事件となれば、掌返しで叩いた。 ライブドア事件が終焉を迎えようとしている今もそうである。 稚拙な永田寿康代議士の国会質問が問題だと指摘するのはいい。民主党のふ がいない、だらしなさを糾弾するのも当然であろう。 しかし、それで政権与党の監視役を放棄してどうする。 偽メールの作成者の参考人招致問題などどうでもいいことで、追及すべきは、 今、起きているライブドア事件、米国産牛肉、防衛施設庁の官製談合、耐震強 度偽装事件の「4点セット」だろう。 いずれも小泉自民党が抱える本質的な問題であり、そこに生じた歪みを正す ことなく改革を続ければ、日本の将来も歪む。 なのに、その自覚がないから、自民党総裁選、民主党代表戦など、はるか先 の「コップのなかの争い」を報じ、またも視聴率稼ぎをする。 ライブドア事件ひとつとっても、小泉自民党がいかに罪深いかは明白である。 ホリエモンの本質を見抜けず、さんざんに持ち上げた武部勤幹事長は、未だに くすぶる金銭問題と重ね合わせ、ライブドアの証取法違反事件に加担したに等 しい。 国民はテレビに刺激と娯楽とわかりやすさを求める。それに媚びていれば視 聴率は稼げるかもしれないが、それでは「公共の電波」を独占している責任は 果たせない。 国民は衆愚に傾きやすい。だからこそマスメディアは真摯でなくてはならず、 「政官」の監視役であることを忘れてはならない。 今の報道番組は、ものごとの本質から目をそらせているという意味で、国民 を裏切っている。早くそのことにテレビ各社の若手が気づき、修正すべきであ ろう。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』購読のご希望は本誌がお 取次ぎします。お申し出あれば、見本誌を無料でお送りいたします。 _____________________________________ このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 配信を希望または中止されたい方はこちらでどうぞ。 http://www.mail-journal.com/touroku.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2006年3月22日 第326号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |