■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2006/11/15 No.360 週刊メールジャーナル 読者数11521人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【お詫び】 今号は、本誌主幹川崎の都合により、定例日配信が不能になりました。ご購 読の皆さまに心からお詫び申し上げます。 ●「安倍政権に安定感」の裏側で! (会員制経済情報誌『現代産業情報』11月1日号より転載) 安倍政権がスタートして一カ月余が経過したが、各マスコミとも首相に好意 的な評価を下しているようだ。 NHKの従軍慰安婦問題をめぐる番組で、安倍首相と激しく対立したままの 朝日新聞までが、「安倍政権に安定感」と大見出しで報じたほどだ。 同紙によれば、安倍政権発足後初めての国政選挙であった神奈川、大阪の衆 院補欠選挙(10月22日)で自民党が2勝したことが求心力となり、安定感 に繋がっているという。 だが、こうした大マスコミの報道が、一ヵ月が経過した安倍政権の核心を突 いているとは、とても思えないのだ。 「鈴木宗男氏が自らのブログで『2勝したからといって自民党はなにをはし ゃいでいるのか。もともと自民党が2議席を確保していた選挙区だから、勝っ て当たり前だろう』と書いていたが、まさにその通りと思う。 また、不利が伝えられていた大阪では、直前に民主党の若手エリート議員の 不倫問題が世間を騒がせたが、これが自民党候補者に有利に働いたことは間違 いない。これだって相手側の敵矢だ」と、政治部デスクが語る。 この2勝に苦言を呈した大物政治家もいた。政界で安倍政権に対するスタン スが注目されている、古賀派の会長である古賀誠元幹事長だ。 新聞に報じられることはなかったが、10月26日に開かれた派閥総会で、 「2戦2勝は安倍政権のスタートダッシュになった」と言いながらも、こう続 けた。 「私も現地に2回ほど入ったが、気付いたことは、公明党さんの全面的な協 力というよりも、同党が自前の選挙戦を展開しているように感じた。 それも大事なことかもしれないが、小選挙区制になって4回も選挙を戦って きたが、この選挙を分析するなかで大事なことは、わが党の議員一人ひとりが 自前の後援会を強化、拡充することではないのか、今度の補選ではそうしたこ とを検証することが肝心ではないかと痛切に考えた」 さらに古賀氏は、自民党の公明党依存体質に次のように警鐘を鳴らした。 「公明党さんとの相乗りの中で、むしろ公明党さんの協力をいただくことば かりに精力を注いでいるような気がしてならない。しかし、最後に頼りになる のは自分の後援会だ。今度の補選の結果を見て、私たちは選挙を戦うための基 本的な原点を各人が振り返る必要がある」 そういえば、衆院予算委員会で安倍首相と池田大作・創価学会名誉会長が極 秘で会っていたのではないかとの質問が飛び出したのは、10月11日のこと だった。 安倍首相は池田氏との会談を否定したが、二人が9月22日に東京・信濃町 の学会施設で会ったことは、現在では永田町の常識になっている。 「かつて学会を“恐ろしい体質”と公言していた安倍首相が、就任直前に池 田氏に会ったのは、補選を前に宗旨替えしたのだろう。補選でその結果がでた わけだ」と、政界関係者が皮肉る。 つまり、安定感が出てきたと評される安倍政権も、一皮向けば学会=公明党 におんぶに抱っこという体たらくぶりというわけである。 そんな安倍政権に追い打ちをかけているのが、首相の地元で噴き出した疑惑 の数々である。 地元、下関市の社会教育複合施設整備運営事業の総合評価一般競争入札で、 落札外となったグループの代表企業「原弘産PFIインヴェストメント」が 10月26日、業者選考の経緯などに違法性があるとして、市側を相手に落札 者の決定処分の取り消しなどを求める行政訴訟を山口地裁に起こした。 「同事業の総工費は155億円にものぼるもので、落札したのは首相の兄、 安倍寛信氏が中国支社長を務める三菱商事グループだった。 商事会社に建築事業をやらせるのも異常だが、入札価格も10億円高かった。 これに納得がいかなかった原弘産側が訴訟を起こした」と、地元記者が明かす。 こうした疑惑は今回ばかりではない。清掃工場やリサイクル事業では首相の 出身企業である神戸製鋼が独占受注して批判を浴びたこともあった。 「なぜ首相の地元、下関市で疑惑が噴出しているかといえば、江島潔市長が 安倍氏の権力を背景にやりたい放題をやっているからといわれている。 それを安倍サイドも黙認しており、安倍総理誕生で江島市政暴走とまで批判 されている」と、地元記者が解説する。 首相の地元から、政権を揺るがすスキャンダルが飛び出しかねない状況とい える。安定とはほど遠いのが、安倍政権の現実なのだ。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』購読のご希望は、本誌が お取次ぎします。お申し出あれば見本誌を無料でお送りいたします。 【あとがき】 信頼の置けるeネットの世論調査によれば、政権成立50日を経過した安倍 政権に対して、早くも「木枯らし1号」が吹いたとのことだ。 調査期間は「11月9日〜14日」というホットなデータである。 理由は言うまでもあるまいが、官邸主導の行政改革が動き出す直前に、この ような世論変動が現出することは、安倍政権にとって痛手になる。 「マスメディアによる、いい加減な世論調査は信用できない」として、自前 の世論調査システムを構築しつつある官邸も、この世論の動きに気付かぬはず はない。 教育基本法改正案の強硬採決には、躊躇せざるをえないだろう。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2006年11月15日 第360号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |