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  2007/2/28 No.371   週刊メールジャーナル  読者数11276人(前回)
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【お断り】
 本誌2月14日号に続き、「社内コミュニケーションと社内広報・その6」
を掲載します。これは、「ナナ総合コミュニケーション研究所」が運営する、
「コミサポ・ネット」の社内広報コラムに2月27日アップされた記事です。
社内広報に関心のある方はこちらもあわせてご覧ください。
http://www.commu-suppo.net/

■社内コミュニケーションと社内広報・その6■
(重み増す社内広報業務)

 最近、内部告発によって、企業の不祥事や事故が表面化した例が増加してい
るのだが、なぜであろうか。

 従業員の価値観が多様化していることも、その理由のひとつにあげられよう
が、その価値観を統一しようとするマネジメントが希薄であることが、最大の
問題なのである。

 リスクマネジメントの最大の課題は、社内コミュニケーションにあることを
トップみずからが認識しないと、このマネジメントは機能しないといっても過
言ではない。

 例えば、ISO基準の根幹である作業マニュアルが整備されていたとしても、
「やっていいこと、悪いこと」のボーダーラインは文書化が難しい。

 作業者や監督者が、「経営のためを思って…」と勘違いすれば、ときに、基
準を逸脱しても、見逃される可能性はある。

 「消費期限を1日くらい過ぎても…」というのは、そうした1例であろう。

 従業員一人ひとりが、意識と行動を、ぎりぎりのところでコントロールでき
るかどうかは、社内コミュニケーションの善し悪しにかかっているといっても
過言ではない。

 言い換えれば、個人差のある価値観を、どのようにそろえるかは、経営トッ
プの価値観を企業内の隅々にまで浸透させることができるかどうかにかかって
いるということだ。

 「やっていいこと、悪いこと」の基準を決定づけるのは、企業の空気であり
風土である、といってもよい。

 この、空気・風土を支配するのが企業文化であり、企業文化は社内コミュニ
ケーションによって成り立っている。

 もし、企業文化を変えようとするのであれば、社内コミュニケーションを思
い切って活性化する必要がある。

 昨今、急速に収益が改善してきた企業でも、物理的なリストラが先行し、精
神的な企業文化の改革が遅れている企業が多いことが、不祥事や事故の多発に
つながっているとみるべきであろう。

 社内コミュニケーションを活性化するためには、経営状況の公開、情報の開
示とそのアカウンタビリティとともに、上下左右の意思疎通が活発に行なわれ
ることが必要ではないだろうか。

 この、社内コミュニケーションをサポートする業務が社内広報である。

 重ねていえば、経営トップの価値観が企業内の隅々にまで行き渡ったとして
も、それが製品やサービスを通じて顧客から支持され、社会から認知されなけ
れば、安定的、永続的な収益体質を保持することはできない。

 そのためには、CSR(企業の社会的責任)をつうじて、コーポレート・レピ
ュテーション(企業の信頼性)を高めることが必要である。

 コーポレート・レピュテーションを高めるためには、PRやIR の質を高める
ことも重要であり、そのために、対外広報の重要性が一般にいわれているが、
もっと本質的には、従業員自身が、みずからの企業に対するコーポレート・レ
ピュテーションを持つことが根本になければならないのである。

 その仕事もまた、社内広報の重要な業務である。 

【あとがき】

 経営者のコンプライアンスが問われる企業不祥事が続発している。

 日興コーディアルグループの不正会計の原因は本誌でも詳報したが、三洋電
機の不正会計も同様に経営トップの責任が問われるケースだ。

 経営トップは不起訴になったが、関西電力の発電原子炉事故は、定期検査の
仕組みが問題になった。

 下請け企業だけが業務上過失致死容疑で書類送検されたが、事故の大きさか
らして、不思議な処理といわざるを得ない。

 マニュアルに明記されていない検査責任まで、すべてを下請け企業に押し付
けることには無理があろう。

 破断したパイプの定期検査が行なわれていないこと対して“不審”を感じて
いた社員はいたようだ。

 そうした“心配ごと”を、言葉で上司に伝えることが“できる”か、“でき
ない”か、それを決めるのが企業文化である。

 その企業文化を創るのが社内コミュニケーション(IC)である。ICは経
営目的を達成するためのトップマネジメントである。

 この基本的な認識が無い経営者には、「末端で起きた検査不備の責任を問う
ことはできない」というのが最高検の判断らしいが、コミュニケーション学か
らみれば、経営責任はあるといわざるをえない。

 上意下達しかない権力機構の人たちには、コミュニケーションの概念はない
のかもしれない。

 関電にはCSRの推進組織もあれば、コンプライアンスの委員会もある。し
かし、ICが不完全であればこれらの組織も機能しないはずである。

 近年、関電は連結会社を含めたグループ内コミュニケーションに注力してい
ると聞いている。

 当然この方針には経営トップの判断があろう。そうした経営判断が、同社グ
ループ全体の業績にプラスに働いていることも認められる。

 一方、原発の現場では多数の下請け企業が動いているはずだが、これらの末
端企業にどのようなしわ寄せがいっているのか、経営トップは認識する必要が
あり、それを、グループ・コミュニケーションに生かしてほしい。

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 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
 社内広報事業部  豊田 健一
 Tel      03-5312-7471
 Fax      03-5312-7475
 E-mail ;toyoda@nana-cc.com
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 週刊メールジャーナル 2007年2月28日 第371号(水曜日発行)
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