■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2007/7/11 No.390 週刊メールジャーナル 読者数10784人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■社内コミュニケーションと社内広報・その11 「内部統制と社内広報B」 (ナナ総合コミュニケーション研究所が運営するウェブサイト「コミサポ・ネ ット」にアップされた、会員向けコラム「社内広報を考える」から転載) http://www.commu-suppo.net/net.html 改正会社法による内部統制の強化や日本版SOX法の施行を前にして、いま、 多くの会社はその対応に大童だ、と前回書いた。 「実際そのとおり、うちの会社も例外ではない、だが経営からは、だから君 たちは、いま何を、どうしろと、そういう具体的な指示が一向にない、一体、 私たちは何を、どうすればいいのか」という相談が、私の顧問先の社内広報担 当者から届いた。 それは予想されたことでもあり、すぐに、経営企画部門を中心にプロジェク トチームを起こすことをアドバイスした。 さっそく動き出したのは「セグメント・コミュニケーション戦略」を決める プロジェクトだ。 財務経理の事務管理や危機管理業務に直接かかわる人たちは、いますぐ、会 計帳票のレイアウトをはじめ、書類の流れを見直したり、すべての部門の内部 統制の文書化をすすめなければならない。 そのためには、ひょっとして社内に、経営理念と現場の現実が乖離するよう な実態がないかどうか、内部告発を招くような事実がないかどうか、徹底的な 検証作業に取りかからなくてはならない。 そのためには、ある特定の部門に対しては、「わが社は、一体何者か」とい う、経営目的のそもそも論さえ、いま一度明確にしなければならないかもしれ ない。 少なくとも、この会社の、社会に対するかかわり方(CSR)を明確にし、 それを形にするためには、何ごとかを犠牲にしても守らなければならないこと があるはずだ、そのことも明確にしなければならない。 そして、それを守る固い決意(コンプライアンス)がなければ、少なくとも 内部統制を束ねる部門の人たちは、経営環境の変化の中で、堂々と戦っていけ ないという認識を、最低でも、共有しなければならないというわけだ。 その上で、改めて変えなければならいところ、あるいわ変える必要がないと ころ、それらを明確にすれば、いまさら会社法とか、日本版SOX法とかの外 圧に対し、外形的に順応することが、内部統制や会計制度改革の目的ではない ということが、社内的に、理解されるはずなのである。 だからこそ、今すぐ全従業員に対して、大げさに改革の必要性や方向性を、 あわてて説明する必要がないということも、明白である。 そうすれば、いま、社内広報がやらなければならないことは何か、どんなこ とかは、おのずと明確になる。 これらのことは、永年社内広報のアドバイスをしてきたために、この会社を よく承知をしていることから、すぐにできたアドバイスでもある。 ご承知のとおり、会社は、人と同じように、一つひとつが、みな違う。 だから、社内広報の役割も目的も、時と場合で、大いに違ってくるはずだ。 これを決めるのは、コーポレート・ガバナンスである。 コーポレート・ガバナンスは、経営者にのみ、行使が許される権力である。 例えば、牛の挽肉に、豚の心臓を入れようと、何を混ぜようと、経営者は、 「業務命令」という社内コミュニケーションによってガバナンスが許される。 もし仮に、このガバナンスにCSRという目標が示されると、たとえそれが 建前でも、現場は混乱するのである。 幸い、ミートホープなる会社には、CSRなどという理想主義は無かったよ うだし、いわんや、コンプライアンスから逃れることが、トップの経営方針だ ったようなのである。 いま、わが国の多くの会社は、このような会社と、一緒くたにされてもよい のかどうかが、問われているのである。 つまり、うちの経営者は、一体、本気で何を考えているのか、それを形にす るために、どのようなガバナンスをやっているのか。 まともな経営方針を持っているならば、おそらく、全従業員にその方針を徹 底し理解させ、一緒に行動してくれることを望んでいるはずである。 そこにこそ、社内コミュニケーションが必要になるのであり、コーポレート・ ガバナンスとして、社内広報による強力なサポートが必要になるはずなのであ る。 ここではっきりさせておかなければならないことがある。 社内コミュニケーションは、経営目的の「結果」を求めているのだが、これ を支援する社内広報は「手段」である、ということだ。 社内コミュニケーションはコーポレート・ガバナンスのもっとも重要なファ クターであり、これがうまく機能しなければ、経営目標は達成できない。 しかし、これに対して社内広報は、社内コミュニケーションがうまく機能す るための、支援・補助機能なのである。 社内広報部門と担当者は、知恵を絞って、結果として経営目標が達成できる ようなコミュニケーション作戦を実行する部隊である。 例えば、さまざまな媒体(メディア)を活用して情報発信をするもよし、教 育研修、会議やチーム活動をつうじてコミュニケーションを展開しても良いの である。 もしトップが望むなら、トップに耳障りな「バッド・ニュース」を積極的に メディアに掲載しても良いのである。 とにかく、最適の手段で、トップマネジメントのガバナンスをサポートする ことが、社内広報の基本的な役割である。 実は、このような、基本的なビジネス・マネジメントが、意外に経営トップ に理解されていないのが、日本的経営の実態であり、その原因については、こ の論説シリーズの冒頭部分で触れたとおりである。 そのことが、経営環境の大変化の時代にもかかわらず、経営の「提灯持ち」 あるいは「ゴマすり」のごとき「御用」社内報がいまだ多数罷り通る現実を生 んでいるのかもしれない。まことに費用の無駄使い である。(以下次号) 【お知らせ】 第10回社内広報サロンのご案内 ■今回のテーマ 「グループ広報を考える」 連結主体のグループ経営の時代、グループの全体最適とグループ価値 の最大化のために、グループ会社内の広報も、その重要性を増してき ています。グループ会社の紹介コーナーだけでその目的が達成される のでしょうか? 今回は、グループ広報について、皆さんとお話したいと思います。 ◇日 時 2007年8月24日 金曜日 18時30分〜21時 ◇場 所 ナナ・コーポレート・コミュニケーション 新宿区新宿1-26-6 加藤ビルディング5階 http://www.nana-cc.com/kaisya_gaiyou/access.html ◇18:20 開場 ◇18:30 挨拶 ◇18:35〜20:00 グループディスカッション ◇20:00〜21:00 ミニ交流会 (軽食を取りながら) ■詳細とお申し込みは http://www.commu-suppo.net/salon/20070824salon.pdf 注、4/1、事務所移転しました ----------------------------------------------------- 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション 取締役 社内広報事業 ナナ総合コミュニケーション研究所 所長 豊田 健一 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5F Tel : 03-5312-7471 Fax : 03-5312-7475 E-mail : toyoda@nana-cc.com URL : http://www.nana-cc.com URL : http://www.commu-suppo.net ----------------------------------------------------- ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2007年7月11日 第390号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |