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  2007/8/8  No.394   週刊メールジャーナル  読者数10873人(前回)
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●総連事件をめぐる不透明な動き――
           官邸が果たしていない「説明義務」
(会員制経済情報誌『現代産業情報』8月1日号より転載)

 刑事事件としての「質」はともかくとして、朝鮮総連中央本部の土地建物が
元公安調査庁長官・緒方重威容疑者や不動産会社「三正」元社長・満井忠男容
疑者らに“騙し取られた”とされる事件は、『朝鮮中央通信』が「朝鮮民主主
義人民共和国外務省スポークスマンが『安倍一派の総連弾圧は許しがたく、わ
が該当部門が必要な措置を取るであろう』との声明を発表した」(平壌発)と
報じて、案の定、北が論点を政治問題にすり替え、国連人権問題部門で日本の
責任を強調するなど、キナ臭さを放ち始めている。

 日本政府がこれにまともに応じる必要はないが、その一方で最低限の説明責
任は存在する。

 整理回収機構(RCC)から627億円の債務弁済を求められた訴訟に絡み、
総連が和解によって中央本部の差し押さえを防ぐため、昨年後半から今年初め
にかけて条件などを官邸と協議していた――とされる“疑惑”である。

 この問題は『共同通信』によって浮上した。

 総連側代理人だった土屋公献弁護士がメモに残していたもので、「官邸の秘
書官、当方の案を検討。自分たちの案も出してみる。安倍総理にも相談するこ
とになろう」(昨年11月8日)、「金融庁としては40億+30億でOKの
ニュアンス」(昨年11月14日)、「金融庁に会ったが、官邸はダメ」(今
年1月25日)などと、一連の協議をうかがわせる内容である。

 土屋弁護士は「私が総連から報告を受けた内容をその都度記録したものに間
違いない」と認めているが、官邸は「この問題に関わったことはない」と、木
で鼻をくくったような対応である。

 実は、警視庁公安部が総連と官邸の協議の行方を監視していた。公安筋は
「官邸側の窓口は井上義行秘書官」と断言した上で、「何らかの『取引』がか
わされようとしたのではないか」と、不審の目を向ける。

 思い出されるのは、小泉政権時代に飯島勲秘書官が総連の許宗満副議長と極
秘裏に接触し、06年5月の小泉再訪朝に道筋をつけたとされる水面下交渉。
井上秘書官を使い総連と接触したとされる安倍首相の脳裏には、当然このこと
がよぎったであろう。

 しかし「『取引』の材料が拉致被害者の帰還だとすれば、安倍政権は総連の
違法行為に目をつぶる代わりに拉致解決の進展を得たことになり、それまでの
安倍首相のスタンスは全く崩れる。かつての土下座外交と同種になる」という
公安当局者の指摘通り、政権の屋台骨を揺るがす不審の念のタネにもなる。

 土屋弁護士のメモには、「日本人が買えば問題なし」(今年1月25日)と
いう記載もあり、官邸の“和解拒否”が今回の事件の遠因になったこともうか
がわせる。

 そもそも、官邸が「政治判断」によって総連の売却回避を探ることと、公安
庁元トップが「過剰な追い込みは得策ではない」として売買に手を貸すのと、
「行為の質」として大きな差があると言えるであろうか。

 一方が刑事被告人とされ、一方は満足な説明すらしない現状を、見る目のあ
る国民は問題視しているはずである。

 安倍政権の浮揚力は「拉致」しかない。だからこそ、総連問題をめぐる不透
明な動きは、拉致の“つまみ食い”と映る。

 それでなくても、政治色を持って見られがちな総連事件で降りかかった火の
粉を、官邸は真摯な態度で説明する義務がある。

 そういう「誠実さ」の有無を、有権者たちはじっと見詰めているのだ、と指
摘しておく。

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お取次ぎします。お申し出あれば見本誌を無料でお送りいたします。

【あとがき】

 いま、臨時ニュースが流れた。8月末に南北朝鮮首脳会談が開かれることが
決まったという。

 「なるほど!」と感じ入るタイミングだ。韓国のノムヒョン大統領としては、
就任以来の政治課題であったが、韓米関係の紆余曲折や与党分裂などが影響し、
むしろ北側が主導権を握り、タイミングをはかっていた。

 北は、韓国大統領選を前に、ほとんどレームダック化しているノムヒョン政
権の梃入れをしたうえで、原子炉停止をめぐる6カ国協議で選択肢が減ってい
る局面打開の糸口を握りたい思惑だ。

 あわせて、拉致問題でも日本との外交交渉が手詰まりになっている局面を打
開するため、ノムヒョンを抱き込む戦略が透けて見える。

 つまり、この会談は、日本にとっても「人ごと」とはいっておれない重大な
できごとなのだ。

 安倍政権にとっては、拉致問題解決の道筋が見えるかどうかであり、これは、
今回の参院選の結果を、北がどのように評価しているかが分かるというものだ。

 6カ国協議の中で、日本を孤立させることができれば、総連問題でも、北が
切り札を握ることになると見てよいだろう。


【お知らせ】


◆第10回社内広報サロンのご案内
 ■今回のテーマ 「グループ広報を考える」

連結主体のグループ経営の時代、グループの全体最適とグループ価値
の最大化のために、グループ会社内の広報も、その重要性を増してき
ています。グループ会社の紹介コーナーだけでその目的が達成される
のでしょうか?
今回は、グループ広報について、皆さんとお話したいと思います。

 ◇日 時  2007年8月24日 金曜日 18時30分〜21時
 ◇場 所  ナナ・コーポレート・コミュニケーション
       新宿区新宿1-26-6 加藤ビルディング5階
    http://www.nana-cc.com/kaisya_gaiyou/access.html
 ◇18:20     開場
 ◇18:30     挨拶
 ◇18:35〜20:00 グループディスカッション
 ◇20:00〜21:00 ミニ交流会 (軽食を取りながら)

 ■詳細とお申し込みは
    http://www.commu-suppo.net/salon/20070824salon.pdf

注、4/1、事務所移転しました
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 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
 取締役 社内広報事業
 ナナ総合コミュニケーション研究所  所長
 豊田 健一

 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6
 新宿加藤ビルディング5F
 Tel :  03-5312-7471
 Fax :  03-5312-7475
 E-mail : toyoda@nana-cc.com
 URL : http://www.nana-cc.com
 URL : http://www.commu-suppo.net
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 週刊メールジャーナル 2007年8月8日 第394号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
        〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201
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