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2007/8/15 No.395 週刊メールジャーナル 読者数10896人(前回)
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■社内コミュニケーションと社内広報・その12
「内部統制と社内広報 4」
(この論文は「ナナ総合コミュニケーション研究所」が運営するウェブサイト
「コミサポ・ネット」にアップされた会員向けコラム「社内広報を考える」か
ら転載したものです)
http://www.commu-suppo.net/net.html
前回の「セグメントコミュニケーション」(承前)について、もう少し説明
を加えよう。
「社内コミュニケーション」を、会社統治のマネジメントとして捉えると、
教育や研修もコミュニケーションの範疇にはいるということをこれまで繰り返
し述べてきた。
経営戦略としての社内コミュニケーションの中に、階層別(セグメント)コ
ミュニケーションがある。一般に「階層別教育」とか「層化研修」と呼ばれて
いるのが、それにあたる。
筆者は現役時代「教育部」というセクションに3年間在籍し、経営改革を推
進するために、その一部を責任者として担当した経験がある。
当時のトップは、業界での失地回復をはかるためには、社内コミュニケーシ
ョンを改革しなければならないと決断し、その一端として、各階層の教育・研
修を通じてそれぞれの階層に必要な意識と行動の革新を促そうとした。
それまでは、「人事部」が間接部門の各層の研修を担当し、従業員の太宗を
占める営業社員の教育は「営業推進部」が担当していたが、これを統合して全
社的な教育、研修を「教育部」が担当することにした。
詳細は省略するが、これにより、新入社員から役員に至るまでの、一貫した
統合的な教育カリキュラムにもとづくトレーニングやスタディーが可能になり、
同業他社が剋目するほどの業績の回復をみたのである。
のちにトップが代わり、筆者は地方の営業責任者から本社に戻ることになる
のだが、おそらくこの時の経験が買われ、当時の教育・研修カリキュラムの効
果を持続して具現化するためには、社内コミュニケーションの持続的な活性化
が必要だという判断により、社内広報の責任者に任命される。
以後定年まで14年もの間、社内外の広報業務を担当することになる。しか
しこのことは、経営をめぐる別件の重大事案が発生したために、そのことが結
果として筆者の人事にも影響することになったのだが、筆者としては、退職後
にはじめた「社内コミュニケーションのトップマネジメントをコンサルティン
グする」仕事のための、貴重な予備体験になったことは間違いない。
「日本版SOX法」に対応するため、いま多くの会社は「内部統制のシステ
ムづくり」に大童、といってもよい状況になっていることは前回述べたとおり
である。
これは、近来のグローバリゼーションがもたらした結果なのだが、そのため
に必要なガバナンス(会社統治のマネジメント)には、長い間続いたドメステ
ィックな規制から抜け出しきれない多くの会社が不慣れであり、処々に、数々
の戸惑いが見られる現状がある。
例えば、内部統制の整備のためには、大別して、「文書化フェーズ」と「評
価フェーズ」の2系列の作業が必要になるのだが、それぞれにわたって、基本
的な作業環境が整っていない会社がかなり多い。
主要な原因は、このような統制システムに、経営トップのガバナンスが弱い
ことである。
さらにその原因には、このようなガバナンスが弱くても、会社業績に、さし
たる問題が惹起しなかったという経営環境が、長年続いたことが原因なのだが、
現下のグローバル競争に対処するためには、何としても、この課題は乗り越え
なければならない。
いまやそのソリューションビジネスが大繁盛の様相を呈しているのだが、そ
の業者にさえ、「内部統制が機能する経営インフラとして、戦略的な社内コミ
ュニケーション・マネジメント(ICM)が最重要課題である」という認識が
欠如している現実が多いようだ。
文書化フェーズでは、ややもすると、かつてISO認証作業などで求められ
た、作業マニュアル的な業務プロセス文書が、各セクションで作られるケース
があるといわれる。
その原因は、マニュアルどおりに作業をして“さえ”いれば、コンプライア
ンスはクリアできるという、安易な、この問題に対する“神話的”な認識があ
ったからだろう。
しかし、それだけでは、外形的な形式要件を整えたに過ぎず、例えば「食品
安全基準の違反」や「業績を一時的に糊塗する粉飾決算」を完全に予防するこ
とは不可能といえる。
文書化基準で最も重要なことは、「してはいけないこと」や「必ず報告しな
ければいけないこと」などを、明文化することである。
にもかかわらず、この国の多くの経営では、そのことを明確に文書化するこ
とは、実は、トップの権限を侵すアンチガバナンスであるというような認識が
罷り通っていることから、業務マニュアルには、それだけを忠実に遵守する思
想だけが盛り込まれているケースが多い。
このことから解脱できないままに、業務プロセスの文書化をすすめても、あ
とに続く評価フェーズが機能しないことは明白である。
実は、今回の内部統制では、文書化フェーズよりも、評価フェーズの方が、
はるかに重要なイメージを持っているのだが、そのことも理解せず、単に、
「グローバル基準なら、それをクリアーする業務基準をつくり、みなに守らせ
るように」といった、安易なガバナンスしかできない経営トップの存在が、実
は多いという実態が、私たちが実施した社内広報アンケートからも、浮かび上
ってくるのである。
内部統制の評価フェーズは、最終的には、「この会社の経営結果としての業
績および表示には、まったく虚偽・虚構がないことを、私(経営トップ)が評
価した」、ということを、全てのステークホルダー(会社経営の利害関係者)
に保証する仕組にほかならない。
しかしその意味も必要性も理解できない経営者が多数いる現状を、いかに変
えるか、という課題にこそ、まずもって、向き合わなければならないといえよ
う。
そのためには、会社経営とは、さまざまな局面で「統制違反」が起き得ると
いう前提で、統制システムをつくらなければならない。
その統制システムが機能するインフラが、戦略的な社内コミュニケーション
である。
もしも現場で、コンプライアンス違反事例が認識されたらどうするか、直ち
にボトムアップして、最高責任者にまで報告が上るかどうか、そこを、担保す
るシステムが社内コミュニケーションマネジメント(ICM)なのである。
そのために、社内コミュニケーションの改革を、緊急課題としなければなら
ない会社は、数多くあると思われる。(以下次号)
【お知らせ】
◆第10回社内広報サロンのご案内
■今回のテーマ 「グループ広報を考える」
連結主体のグループ経営の時代、グループの全体最適とグループ価値の最大化
のために、グループ会社内の広報も、その重要性を増してきています。
グループ会社の紹介コーナーだけでその目的が達成されるのでしょうか?
今回は、グループ広報について、皆さんとお話したいと思います。
◇日 時 2007年8月24日 金曜日 18時30分〜21時
◇場 所 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
新宿区新宿1-26-6 加藤ビルディング5階
http://www.nana-cc.com/kaisya_gaiyou/access.html
◇18:20 開場
◇18:30 挨拶
◇18:35〜20:00 グループディスカッション
◇20:00〜21:00 ミニ交流会 (軽食を取りながら)
■詳細とお申し込みは
http://www.commu-suppo.net/salon/20070824salon.pdf
注、4/1、事務所移転しました
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株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
取締役 社内広報事業担当
ナナ総合コミュニケーション研究所 所長 豊田 健一
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5F
Tel : 03-5312-7471 Fax : 03-5312-7475
E-mail : toyoda@nana-cc.com
URL : http://www.nana-cc.com
URL : http://www.commu-suppo.net
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週刊メールジャーナル 2007年8月15日 第395号(水曜日発行)
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編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201
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転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。
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