■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2007/11/21 No.409 週刊メールジャーナル 読者数11040人(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ●「山田洋行事件は『逆ロッキード』」説が物語る「事件のいかがわしさ」 (会員制経済情報誌『現代産業情報』11月15日号より転載) 軍事商社「山田洋行」元専務で「日本ミライズ」社長の宮崎元伸氏が、業務 上横領などの容疑で東京地検特捜部に逮捕され、長く燻っていた「防衛利権の 象徴=山田洋行疑惑」は、ついに検察の強制捜査の手が入る事態に発展した。 宮崎氏が山田洋行米国法人から引き出していた資金が流れていたであろう接 待の相手、守屋武昌前防衛事務次官の贈収賄での立件が捜査の次の焦点になる ことは疑いようがないが、見誤ってはならないのは、宮崎氏を検察に“売った ”、山田正志元オーナーや米津佳彦・山田洋行社長ら、旧来の「山田勢力」の 位置付けである。 例えば、一部マスコミを賑わしているのが、「山田洋行事件は『逆ロッキー ド』」という報道である。 宮崎氏が、米国の軍需産業に影響力がある国務省など米高官に資金提供をし ており、特捜部が資料を米捜査当局に渡し、対応を促した――というものだ。 米議会で資金提供が発覚し、日本に波及したロッキード事件と、逆の構図に なる国際軍事汚職だというものである。 関係者が語る。 「宮崎氏側からの資金提供先として名が挙っているのは、アーミテージ元国 務副長官や、米軍事業界と日本の政治家に人脈を持つという弁護士たちです。 宮崎氏は、ゼネラル・エレクトリック(GE)の在日代理店指名を、山田洋行 から日本ミライズに変更させることに成功しましたが、資金提供はこの事実と 相関関係を持つものとして受け止められています。 特捜部が米国に検事を派遣したため、信憑性が高まりましたが、検事は山田 米国法人を調べていたと分かり、本当に米捜査当局に情報提供したかどうかは 不明です」 ただ、問題はこの「出所」である。関係者は「山田の米津社長は、水面下で マスコミ各社の記者に“裏広報”して、宮崎氏の“行状”を書かせているが、 この話もその一つとして流された」と指摘する。 確かに、「逆ロッキード」の構図は衝撃的であり、マスコミが飛びつくこと は間違いない。 ただ、冷静に考えたとき、山田側がこのような話を裏で“積極広報”する意 図は何か。山田にとってのメリットは何であろうか。これに答えるのは、宮崎 氏の側近である。 「山田は派手なスキャンダルを流すことによって、マスコミの目をそちらに 向けようとしている。自身の過去に報道を向けられるのが嫌なのだ」 今でこそ、宮崎氏は接待王の如く語られ政官界を酒やカネ、ゴルフで操った 妖怪の如く報じられているが、もともとは山田グループのオーナーだった山田 氏との二人三脚で展開されたことなのである。 不動産業に傾注していた山田氏は、住友銀行首脳を通じて故金丸信・元自民 党副総裁を筆頭に、旧経世会に人脈を開拓していった。 宮崎氏の防衛商法の起点は、防衛官僚OBの田村秀昭元参院議員だったが、 このパイプが起点になり得たのは、1989年参院選で、山田氏の金丸人脈と 結びついたからこそ、なのである。 山田氏は、宮崎氏の防衛人脈を支えた後見人そのものであり、宮崎氏の“行 状”を語ることは、山田氏のそれを語ることに等しい。 山田洋行が一方的に宮崎氏の“非”をなじる現実は、事実と異なる。 そうした虚飾を隠すためのエサが、「逆ロッキード」という情報ではないか という見方が強い。 「宮崎氏が、防衛官僚や国防族の人脈を接待によって開拓する一方で、山田 氏は本業の不動産業のため、別ルートで政界工作を繰り返していた。その筆頭 が、久間章生元防衛相だ」と、関係者は指摘する。 このことを忘れると、山田洋行疑惑なるものの本質を見誤ることになる。 なるほど、今のところは山田氏側が描く青写真の通りに事態は進んでいる。 だが、「バランス」をとるのが身上の特捜部だけに、このまま山田氏側の思 惑通りに捜査が進むことはあり得ない。 仮にそんなことになれば、それこそ特捜検察は「死んだ」と批判されよう。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』購読のご希望は、本誌が お取次ぎします。お申し出あれば無料で見本誌をお送りします。 【あとがき】 ともあれ、軍事産業界に限らず多くの米国商社は、多数の顧問弁護士を抱え て多彩な人脈を海外にまで広げている。 日本で考えられる以上に、企業の尖兵となって外国政府に輸出攻勢を仕掛け たり、商社同士が接触する舞台裏での弁護士の果たす役割は大きい。 それゆえ、「逆ロッキード」が事実とすれば、多くの弁護士がかかわってい た筈だ。 しかし、そのような商行為のグレー部分を、米国の現行法で立件するのは容 易なことではないし、米議会や国防総省が軽々に動くとも思えない。 翻って、日本の弁護士は少な過ぎる。そこで、市民に身近な司法サービスを 実現することを目的に司法制度改革審議がスタートしたのは今から7年も前。 02年3月に閣議決定した司法制度改革推進計画では、司法試験合格者を 「年間3000人」に増やすことにしたが、近ごろ、弁護士会内部から見直し 論が浮上している。 理由は、「3000人の根拠が不明」「弁護士の就職難」「質の低下」「過 当競争で営利に走る」などだが、当の弁護士会の役員もこれらは“業界エゴ” であることを認めている。 問題は、本来、「計画」の推進役であるはずの鳩山法相が見直し論者だとい うこと。 10月19日に開かれた衆院法務委員会での大臣所信表明で、「毎年300 0人は多すぎる、という視点で見直しを進める」と明言。原稿段階では法務官 僚も抵抗したが、鳩山大臣に押し切られたという。 このところ“失言大臣”とも揶揄され始めている鳩山法相だが、法務省幹部 は「司法制度改革審議会が開かれた当時の熱気も経緯も知らないから、言いた くても言ってはいけない『本音』を口にできた」と評する。 実は今年6月、筆者の知り合いの女子大生がアルバイト帰りの深夜、都内の 横断歩道で信号に従がって自転車で渡っていたところを、右折してきた若者の 運転する乗用車にはねられた。 事故現場は交番の目の前でもあったため、直ちに現場検証。100%運転側 の過失が認定された。 女子大生は救急車で搬送されたが幸い軽症で、検査の結果も大きな異常は認 められなかったため、入院せずに帰宅できた。 ここからは、自動車損害賠償責任保険(自賠責)の出番である。 ところが、乗用車の所有者が、若者の父親が経営する会社名義であったこと、 父親への報告がなされなかったこと、などから請求手続きが遅れたこともある が、いまだに示談に至っていない。 加害者と保険会社(損保ジャパン)の不誠意、怠慢といわざるをえない。 このケースは、筆者が弁護士なら、とっくに片付けている事例である。 医療費、交通費、自転車買い替え等の実損費に加えて、被害者本人の肉体的・ 精神的苦痛、走り回った保護者のロス・タイムによる推定滅失費用等を算出し て示談金を計算し、示談を済ませる。 筆者の経験から、大雑把にいえば、示談金は30万円以内であろう。 ところが、これも経験的に言えば、代理人を弁護士に依頼すれば、最低でも 50万円にはなる。その差は弁護士の収入だ。 損保ジャパンは、被害者が代理人を立てて示談を申し立てることを期待して いるのかもしれないが、これはまさに、例の「保険金等不払い」問題を惹起し たアンシャンレジ−ム(旧体制)である。 司法制度改革は、このようなケースでは、公設機関に所属する弁護士の支援 によって、早期かつ円満に事故解決することを目指している。 「日本の司法試験合格者数(人口比)は、韓国、中国に比べてさえ見劣りす る現状だ」と語るのは、元司法制度改革審議会会長・京都大学大学院名誉教授・ 佐藤幸治氏だ。 この数年、多くの国民を唖然とさせた「不払い事件」は、保険会社の支払い 体制の不備もさることながら、消費者が気軽に相談できる公設機関があれば、 恐らく多くのケースの「支払い」が適切に行なわれていた可能性がある。 佐藤幸治氏は筆者の高校時代の友人である。だから、というわけではないが、 「『3000人』は、せめて日本も先進国のなかで法曹の数が最も少ないフラ ンス並みにしたいという考えで決めた数字だが、根底には、国民に縁遠く『高 嶺の花』だった司法を身近で利用しやすいものにしたいという切なる願いがあ る。だから、3000人は頂点ではなく、増やすことはありえても減らす必要 はない」という氏の話を、鳩山氏は謹聴すべきだ。 さもないと、例の「死刑執行自動化」発言等も含めて、多くの国民の声が聞 こえない(KY)政治家として、後世に名を残すことになるだろう。 【お知らせ】 ■第12回社内広報サロンのご案内■ ◆今回のテーマ 「社内報のリニューアルを考える」◆ 多くの企業がこの時期、来年4月に向けた社内報のリニューアルを考えます。 デザインの変更、台割の変更など、リニューアルの仕方もさまざまです。 しかし、見せ方の変更だけでいいのでしょうか? もう一度、根本に立ち返 って、社内広報の目的も見直してはいかがでしょうか? ◇日 時 2007年12月7日 金曜日 18時30分〜21時 ◇場 所 ナナ・コーポレート・コミュニケーション 新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5階 http://www.nana-cc.com/kaisya_gaiyou/access.html ◇18:20 開場 ◇18:30 挨拶 ◇18:35〜20:00 グループディスカッション ◇20:00〜21:00 ミニ交流会 (軽食を取りながら) ◆詳細とお申し込みは◆ http://www.commu-suppo.net/salon/20071207salon.pdf ■企画のヒントはここにあり?■ ◆日本で唯一! 社内誌の企画事例集◆ 『社内誌企画ベスト・セレクション2007』 発売中! 「第6回全国社内誌企画コンペティション」でゴールド企画賞を受賞した優 秀作品が、一冊になりました。経営、コミュニケーション、表紙の各部門の受 賞企画を全ページ掲載。また、社外広報誌受賞作品も掲載。審査講評もあり、 充実した内容の200ページで販売中です。 ◆詳細とお申し込みは◆ http://www.commu-suppo.net/selection.html 注、4/1、事務所移転しました --------------------------------------- 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション 取締役 社内広報事業 ナナ総合コミュニケーション研究所 所長 豊田 健一 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5F Tel : 03-5312-7471 Fax : 03-5312-7475 E-mail :toyoda@nana-cc.com URL : http://www.nana-cc.com URL : http://www.commu-suppo.net --------------------------------------- ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2007年11月21日 第409号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |