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  2008/4/16  No.428   週刊メールジャーナル  読者数11273(前回)
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●スルガを巻き込んだもう一つの地上げ業者の素性
(会員制経済情報誌『現代産業情報』4月1日号より転載)

日本が局地的とはいえ不動産バブルの中にあったことを知らしめたのが、スル
ガコーポレーション(東証二部上場)の依頼を受けた地上げ業者の引き起こし
た、弁護士法違反事件だった。

大阪市に本社を置く光誉実業の朝治博社長は、凄腕の地上げ屋として知られ、
事実、スルガから200億円近い資金を引き出して、逮捕案件となった秀和紀
尾井町TBRビルだけでなく、渋谷、赤坂、麻布十番などの都心商業地で地上
げを行ない、60億円以上の利益を挙げていた。

また朝治容疑者は、山口組系宅見組とは先代(亡くなった宅見勝元山口組五代
目若頭)からの仲で、今も深い親交があることから、捜査当局は、収益の一部
が暴力団に“上納”されたと見ている。「企業舎弟」という認定。

地価の高騰に合わせて、暴力団系地上げ業者が猛威をふるったバブル時代と同
じ構図である。

実際、人相の悪い威圧的な男たちを出入りさせ、「お経のテープ」を流すなど、
その手口は古典的だが、報道されるのは光誉実業ばかりで、同じように社長の
風間勇二元社長が逮捕された共同都心住販の方は、あまり問題視されていない。

「企業舎弟」という認定ではないのかも知れないが、実はスルガとの関係は共
同都心のほうが古く、しかも現在、同社の経営に関与する細川徳生氏は、上場
企業数社の大株主という実力者なのである。

スルガの外部調査委員会は、3月25日、「調査報告書」を公表した。同委員
会は警視庁捜査が本格化したことで、スルガが深沢直之弁護士らに委嘱、2月
26日付けで設置された。

委員長には深沢弁護士が就任、他に弁護士二人と公認会計士一人が参加してい
る。調査報告書によれば、非弁活動を行なったのは共同都心の方が早かった。

報告書には、こう記されている。

「スルガ社は、平成15年春ころ、渋谷区所在の渋谷スカイライン及びその敷
地を取得することを計画していた。そのころ、スルガ社は、有楽町隆和ビルの
立ち退き交渉に時間がかかり、資金繰りに窮する事態となったことから、短期
間で立ち退き交渉を遂行できる業者を探していたところ、取引先の役員から、
共同都心を紹介された」

スルガでは、地上げしてまとめた土地を転売する業務を、「不動産ソリューシ
ョン事業」と名付けている。

もともとは建築請負業が主体であったが、都心の地価が上昇に転じた頃から、
「地上げして転売」が大きな収益につながるので、そのきっかけが報告書にあ
る「有楽町隆和ビル」だった。

地上げはプロに任せた方が早い。スルガが紹介を受けた時の共同都心は、「資
本金が5億円あり、株主に上場企業が名を連ね、信用していい」(報告書)と
いう状態だった。

それは「共同」という名の通り、大手企業が不動産流動化を実験的に行なう会
社として、共同出資で立ち上げたからである。

しかし、流動化を手がける前に同社は休眠状態となり、雇われ社長の風間容疑
者が地上げ屋に転じた。

そして、前出の細川氏が経営に関与する頃には、弊誌が局地バブルを象徴する
案件として何度も報じた六本木TSKビルの一部を所有するなど、光誉実業に
負けない凄腕業者となっていた。

TSKビルで最後の攻防戦となったマンション二部屋を購入していたのが共同
都心で、それを同社は光誉実業と組んでTSKビルの所有権を取得した業者に
売却。その額は40億円といわれており、不動産関係者は光誉と共同都心の
“実力”に舌を巻いた。

その背景となっている細川徳生氏とは何者か。

実は、細川氏はインターネット上に本人を装うブログが何本も立ち上がってい
る著名人である。

「ブログを立ち上げるだけでなく、他人のブログに入り込んでコメントを残し
たり、何者かが、ネットで考えられる限りのさまざまな嫌がらせを細川氏に対
して行なっています。組織的な対立なのか個人の恨みなのかはわかりませんが、
細川氏とそのグループが、かなり迷惑していることは間違いないでしょう」
(IT業界事情通)

細川氏が個人とグループ企業で、ビジネスバンクコンサルティング、アドバッ
クス、データプレイス、コムシードなどの上場企業の株を持ち、影響力を行使
しているのは事実である。

問題なのは、ブログなどが指摘する「細川人脈」に、光誉実業と並ぶ“危ない
筋”が含まれていること。

今回は朝治容疑者の陰に隠れた印象だが、その執拗なネット攻撃を考えれば、
いつか細川氏にも“火の粉”が及ぶかも知れない。

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 週刊メールジャーナル 2008年4月16日 第428号(水曜日発行)
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