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  2008/5/14  No.432   週刊メールジャーナル  読者数11444(前回)
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◆◆CSR時代の社内コミュニケーション・マネジメント(補足)◆◆

【はじめに】

本誌川崎は、明後16日、前号「お知らせ」のとおり第11回コミサポ社内誌
セミナーに、標題のテーマで出講させていただく。

これに先立ち、前号「あとがき」でセミナーでの講義内容(予定)を書いたと
ころ、かなりのお問い合わせを読者からいただいた。

質問を寄せられた方がたは、セミナーには恐らく参加できない方がたのようで
あり、私としても、話の内容をさらに詰める必要もあるので、質問に便乗して、
前号の補足をさせていただくことにした。

【ハードコミュニケーションとソフトコミュニケーション】

いまや、会社経営の基本命題になりつつあるCSR(会社の社会的責任)を、
経営の成果として具現化することは容易いことではない。

したがって、“猫も杓子”もCSRを経営の目標に掲げることはありえないこ
とであろう。

しかし、激変する経営環境のもとでは、CSRを掲げようと掲げまいと、可能
な限りの意思疎通(コミュニケーション)のシステムを駆使し、組織の末端に
まで経営トップの意志を伝達しなければ、それを経営活動に反映させることは
困難であろう。

社内コミュニケーションのマネジメントは、経営トップのガバナンスでなけれ
ばならないゆえんである。

無論、経営方針や目標だけを一方的にトップダウンすれば足りるというのであ
れば、通知や通達など社内文書のコミュニケーションシステムを使えば済む、
とも言える。

しかし、経営の状況によっては、トップが自ら現場に出向き、従業員に直接語
りかけるコミュニケーションも必要になるであろうし、上意下達の指示命令だ
けではなく、報告、連絡、相談といったボトムアップのコミュニケーションも
必要になる。

通常の経営では、これらに加えて教育や研修、さまざまな会議や打ち合わせ、
グループ活動やプロジェクトチームの活動など、きめ細かな社内コミュニケー
ションも含めて経営方針や目標の達成をはかる。

これらのコミュニケーションツールやアイテムは、経営トップの意志をストレ
ートに伝達したり、それに関連する業務上のコミュニケーションをする意味合
いから、ハードのコミュニケーションシステムといえる。

一方、社内誌や電子社内報、映像社内報などを通じて、経営情報の一部を掘り
下げて伝えたり、あるいはまた、噛み砕いたり、解説したり、伝達対象をセグ
メントしたりして、結果的にハードコミュニケーションを補完することになる
ツールやアイテムは、ソフトのコミュニケーションシステムといってよいだろ
う。

ときには、オフタイムの懇親会や親睦会、社内旅行や運動会などによって、経
営目的の達成を図ることもある。これらも、ソフトコミュニケーションの範疇
にはいるといえよう。

これら、ハードとソフトのコミュニケーションシステムをバランスよく組み合
わせることによって、末端組織にまで劣化しない経営情報を伝達することが可
能になり、かつまた、非正規社員や現場従業員の生の声を確認することが可能
になるのである。

【社内コミュニケーションと社内広報の関係】

通常、社内広報部門や担当者の役割は、主として、ソフトコミュニケーション
のシステムを分掌することが多いが、その場合でも、ハードメディアの伝達状
況を確認したり、あるいは到達効果を掌握し、ソフトとのバランスに留意する
必要がある。

ハードメディアのコンテンツや表現では、経営方針や目標の現場理解や実践が
不十分と判断すれば、それをソフトメディアのコンテンツや表現を工夫するこ
とによって、相乗効果をあげる工夫が社内広報担当の職能として求められる。

あるいはまた、現場の情報ニーズを積極的に取り上げ、独自の視点で取材し、
報道する姿勢も大切だ。

昨今の経営環境では、こうしたフレキシブルな社内広報活動が、一層強く求め
られているはずである。

しかし、社内広報担当のさらなる重要な役割は、たとえ経営陣が認めたがらな
い場合でも、従業員に対する情報開示や説明を求めたり、経営に対する非正規
や現場の従業員の生の声、批判や提言を汲み上げることである。

社内広報担当は、これらを上手に実行することによって、経営陣の単なる代弁
者としてではなく、経営目的の達成のために必要なコミュニケーターとして、
社内から認められる存在になることができる。

そのためには、経営トップに対して、社内コミュニケーションの現状分析と問
題解決の具体的なソリューションを提言できる職能を身につけることが望まし
い。

こうして、経営トップとの間に、ある種の“緊張関係”を常に持続し、現場の
状況や“空気”を正確に把握しながら、ときに、経営トップが求める“庭方”
(お庭番)ごとき役割を果たすことも必要かもしれない。

しかしこのような、社内コミュニケーションのマネジメントと社内広報の関係
は、過去、経済の高度成長期にはとかく軽んじられ、その後のバブル経済期に
は疎んじられさえしたこともある。

こうした経緯から、いまでも社内広報の業務は、社内誌、社内報の編集発行に
限定的に考えられたり、あるいは、社内広報と社内コミュニケーションを同義
に認識されているケースも多い。

繰り返しになるが、昨今のような経営環境のもとでは、経営トップの意志を確
実に浸透させるだけでなく、その反響をボトムアップする社内コミュニケーシ
ョンをマネジメントしなければ、経営方針や目標を達成することが困難なこと
は自明である。

まして、CSRを掲げて経営目的を達成しようとするのであれば、改正会社法
や金融商品取引法(日本版SOX法)によって義務づけれた、内部統制システ
ムが機能するように、社内の“風通し”をよりよい状況に保つ、社内コミュニ
ケーションをマネジメントする必要がある。

このために、社内広報担当部門や担当者は、社内誌や社内報の編集発行にとど
まらず、経営者レベルの視野に立って、社内コミュニケーションのマネジメン
トをサポートしていく職責を負わなければならない。

こうして、「社内コミュニケーション > 社内広報 > 社内メディア」 の関係
をマネジメントすることによって、経営目的の実現を通じての、CSRの具現
化が可能になるのである。


◆◆お知らせ◆◆


■■第11回コミサポセミナー 2008/5/16 金曜日 開催■■

今回のテーマは『CSR経営と社内コミュニケーション・マネジメント』です。
セミナーの講師は、本誌編集発行人・川崎明が担当します。

なお、「社内誌の母」福西七重さん(株式会社ナナ・コーポレート・コミュニ
ケーション代表取締役)による『会社を元気にする社内誌』セミナーが同時に
開催されます。

CSRの具現化を目指す会社の経営者・社内コミュニケーションマネジャー、
社内広報担当者、社内報発行者、社内誌編集担当者は、CSR時代の社内コミ
ュニケーションを実践するために、ぜひとも聴講にお出掛けください。

詳しくはこちらへ
⇒http://www.commu-suppo.net/seminar_pdf/20080516seminar.pdf


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 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
 取締役 社内広報事業
 ナナ総合コミュニケーション研究所  所長
 豊田 健一

 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6
 新宿加藤ビルディング5F
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 URL : http://www.commu-suppo.net
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 週刊メールジャーナル 2008年5月14日 第432号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
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