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  2009/1/28  No.468   週刊メールジャーナル  読者数11259(前回)
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●三菱東京UFJの暴力団系融資が月内にも巨額詐欺事件に発展
(会員制経済情報誌『現代産業情報』1月15日号より転載)

年末から年始にかけて、『朝日新聞』が「暴力団系への融資」として連続報道
した、三菱東京UFJ銀行による「地上げ資金の提供」は、その資金を使って
地上げを行なった都内港区の不動産業者が、2006年までに60億円前後の
利益を隠し、18億円を脱税したという法人税法違反容疑で、近く東京地検特
捜部が強制捜査に乗り出す見通しとなった。

金融機関の融資が、地上げ資金として不動産業者に流れる――この過程で暴力
団系企業が介在することは珍しいことではない。

東証2部に上場するスルガコーポレーションは、山口組系宅見組に近い光誉実
業という地上げ業者を使っていたとして倒産に追い込まれ、東証1部のアーバ
ンコーポレイションもまた、元顧問の橘田幸俊氏の“素性”が怪しいとして追
い詰められた。

こうした、金融庁と金融機関が結託した「反社会勢力狩り」は、不動産の金融
商品化で不動産ファンドを傘下に置くことになった金融庁の「環境整備」とい
う“思惑”のもとで行なわれたものの、締め付け過ぎて上場企業が連続倒産、
そこに世界大不況の襲来で「反社会狩り」もピタリと治まった。

そうした状況の中、久々の「暴力団系融資」の報道は、「前打ち」を許さない
国税当局への遠慮から、別件で調査報道の形を取ったものだが、この不動産会
社のオーナーある遠藤修前社長は、「暴力団系」と報じられても仕方のない経
験の持ち主だった。

「極東会系組長と連携して、横浜市にある自動車学校の経営権取得や敷地の地
上げに暗躍したことは既に報じられているが、そのほかにも館山市(千葉県)
の稲川会系暴力団、台東区の住吉会系暴力団と交流を持つなど、アングラ経済
にドップリつかっており、まともな不動産業者とはいえない」(捜査関係者)

証明するのが、都内有数の問題案件として、過去に何度も刑事事件化したこと
もある聖蹟桜ヶ丘(住所は多摩市関戸)の土地に関与、コンサルタント料を受
け取っていることだろう。

先ごろ刑事事件化した、ふるさと共済牧場のオーナーが経営する不動産会社が
持つこの土地は、パシフィックコンサルタンツや遠藤氏の会社の仲介を経て、
上場不動産会社の東栄住宅にわたるが、遠藤氏関与のきっかけは、前述の館山
市の稲川会系暴力団との関係によるものだったという。

そうした荒っぽい仕事を重ねる一方で、折からの不動産ブームに乗って手がけ
たのが、渋谷区南平台の地上げだった。

「コンピュータ関連会社の本社ビル買収をきっかけに、元社長側は地上げ範囲
を拡大させ、05年10月までに周辺のビル7棟を買収、都の施設1棟を入札
で落札した。元社長側が買収に成功した不動産は、すべて住宅販売会社に所有
権が移された」

12月27日付けでこう書いた『朝日新聞』は、コンピュータ関連会社に仲介
者として不動産会社元社長(遠藤氏)を紹介したのが三菱東京UFJ銀行であ
ること、所有権が遠藤氏の会社ではなく住宅販売会社に移ったのは、

「元社長(遠藤氏)側が東京三菱UFJ銀行から多額の地上げ資金を受けるこ
とが難しい状況にあったため、(住宅販売会社が)融資の受け皿となっていた」
と指摘、三菱東京UFJの社会的責任を問うている。

確かに、地上げ資金の提供だけで同行を攻撃するには無理があるが、業界の評
判、著名物件への関わりなどから遠藤氏の“素性”を知る手だてはあったはず
で、結果的に216億円の資金提供を主導、脱税につながる巨額利益を遠藤氏
にもたらした責任は大きい。

こうした地上げの利益を使って遠藤氏が“仲間”の小倉工務店とともに取得し
たのが、弊誌がNo.612で指摘した、大磯の日本NCR跡地だった。
(=本誌12月10日号に転載)

国道1号沿いの約7万6000平方メートルの敷地を取得したのは、2006
年6月1日に設立したばかりのプロジェクトワンだった。既に特捜部が容疑は
固めており、強制調査は目前。

60億円の所得隠しは巨額だが、それより気になるのは、遠藤氏がなぜそこま
で三菱東京UFJに食い込むことができたかで、場合によっては同行が“火の
粉”を被る可能性もありそうだ。

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