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 2009/7/15・22合併号  No.491 週刊メールジャーナル 読者数10715(前回)
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【お詫び】

先週、パソコンの不具合が発生したため、7月15日号を発行することができ
なくなりました。未だ完全に修復しておりませんので、本号は補完システムで
発行いたします。7月1日以来重ねてご迷惑をお掛けいたしましたが、本号は
7月15・22日合併号とさせていただきます。今後とも、お気づきのことは
何なりとご指摘下さり、引き続きご購読ご支援のほど、重ねてお願い申し上げ
ます。

●自民党の凋落の原因は靖国神社参拝に踏み切れなかったこと?
(会員制経済情報誌『現代産業情報』7月15日号より転載)

暴行、淫行疑惑を背負った東国原知事と一緒に、田舎芝居を演出した古賀誠選
対委員長が辞任した。

東京都議選の敗因の本質は、別項のように(本号に転載=本誌注)石原都政問
題だが、それに輪をかけたのが、この猿芝居だったことは間違いない。

長く自民党の幹部として、危ないことばかりを仕掛けてきた古賀なる人物は、
時代が読めていない。にもかかわらず、今度は最後になって筋を通すとばかり
に、突然の辞任である。

結局、総選挙での敗北の責任から逃れて、自分の選挙戦のみに注力したいのだ
ろう。

敵前逃亡するのなら、選対委員長だけでなく、議員辞職を覚悟すべきではない
か。それこそ、男っぽいと自称する古賀氏に相応しい責任の取り方だ。

古賀流の政治姿勢の策士ぶりと、その暗いムードは、自民党の中でも極めて特
異な存在だった。

せっかく谷垣禎一氏という有力な総理総裁候補が居るのに、その力を削いだま
まに派閥会長として君臨してきた。もう誰も相手にしなくなるだろう。

次に向かっての新たなポジション取りなど考えているとしたら、勘違いも甚だ
しい。

政治家を辞め、悪だくみを教えてくれた野中広務事務所にでも合流し、昔話で
もやればいいのではなかろうか。

野中氏も細々と事務所を維持しながら、汚点の多い自らの歴史の、格好の良い
部分だけを発信し、一部に影響力を有するかのごとき存在のようだが、同氏も
古賀氏同様、権力亡者で、日本の国にも国民にも、ロクな貢献をしていない。

都議選での公明党の堅調ぶりが目立った。やはり、創価学会員の日常活動の成
果だろう。

それこそ地域の活動や、過去の同窓会名簿を使った積極的な戦いは、無党派層
の急増する中で、有効だった。そして、マスメディアの同党への無批判ぶりも、
生きたのではないか。

自民、民主へのネガティブキャンペーンは、新聞・テレビなどで盛り上がった
が、その中であたかも公明の主張が正しいかのような報道が目立った。

広告などでの創価学会=公明党の資金力もあるのだろう。テレビ朝日の田原総
一朗氏の主導する日曜朝の番組でも、全党を呼んだ討論のはずなのだが、田原
氏は民主党の鳩山代表の政治資金問題に長い時間をさき、さらにそれらのテー
マも含め、公明党の高木氏に延々と発言をさせ、共産、社民、国民新党などに
は、ほとんど発言させないという異常な進行ぶりとなっていた。

田原老人は、個人的にも学会=公明党におもねる必要があるようだが、こんな
報道を総選挙になっても続けていたら、「選挙妨害」で、告発されるかもしれ
ない。

共産党は、やはり敗けた。無党派層を取り込む場合に、民主党が元気だと、共
産党は弱い。

自民党―民主党の対立軸の中で、埋没を恐れた同党は、自民党―公明党と民主
党は東京都政では一緒の与党だと指摘、野党の代表は共産党しかないというキ
ャンペーンをはった。

しかし、国政選挙が近い中で、自民・公明政権を倒し、新しい政権を作ろうと
いう民主党などの主張は、国民・有権者に圧倒的に支持されており、自分だけ
が正しいとするいつもの共産党の主張は、無党派層にも否定された。

それこそ変えたいという国民・有権者の声を聞かず、自らの党だけを守るとい
う党利党略と映った。

この党は最近もおかしい。米国のオバマ政権の本質を見極めずに、核問題での
オバマ大統領の発言を評価し、ホワイトハウスに手紙を送ったら、返事が来た
とはしゃいでいる。

巨額な資金で大統領になったオバマ氏の裏側に、巨大な金融資本、石油利権、
軍需産業がついていることを見れば、オバマ氏が大統領として演じさせられて
いるだけだということが分る。

同党の対中国への姿勢も変だ。天安門事件20周年でも、『赤旗』など機関紙
でも何ら論評もしていない。

野党外交などとほざいても、ものの本質が見えなくなったら、存在理由がなく
なる。

それにしても、面白いことをいう人がいる。

今回の自民党の凋落ぶりを論証した、『産経新聞』の政治部長氏は、自民党が
掲げる旗が不鮮明になり、精神的な背骨を失っていると、古くからの支持者が
判断しているためではないか、と指摘。

「ポスト小泉」の安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の三代にわたる首相が、靖国
神社参拝に踏み切れなかったことを、最も大きな理由として掲げている。

小泉氏が在任中、靖国参拝を続け、内政的にも「ぶれない指導者」を強く印象
づけたと評価している。

この人には、どちらかといえば思想的には、『産経新聞』に近いと思っていた、
安倍、麻生の言動に不満なのだろう。

それにしても、小泉改革がもたらした功罪の、特にマイナス、そのことがもた
らしたこの国の疲弊を総括せずに、思想だけで世の中を判断する政治部長氏は、
ジャーナリストなのだろうか。

それこそ自民党の凋落を心配する前に、産経新聞が持続できるか否かを考えた
方がいい。


●都議選大敗で辞任しかない「石原父子」の罪
(転載同前)


石原慎太郎都知事の傲慢さには慣れているとはいえ、都議選大敗を受けた「責
任転嫁発言」には、呆れてしまった。

「(都議選が)総選挙の前相撲にされてしまい、大迷惑な結果となった」
「(麻生太郎首相は)人心の離反がわからない。KY(空気が読めない)か」

自民党の大敗は、同党をバックに10年以上も都政をリードしてきた自分への
批判でもあると読むべきなのに、「自省」とは無縁な石原知事は、「誰かのせ
い」にしなければ気が済まない。

しかし、自民党の都連会長は長男の伸晃氏である。さらに、三男の宏高氏を衆
議院に送り込み、東京に「石原王朝」を築いたつもりで得意満面だったのだか
ら、都議選の結果は石原都政批判でもあった。

週に三日しか働かず、息子を代議士にして「王朝」を築いていたとしても、都
下の企業が潤い、都民が安心できるような都政を実現していたなら、たとえ
「総選挙の前相撲」でもこれほどの大敗はない。

ポピュリズムの石原知事が、鳴り物入りで始めた新銀行東京、東京都債券市場
構想、築地市場移転は、いずれも失敗だった。

それは、石原知事に大局が読めず、経済のシステムも都民の心も分っていない
からだ。

新銀行東京は、半官意識の新銀行行員に、「ミドルリスクを取らせる」という、
あり得ないスタートをしたところで、失敗は読めていた。

結果として新銀行は、「スコアリングモデルによる自動与信審査」という責任
逃れのシステムの乱用で、不良債権の山を築いた。

そのうえに、国会議員、都議、区議といった政治家から絶え間なく「紹介案件」
が持ち込まれ、この無責任融資も不良債権につながったが、伸晃、宏高の両石
原事務所を経由したものも少なくなかった。

築地市場の豊洲移転もそうである。安全性が確保されていない豊洲に、石原知
事はなぜこだわるのか。

東京ガスの跡地で有害物質が検出され、約800社の仲卸が移転をめぐって対
立、半々に分かれているというのだから、移転の条件は整っていない。

にもかかわらず、強硬姿勢を崩さない石原知事の背後に利権を感じる人がいて、
市場関係者だけでなく、都民を巻き込んだ住民運動が広がっている。

知事だけではない。「自民党のニューリーダー」と持ち上げられている伸晃自
民党都連会長への反発もある。

弊誌は、No.621で「空っぽだから使い勝手がいい石原伸晃自民党幹事長代
理」と題して、この人をこき下ろした。(本誌転載=本誌注)

当選6回の中堅ながら、親の七光と「中身がなくて利用しやすい」という“手
軽さ”から、党内で重宝されて、行革担当相、国土交通相と要職を歴任してき
た。

が、政治家としての軽さは隠せず、「経綸がなくて無能」(田中一昭・日本道
路公団民営化推進委員会委員長代理)と、見透かされている。

つまり都議選大敗は、石原慎太郎都知事が長年に亘って行ない、石原伸晃自民
党都連会長が支えてきた「石原都政」に、都民が突きつけた「退任要求」だっ
た。「前相撲」といったいい加減なレベルではない。

凋落著しい石原知事が、最後に託すのは、東京五輪招致。10月2日に正式決
定する。

これを成し遂げることで人気を回復させ、利権も確保、残り1年半の任期を無
事に勤めあげ、伸晃氏が自民党総裁の器でないことを思い知らされた場合、知
事の座を“禅譲”、「石原王朝」を存続させることが、石原知事の最後の願い
かもしれない。

しかし、そうした邪な考えも含めて、都民は石原知事に「ノー」を突き付けた。
このうえは、地位に恋々とすることなく、潔く退任すべきである。

◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』購読のご希望は、本誌が
お取次ぎします。お申し出いただければ見本誌を無料でお送りいたします。



【お知らせ】


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 ナナ総合コミュニケーション研究所  所長
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週刊メールジャーナル 2009年7月15・22日 第491号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
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