■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2009/8/12 No.494 週刊メールジャーナル 読者数10748(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【お断り】 本号は、勝手ながら本誌スケジュールの都合により、8月9日に予約配送をし ております。ご了承ください。 ●盟友の「脱税仕事師」が裁かれても経団連会長に居座る 御手洗冨士夫氏の醜態 (会員制経済情報誌『現代産業情報』8月1日号より転載) キャノン脱税事件の公判が始まった。 予想通り、検察側の冒頭陳述は、キャノン会長にして日本経団連会長でもある 御手洗冨士夫氏にとって厳しいものだった。 「大賀(規久)被告は、キャノンの幹部(御手洗会長のこと)と親しかったと ころ、2001年頃からキャノンの発注工事につき施行業者を斡旋し、受注業 者から斡旋手数料を得るようになった」 検察はこの事件が、「御手洗氏との関係を利用した大賀被告の脱税」と断定し ているわけだが、その冒頭陳述のトーンと、逮捕前に大賀被告が発した「俺が キャノンの代理人」といった言葉や、検事に対して述べたという「斡旋した業 者が受注しないことはなかった」という証言を併せて考えれば、検察が大賀被 告に「代理人」という“お墨付き”を与えた御手洗氏を、少なくとも脱税に関 しては、「共犯」と捉えていることは確かだ。 大賀被告は「仕事師」である。 親の建材屋を手伝っていたとはいえ、大分県佐伯市の地元の仕事量には限りが あり、山っ気の多い大賀被告は、服飾店、食品店、新素材のベンチャーなどさ まざまな事業を手がけるが、いずれもうまくいかなかった。 「体も大きいが態度も大きく、商人というタイプではないし商才もなかった。 アイデアマンではあるが思い付きが多く、しかも移り気で粘りがない。結局、 ものになる事業はなくて、カネに困ると兄貴らを頼っていた」(大分県の土建 業者) その大賀被告がビジネスを軌道に乗せるのは、キャノンとの関わりにおいてで あった。 旧制中学で兄の同級生であった御手洗氏が、長い米国生活を終えて帰国、その 世話を大賀被告がやき、横浜市に御手洗氏の自宅を用意したあたりから、「社 外秘書」としての大賀被告の立場は定まる。 「社外秘書」にして「御手洗キャノンの代理人」――尊大で押しの強い大賀被 告にとっては、最も似合いのポジションだった。 この“嵌り役”を得た大賀被告は、まさに水を得た魚のように生き生きと働き 始める。 かつての服飾や炭素ベンチャーの会社を人材派遣や警備の会社に“衣替え”、 大光、ライトブラック、匠という3社が、斡旋手数料などの所得約36億65 00万円を得ながら、まともに申告せず、約10億6800万円を脱税したの だった。 斡旋手数料とは不労所得である。それが約37億円もの膨大な金額になった。 それはひとえに工事業者らが、大賀被告の背後に御手洗氏の“陰”を見たから で、「(大賀被告の斡旋に)私やキャノンが関与したことはない」といったレ ベルでないことは、誰にだってわかる。 企業は、大賀被告の斡旋を受ければ工事を受注できるから、セッセと手数料を 落とした。その見返りとして御手洗氏は、大賀被告の“献身”を受け取った。 大賀被告は、プライベートの旅行や遊びの手配をし、早く夫人を亡くした御手 洗氏を休日のゴルフや食事に連れ出して寛がせ、キャノン社長、会長、経団連 会長とステップアップするにしたがって増える各種の個人的な依頼事を、御手 洗氏に代わって捌いた。 もちろん金銭を伴う支出が大賀被告に発生することは、ビジネスマンの御手洗 氏にはわかっているはずで、それはキャノン絡みの仕事で相殺しているという 意識だったろう。つまり御手洗氏は、心情的な「脱税共犯」だったわけで、検 察は冒頭陳述でそこを突いたのだった。 脱税事件公判では、大賀被告とともに御手洗氏も裁かれている。 それを自覚、けじめをつけて公職を去るべきなのに、御手洗氏は任期を最後ま で務めるつもり。 「偽装請負問題」が『朝日新聞』のキャンペーンで発覚、バッシングを受ける と、反省するどころか朝日新聞社への広告費カットで応じ、大光事件でキャノ ン批判が高まると、PR会社を使ってマスコミを、広告と訴訟という「アメ」 と「ムチ」で責めたのだから、御手洗氏に「反省」の二文字はない。 公判は続き、そこで明らかになるのは「仕事師」と組んだ御手洗氏の醜態であ る。 あまりに遅いが、このまま開き直るよりはいい。 早くけじめをつけて、経団連会長を退任すべきである。 ●郵便不正捜査「選挙中断」で囁かれる“次のターゲット” (転載同前) 障害者向け割引郵便不正事件は、虚偽の証明書を発行したとの容疑で逮捕され た、厚生労働省雇用均等・児童家庭局の村木厚子前局長が大阪地裁に起訴され たところで衆院が解散され、捜査は中断状態に入った。 事件の背景には民主党議員の圧力が厚労省幹部にあったとみられており、この 面での解明が事件の全容把握のために不可欠だ。 圧力が違法性を帯びるか否かの判断はともあれ、事実関係の解明には政界捜査 が不可避であり、選挙結果に重大な影響を与えかねない政界捜査は、選挙後に 再開の見通しとなる。 捜査主体である大阪地検特捜部は、既に夏季休暇の態勢に入っている。 その大阪特捜部が厚労キャリア局長の「次」をどう狙っているかについて、興 味深い情報が弊誌に寄せられた。 村木前局長の上司であった塩田幸雄・元政策統括官(現・独立行政法人福祉医 療機構理事)に、関心が集中しているのだという。 関係者が語る。 「塩田さんは、厚労省在職中から政治に近いことで有名でした。政界とのパイ プの太さを自ら誇示し、まるでフィクサー気取りでした。 今回の郵便不正でも、厚労省に虚偽証明書発行の圧力が民主党側からあったこ とを、報道機関に明かしたのは塩田さんです。村木さんは検察の調べに否認を 続けましたが……」 その塩田氏の、何に検察は興味を示しているのか。 さまざまな情報が錯綜してはいるが、信頼すべき消息筋によれば「『全家連』 の破産問題が検察のターゲットだ」、というのである。 全家連=全国精神障害者家族会連合会。 厚労省所管の財団法人であり、1965年に設立された精神障害者を抱える家 族の全国組織だったが、2007年に10億円もの負債を発生させて、破産・ 解散に追い込まれた。 「その破産経緯に、厚労省や自民厚労族のきわめて不透明な介入と関与があり、 塩田氏はその有力な一人だった」(関係者)というのである。 話を整理してみよう。 全家連は20億円を投じて96年、栃木県に精神障害者社会復帰促進センター 「ハートピアきつれ川・喜連川温泉」を開業。 12億円を国などの補助金・寄付でまかない、実質的な借入額は同省主管の別 の独立行政法人と民間銀行からの計約8億円。 ユニークな宿泊施設として注目を集めたが、機関誌販売料(約1億円)しか収 入源のない全家連に、年間5000万円超の返済ができるわけがなく、厚労省 や日本財団などから受領した補助金、委託費の使途報告を偽装。浮かせた資金 をハートピアの借入金返済資金に充てた。 これが「補助金の目的外使用」の不祥事として02年に問題化。厚労省、日本 財団から5億円余の即時返還を求められ、全家連の運営は一気に危機に。 下部組織からの寄付も集まらず、資金繰り悪化の末、破産・解散を余儀なくさ れた。 「厚労官僚の無謀な事業」と当時は言われた。が、現在では検察の見方は異な るという。 「全家連の解散で10億円の負債は帳消しとなり、ハートピアきつれ川は別の 社会福祉法人『全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)』に無償で譲渡 され、厚労官僚の影響下にある。 つまり厚労省は所管法人を一つ潰すことで、10億円超のハコを、ほとんどタ ダで手に入れたわけです。 そこには厚労官僚の再就職先のポストも付随してくる。検察は、この絵を誰が 描いたのか、その経緯に強い興味を示しているようです」(関係者) 郵便不正事件は、局面を大きく変える可能性が出てきた。 いずれにしても捜査の本格化は選挙後となろうが、政界捜査と並び、厚労官僚 の“計画的な公費詐取”が焦点となる可能性も浮上しているのである。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』ご購読のお申し込みは、 本誌がお取次ぎします。お申し出あれば見本誌を無料でお送りいたします。 【お知らせ】 ■ 社内報担当者の交流会【第22回社内広報サロン】 8月21日 金曜日 18時30分より開催 ■ 今回のテーマ 「社内報・コミュニケーション企画の展開を考える」 詳しくは、 ⇒http://www.commu-suppo.net/salon/20090821salon.pdf --------------------------------------------------- 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション 取締役 社内広報事業 ナナ総合コミュニケーション研究所 所長 豊田 健一 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5F Tel : 03-5312-7471 Fax : 03-5312-7475 E-mail :toyoda@nana-cc.com URL : http://www.nana-cc.com URL : http://www.commu-suppo.net --------------------------------------------------- ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2009年8月12日 第494号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |