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   2009/9/9    No.498   週刊メールジャーナル   読者数10722(前回)
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●日本をダメにした「政治部記者」の終焉
(会員制経済情報誌『現代産業情報』9月1日号より転載)

バブル崩壊後、日本経済はもがき苦しんだ。
「失われた10年」という言葉に代表される金融不全の中、需要を中国をはじ
めとする新興国に見い出しながら、負債や設備や雇用の過剰を解消しつつ、製
品や技術を開発、新しい販売システムを構築しながら、米国に次ぐ経済大国の
座を死守してきた。

この経済の奮闘に比べて、情けないほど停滞を続け、国民に満足を与えられな
いどころか、困窮する家庭を増やし、年金・医療など将来の不安を増幅させた
のが、日本政治だった。

民主党大勝による政権交代は、辛抱強い国民が、自民党に代表される旧来型の
政治家に突きつけた「絶縁状」だった。決して民主党を選択したわけではない。

その日本政治を、自民党とともに続けてきたのが、「政治部記者」である。

派閥に所属し、大物政治家に食い込んで行動、彼らと発想を同じくして知恵袋
となり、マスコミを捌く係となって一人前。そこから、社内における出世も、
派閥とともにあり、自民党とともにあった。

その代表的存在が、旧大野派を担当、中曽根康弘元首相と肝胆相照らす仲とな
って社長にまで登り詰めた読売新聞の渡辺恒雄氏だろう。

「政治部記者」ほど罪深い存在はない。

「記者」は、その名の通り「記録する者」である。余計な憶測や感情はいい。
まず、記者がすべきは正確な記録である。読者になにがあったのかを正確に伝
え、読者はそこで善し悪しを判断する。

ところが、政治記事は重要なことは書かないことを前提にしている。政治家に
とって都合のいいこと、自民党が流して欲しい情報を「広報マン」となって報
道、それが派閥記者、政治部記者としての自分のポジションを上げ、社内での
出世の材料ともなった。

想定している読者は、永田町の政治家である。国民や読者のことなど眼中にな
い。それでも日本社会が回っていたのは、政治が政策につながらなかったため
だろう。

自民党政治家は、官僚が敷いた政策のレールに沿いながら走り、利権を自分と
地元で分けあった。

政策を考えない政治家のもとで、「政治部記者」は政局報道に心血を注いだ。

誰と誰がどこで会い、どんな人間関係の中で新しい派閥やグループが生まれ、
政権が誕生したか――。

外交や防衛や教育や福祉といった政策課題を論じる前に、そんな愚にもつかな
い政局報道が、「永田町の読者」を対象に受けた。

それは、国民生活に直結する「政治」ではないが、「政治部記者」の中では、
それこそが報道だった。

自民党政治の劣化は、そんな政治報道が生んだものでもある。

記者クラブの加盟社以外は記者会見から締め出す閉鎖性の中で、情報を独占、
内向きに情報発信、政治家と一蓮托生となった。

いうまでもなく、そんな政治報道は、読者を惑わせ、国民を愚弄するものであ
る。

三宅久之氏、岩見隆夫氏、岸井成格氏、多勢康弘氏といった著名な元記者が、
テレビのコメンテーターとして発する言葉に力がないのは、政治に真剣に取り
組み、政治家と戦う気概を持ったことのない人たちだからだ。

現役もそうで、最近、売り出し中の朝日新聞編集委員の星浩氏の解説は、政局
をソフトに語っているだけだ。

しかし、「政治部記者」の時代は終わった。

国民が求めているのは、民主党のマニフェストではない。変えて欲しいのは、
官僚が支配し、政治家が地元しか見ず、その結果、劣化を続ける日本に歯止め
をかけ、自分たちの子供の代に展望を開かせてくれる政治である。

「政治部記者」が、独占していたつもりの情報は、いまやネットで各役所、各
政党、各政治家のブログにアクセスすれば簡単に取ることができる。

また、民主党政権は記者会見を海外メディアやフリーランスにもオープンにす
ることを原則としており、「情報の独占」など望むべくもない。

政権交代とともに考えるべきは、政治報道のあり方である。

山崎拓など大物議員たちが続々と落選、それに合わせ自民党一党支配とともに
あった大物政治記者は一掃すべきだろう。

そのうえで、政局ではなく政策を論じ、政治家とは常に一定の距離を保ち、対
峙する形の「政治部記者」が求められている。

◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』のご購読は本誌がお取次
ぎいたします。お申し出いただけば、見本誌を無料でお送りいたします。


【社内広報と社内報担当者のためのコラム】 
■コミュニケーション企画とインフォーマル・コミュニケーション

(この記事は、「ナナ総合コミュニケーション研究所」のポータルサイト「コ
ミ・サポネット」のコラム「社内広報を考える」から転載しました。この号を
含めて3回シリーズで連載します。次回は本誌9月30日号に掲載予定です。
なお、このコラムへのアクセスには、無料の会員パスワードが必要です)
http://www.commu-suppo.net

8月21日、「ナナ総研」定例の「社内広報サロン」が開催された。
今回で隔月開催の22回目になる。

今回のテーマは「社内報の『コミュニケーション企画』をどのように展開した
らいいだろうか」だった。

ところが、事前に参加者から集められた「今回ぜひ聞きたいこと、解決したい
こと」の集計資料を見て、私は少し驚いた。

「コミュニケーション企画の立案方法は……」、「多くの読者を巻き込むコミ
ュニケーション企画とは……」といった、「コミュニケーション企画」につい
ての悩みや質問は意外に少なく、「上手な原稿依頼の仕方」とか「社内報の制
作体制について」などといった、社内報編集の基礎的なことがらについてのソ
リューションの期待が多かったからである。

実は、こうした現象は、「サロン」毎度のことであり、私としては別に驚く必
要もなかったのだが、今回に限っては、「そもそも『コミュニケーション企画』
って何だろう」、「これからの経営にどのような『社内コミュニケーションの
展開』が求められるのだろうか」、といった「社内コミュニケーションのあり
方」について、少し掘り下げた議論をしたかったのである。

そこで、分科会に入る前、定例の「イントロ・スピーチ」では、そのことを問
題提起したのだが、3つの分科会のうち、少なくとも私の分科会では、残念な
がらその期待は実現できなかったように思う。

ただし、このコラムだけを読んでくださる方に「誤解」をして欲しくないのだ
が、決して、議論のすべてが期待に反していたわけではない。

まずは、参加者の皆さんが、このサロンに参加した目的を達して「満足感」で
お帰りいただくことが、このサロン発足以来の一貫したホスピタリティなので
あるから、その点は「いつものとおりその目的は果たせた」のではないかと思
っている。

さて本論だが、そもそも「コミュニケーション企画とは何か」である。

しかし、その概念はまだ確立していないのではないか。

ナナC.C.が主催する「全国社内誌企画コンペティション」では、「コミュニ
ケーション企画」の応募部門があり、毎年秀逸な企画が表彰されている。

しかしながら、「『コミュニケーション企画』とは」という、明確な基準があ
るのかどうか、これまで私自身深く追求したことはなく、「多分『経営企画』
以外は、だいたい『コミュニケーション企画』の部類に属するのだろう」、ぐ
らいな認識でいたのである。

そして、それはそれで「大きな問題ではない」と、今でも思っている。

ただしかし、昨今のグローバルな経済状況と、その影響による今後のわが国の
経済、景気の先行きを展望したとき、経営における「社内コミュニケーション
のマネジメント」を抜本的に変えない限りは、経営環境の激しい変化に、速や
かに適応する経営の実現は不可能ではないか、と思われるのである。

そこで大切になるのが、「社内報におけるコミュニケーション企画」ではない
だろうか。

日ごろから、社内報のこの部分さえうまく“処理”できていれば、従業員の意
識や意見を本音レベルで把握することができるのだから、急激な環境変化に対
応した経営方針の変更には、組織がうまく適応できると考えられるからだ。

長い間、社内報の台割の一般的傾向は、前半部は主として「経営に関する情報」
いわゆる「カタイ読みもの」を割り付け、後半部は主として「組織や個人の属
性を紹介する」いわゆる「コミュニケーションもの」を割り付けるカタチが多
かったようだ。

ところが、バブル崩壊の90年代後半に入ってからは、社内報の企画は、徐々
にではあるが、「経営に関する情報」がコンテンツの主要な部分を占めるよう
になってきた。

最近の「経営情報」の特集企画では、20頁から30数頁に及ぶ長大な「経営
企画」の特集が、さほど珍しくなくなってきている。

それは、経営の現状を少しでも正確に知ってもらおうとする社内報のポリシー
が、年々強まってきたことの反映であり、自然の成り行きでもあろう。

ただしかし、その結果、「コミュニケーションもの」の特集や企画が、矮小化
されてきてはいないだろうか。私はそんな危惧を抱き始めていたのである。

「経営企画」というのは、編集部がいかに独創的な知恵を絞ってみたところで、
経営組織と権限のヒエラルキーを逸脱した企画を掲載することはできない。

私は、「コミュニケーション企画」というのは、「社内コミュニケーションの
マネジメント」における、「インフォーマル・コミュニケーション」を構成す
る重要な部分と考える。 (以下次号)


【お知らせ】


◆◇ 第8回全国社内誌企画コンペティション ◆◇
相談会、表彰式、交流会、「社内報の日」イベントのご案内
【10月2日金曜日 霞ヶ関ビル35階】

今回は、「社内報の日」特別イベントを開催!
社内報担当者の役割を考える、参加型パネルディスカッション
1.読者の声に耳を傾けているか
2.経営者を巻き込んでいるか
3.わくわくしながら仕事をしているか
について、参加者と一緒に考えていきたいと思います

あわせて、特別企画
「社内報あるある川柳大会」も同時開催します
◆「社内報イベント」の詳細とお申込は、
http://www.commu-suppo.net/conpetition/8st_moushikomi.pdf

◆「社内報の日」について、
http://www.nana-cc.com/bana/whatnews.html

◆「社内報あるある川柳大会」の詳細とご応募は、
http://www.nana-cc.com/bana/bana.html
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 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
 取締役 社内広報事業
 ナナ総合コミュニケーション研究所  所長
 豊田 健一
 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6
 新宿加藤ビルディング5F
 Tel :  03-5312-7471
 Fax :  03-5312-7475
 E-mail :toyoda@nana-cc.com
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 週刊メールジャーナル 2009年9月9日  第498号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
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