■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2009/9/23 No.500 週刊メールジャーナル 読者数10898(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ●迷走する経団連会長人事、ダーティー御手洗氏続投の観測も (会員制経済情報誌『現代産業情報』9月15日号より転載) 日本経団連の次期会長選びが迷走している。 誰もが御手洗冨士夫キャノン会長の退任を望みながら、後任人選がままならな い状況に陥っており、「場合によっては御手洗会長の続投も」(関係者)とい う選択肢も現実味を帯びているのだという。 御手洗氏の任期は来年5月までだが、経団連の首脳人事は会員企業のトップ人事 にも影響するため、企業の役員人事よりも早く内定する必要がある。年内内定 が現実的な線だ。 それでなくてもキャノンの事務方による拙い組織運営で、情報発信機能が損な われた経団連の現状に、財界は不満を示しており、キャノン排除の機運は以前 から高まっていた。 検察の捜査は終了したが、大分のキャノン工場建設をめぐる『鹿島』の脱税・ 裏金事件の余波は、相当の温度を持って財界に迫り、フィクサー的存在のコン サル業者に自身の「虎の威」を貸した格好で放置し、事件を誘発した御手洗氏 の責任と体質を問題視する向きは強く、「ポスト御手洗」の模索が続けられて きた。 経団連の会長は、原則として15人在籍する現職副会長の中から選ぶのが通例と なっている。 衆目の一致するところでは、次期会長の有力候補はパナソニックの中村邦夫会 長と東芝の西田厚聡会長である。 しかし、「ポスト御手洗」模索の環境は激変した。世界同時不況の傷跡が癒え ないことである。 パナソニック、東芝を含めた経団連副会長の出身企業は、軒並み赤字決算を強 いられており、黒字転換に向けて猛烈なリストラを進めている。 そうした状況下での経団連会長就任は、株主の反発や不満が不可避――との見 方が濃厚で、副会長輩出各社は、もう一つ腰砕けになってしまっている感が否 めない。加えて、各社固有の事情が浮上している。関係者が明かす。 「パナソニックの中村会長は、体調を崩している点がネックになっている。今 年は夏の経団連セミナーも欠席しているほどで、東京と大阪を往復する激務に 耐えられないのではないかという観測が出ています。 一方で、東芝の西田氏は会長ポストに意欲を示しているが、こちらは東芝の社 内事情が複雑。 東芝は岡村正相談役が日本商工会議所の会頭を務めているため、二人も財界首 脳を輩出する余裕は、さすがにないという社内世論が大勢を占めているそうで す。これでは西田氏も動けません」 八方塞がりの状況で浮上したのが、御手洗氏の「続投説」である。 皮肉にもキャノンの高収益性は薄れず、今年も黒字決算を確保する見通しとな っている。御手洗氏の会長続投には、株主の反発も予想しにくい。 経団連会長の2期4年はあくまで内規であり、会員各社の了承があれば、延長 は問題ないとされる。 「来年5月の総会で2年の任期を認め、来年末までに次期会長を選任し、御手 洗氏は実質1年の任期延長にとどめる案が有力です。東芝の岡村氏が日本商工 会議所の会頭を退くため、西田氏の周辺に問題はなくなるし、パナソニックの 中村氏も体調回復が期待できるというわけです」(関係者) 一方で、例外的ではあるが、求心力の強い副会長OBの張冨士夫会長や新日鉄 の三村明夫会長を推す声があるのも事実だ。 いずれにせよ、評判がこれほど悪い御手洗氏を、“時間調整”のためとはいえ 続投させる案は害毒性が強過ぎ、一刻も早く「本物の企業経営者」を後任に据 えるべきである。 ●JALの株価を操作したファンドの正体と証券監視委の狙い (転載同前) 日本航空(JAL)が苦境にあることは別項で報じた通りだが、そこに至るま でに経営陣は数々のミスを犯している。 その一つが、最大2000億円を調達するとアナウンスした06年7月の増資 である。 まず手続き上の問題があった。社外取締役の故・西村正雄みずほフィナンシャ ルグループ元CEOが、当時、こう声を荒げた。 「まず、あの増資は役員会開催のプロセスに非常に問題があった。臨時取締役 会は6月30日だったが、招集がかかったのは当日の朝9時。 (中略)その後、新町敏行会長から電話で公募増資をすると聞いて、ビックリ 仰天した。 (中略)株主総会直後に、38%の大幅増資。そりゃ株主も怒るよ。どう見て も総会前に決議すべきだった」(『日経ビジネス』06年8月8日) この西村発言に、JAL経営陣の今に至る不誠実さは表れている。 株式価値が大幅に下落する公募増資を、株主総会の直後、それも社外取締役が 出席できないのを承知の「当日の朝9時」に連絡してきた。 西村氏が怒りを爆発させたのも無理はないが、この手の不実は必ずしっぺ返し を食らう。 発表直後からJAL株は大暴落、そのために公募価格も値下がりして、約14 00億円の調達にとどまった。 この暴落の背後に、外資の巨大な「売り部隊」がいることは、当時から指摘さ れていたが、証券取引等監視委員会は「カラ売り」を仕掛けていた香港ファン ドを突き止め、香港の証券規制当局に情報提供、法令に基づいた関係者の処分 を求めていることが、このほど明らかになった。 ファンド名をDKRオアシスという。 拠点は香港においているが、JAL増資の時点では東京に支店があり、日本語 の堪能な英人支店長が営業活動を行なっていた。 外資証券の幹部が、DKRオアシスの特徴を解説する。 「2002年に設立されたオフショアの投資ファンドです。ピーク時の運用資 産は約4000億円で、欧米の年金、資産家のカネを預かっています。日本で は、資金力を生かしたショート(売り)のファンドとして知られており、主に 業績不振企業の第三者割当増資を引き受けて、発表と同時に売り浴びせ、底値 になったところで株を転換、借り株を返してビジネスを終えるというやり方で した。2年間で日本を撤退しています」 ハゲタカ投資ファンドである。企業業績も将来性も関係ない。 有利な条件で株を引き受け、売りで儲けて、脱兎のごとく逃げ出す。 「投資は企業の成長性を買うもの」という証券投資の“建前”から言えば虚し いが、「カネ儲けのため」というファンドの趣旨には沿っているし、違法では ない。 ただ、問題になっているJAL株のカラ売りは、明らかにやり過ぎた。 DKRオアシスは、日本の証券会社を通じて大量に「売り」を発注していたが、 株価を下落させながら、記日までに株を渡さず、公募価格が安くなったところ で新株を取得、それを渡していたという。 証券監視委は、こうした一連の取引が株価操縦にあたるとみているが、香港フ ァンドを処分する権限がないため、香港当局に情報を提供、処分を働きかけた。 ファンドを利用した売買は、国境を越えた取引となるのが前提。 それゆえ、証券ルールや課税の抜け穴を利用する犯罪が絶えない。 金融サミットなどでも、そうした「国境を超えた金融犯罪」への対処が急務で あるという共通認識がなされており、日本の証券監視委もその防衛に力を入れ ている。今回のDKRオアシスの香港当局への情報提供は、その一環である。 それにしても、カネ儲けの機会を虎視眈々と狙っているファンドに、不用意な 増資を発表、やすやすとカラ売りされ、発表直前の287円を公募価格で22 0円にまで暴落させられ、約600億円を失ったJAL経営陣の責任は大きい。 同時に、この増資の主幹事として海外で4億株以上、売り捌いた米ゴールドマ ン・サックス(GS)に問題はなかったか。 そのあたりも解明されてしかるべき問題だろう。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』ご購読は本誌が、お取次 ぎいたします。お申し出いただけば、無料で見本誌をお送りいたします。 【お知らせ】 ◆◇ 第8回全国社内誌企画コンペティション ◆◇ 相談会、表彰式、交流会、「社内報の日」イベントのご案内 【10月2日金曜日 霞ヶ関ビル35階】 今回は、「社内報の日」特別イベントを開催! 社内報担当者の役割を考える、参加型パネルディスカッション 1.読者の声に耳を傾けているか 2.経営者を巻き込んでいるか 3.わくわくしながら仕事をしているか について、参加者と一緒に考えていきたいと思います あわせて、特別企画 「社内報あるある川柳大会」も同時開催します ◆「社内報イベント」の詳細とお申込は、 http://www.commu-suppo.net/conpetition/8st_moushikomi.pdf ◆「社内報の日」について、 http://www.nana-cc.com/bana/whatnews.html ◆「社内報あるある川柳大会」の詳細とご応募は、 http://www.nana-cc.com/bana/bana.html --------------------------------------------------- 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション 取締役 社内広報事業 ナナ総合コミュニケーション研究所 所長 豊田 健一 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5F Tel : 03-5312-7471 Fax : 03-5312-7475 E-mail :toyoda@nana-cc.com URL : http://www.nana-cc.com URL : http://www.commu-suppo.net --------------------------------------------------- ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2009年9月23日 第500号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |