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  2009/10/21    No.504   週刊メールジャーナル   読者数11003(前回)
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【社内広報と社内報担当者のための必読コラム】
■コミュニケーション企画とインフォーマル・コミュニケーション その3

(この記事は、「ナナ総合コミュニケーション研究所」のポータルサイト「コ
ミ・サポネット」のコラム「社内広報を考える」から転載しました。この号は
シリーズの3回目で最終号です。なお、このコラムへのアクセスには、無料の
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「やわらか企画」をデフォルメして、読者にインパクトを与える企画を工夫す
るためには、編集者が机上で考えていてもなかなか出てこない。

意図的に時間を作って職場を回ってほしいものである。目的は、現場従業員の
本音を把握するためである。

第一線従業員の「経営を思う前向きな意見」は、統治組織を通じてではボトム
アップできないというケースは意外に多いからだ。

そのような意見を、たとえカタチを変えてでも社内報で情報発信する方法を考
えてほしいのだ。

そのとき、経営を考える企画だからといって、必ずしも「経営企画」として記
事化しなくてもいい。

例えば、「不良品を減らそう」というような経営方針を、そのまま伝えるのは
「経営企画」ではあるが、それだけでは決して褒められた企画とはいえない。

「何故不良品が多いのだろうか」「不良品はどのように処理されてているのだ
ろうか」「取引先からのクレームはどんなことか」「財務や経理にどのような
影響を与えているのか」などなど、編集部で思いつく、さまざまな疑問を先行
取材する中から、多くの読者層にどうしても伝えなければならない情報をすく
い上げてほしいのである。

経営の課題や問題点があると、本来、先行してやらなければならない基礎的な
取材を手抜きして、いきなりトップメッセージを流したり、座談会を企画した
りする傾向もしばしば見受けられるが、編集部は決して「忙しさ」を理由に、
基礎的取材を手抜きしてはならない。

「不良品」を例に取れば、多角的な取材の結果、不良品を減らすための「小さ
な努力を積み重ねている職場」にスポットライトを当てた記事を書くのは、秀
逸な企画といえるであろう。

繰り返しになるが、経営理念や経営方針に触れる内容だからといって、必ずし
も「経営企画」に、無理に仕立て上げる必要はない。

私は、「偽装表示」でマスメディアの標的になり、経営に大きなダメージを受
けた会社の社内報にアドバイスしたことがある。

新しいトップのもとで、「偽装表示」の反省と経営再生を誓うメッセージを、
経営情報としてそのまま記事化するのは「経営企画」であるが、むしろ大事な
のは、そのメッセージが社内でどのように受け止められているのか、を「コミ
ュニケーション企画」として取り上げることが必要だとして、「自発的な職場
改革活動」の事例を、シリーズで取り上げることにしたのである。

「偽装表示事件」は、当時のトップが指示をしたのかどうかということが、マ
スメディアの報道の焦点になっていたのだが、むしろ、当時の職場においては、
長年の習慣から「この程度のことは……」という暗黙の合意があったために、
結果として、「おかしいね」とか「まずいと思う」という声を誰も上げること
ができなかったことが、明らかになってきていた。

そこで、このような従業員意識をいかに変えるかを経営の課題として取り上げ、
現場の変革の状況を全社にアナウンスする情報戦略をとることにしたのである。

今なら、「コンプライアンスの問題」として、片付けられる可能性もあるだろ
うが、そこにも重大な問題がある。

「長年の『政』と『官』との複雑なシステムのなかで、『おかしい』と思って
も、上司や族議員の顔を見ると何もいえなかったという、優秀な若手官僚の立
場と同じだね」とは、のちにそのトップと談笑した後日談である。

ある職場では、作業効率上げるために、作業中に「ムダ口」を利かないことは
大切だが、そのことが職場の空気を過度に冷たくしないよう、オフタイムの相
互コミュニケーションを大切にしようという合意ができたのである。

「そんなことは改めて社内報で取り上げなくてもいい」、という意見もあった
が、このような、一見取るに足らない努力であっても、チーム全員が参加して
いるコミュニケーション活動に光を当てようと、さまざまなチーム活動をシリ
ーズで紹介しているうち、ついに労務部が、会社全体で取り組む、新しい社内
コミュニケーション活動を制度化することにつながったのである。

そしてこのことが、マスメディアでも取り上げられ、偽装表示による消費者の
バッドウィルを変える経営努力としても評価されるところとなったのである。

社内報における秀逸な「コミュニケーション企画」とは、従業員が主体的にか
かわるさまざまなコミュニケーション活動を、従業員の目線で捉えた社内報ジ
ャーナリズムをいうのではないだろうか。(この項おわり)



●少し黙って見ていろ!
(会員制経済情報誌『現代産業情報』10月15日号より転載)

新政権の誕生で、様々な波紋が広がっている。中でも前原国土交通相の大胆発
言や、やっと復権した亀井金融担当大臣らの発言も注目されている。

自民党や地方首長がとりわけ反発を強め、地元や関係者などと協議もせずに一
方的に新方針を出すことに、「民主主義」を否定する強権だという批判が多い。

しかし、本当にそうだろうか。実は、それらの大臣たちは、政権奪取の前から
様々な問題点を十分検討し、発表しているのではないだろうか。

決して思いつきで発言しているわけでもない。例えば、八ッ場ダムの事業停止
についても、マスメディアは官僚の資料や地元関係者の発言を一方的に報じて
いる。

もっとも馬鹿馬鹿しいのは、自民党選出の代議士や地方政治家である。
50数年もかけて、いまだに完成もせずに、実はダム工事を名目に、税金を食
っていたのは誰なのか。

もちろん、地元住民の苦労はよく分る。しかしながら地方の疲弊と過疎化は、
自民党の長期政権のもとで、全国で広がっていた。

誤解を恐れずに言えば、八ッ場地区の住民は、ダム建設の大義名分で、それな
りに保障されてきたのではなかろうか。

もっとも悪質なのは、その利権に群がった地域の政治家や土建業者、そして天
下りで潤った官僚たちである。

結局、完成しても治水や飲料水の確保という当初の目的が、いまや通用せず、
ダム工事の名分の元に税金を食い合っていたのではなかろうか。

即刻ダム工事の中止を決め、周辺の地域開発の工事を続行し、住民の生活保障
を国が責任をもって行なうしかない。

地元住民の意向や協議などと言っても、時間をかければかけるほど税金を投入
することになる。このような現実が、全国に広がっている。

関西などの空港問題も一緒である。日本航空の業績不振の一つの理由でもある、
全国に広がる無駄な空港建設も一緒だ。

戦略もなしに地方自治体と地元選出の自民党議員が、公共工事の名のもとに無
理やり建設した地方空港が、赤字処理に追われ、同時に赤字路線を継続せざる
を得なかった航空会社の負担も大きいものがある。

関西地区に敢えて三つの空港を建設し、今になって地方自治体の大きな負担に
なっている現実も、極論すれば自民党政権の失敗だろう。

全ての政策が新鮮に映り、国民、有権者には歓迎されているにも関わらず、旧
来の発想しか持てない自民党や一部地方自治体の関係者の発言は、問題にもな
らない。

自分たちの政策の失敗に、責任を取らずに「民主主義」ではないなどの発言は、
天に唾するものである。

近く始まる臨時国会では、自民党が野党として政府与党を攻撃するのであろう
が、もし自らの長期政権での政策の失敗に責任を取らずに、口汚く発言をすれ
ば、逆に有権者・国民の自民党―公明党離れが加速するだろう。

テレビや大手紙の報道も注目される。
八ッ場ダム問題一つをとっても、報道したことがあるか。

結局、自民党長期政権に加担し、官僚の情報に依拠して、問題点を追及してこ
なかったことを見れば、自民党の政権腐敗に手を貸してきたことは明らかで、
共犯関係にあると指摘できる。

だとすれば、新政権の政策を安易に批判するのではなく、「少し黙っている」
態度が必要だ。もちろん新政権が国益に反するような政策態度を取れば、その
時に動けばいい。

一部右翼民族派や売文業者が口汚く民主党攻撃を行なっているが、有権者・国
民はそっぽを向いている。

これらの一部勢力が期待する新政権の破綻・自民党の復権など、当分ありそう
もない。

新しい時代の有権者・国民は、今の現実を見ている。
自民党が溶解し、旧態依然とした官僚制度が破綻し、それらと共存してきた大
手新聞や全国ネットの民放テレビなどが、経営破綻をしても何も困らない。

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【あとがき】


19日、八ッ場ダムをめぐり、関東6都県の知事が現場を視察、地域住民の代
表と意見交換し、建設中止の白紙撤回を求める共同声明を発表した。

6都県は、飲み水と洪水時の安全を見返りに、42年前から2200億円超を
ダム事業に「投資」してきた出資者だ。

だが、ダムが完成しても、これまでの投資が生きるかどうか保証は無い。
すでに水利のメリットがなくなっていることは明白であり、洪水対策としては
流域の堤防補強で十分だという学術資料も数多く出てきている。

むしろ、つくり続けることになれば、引き続き都県民の負担は続くし、完成後
の維持費負担も永久に続くことになる。

このような、中止と建設の経済的メリット、デメリットについて、6都県知事
側の説明はなく、一方的に中止を発表した前原国交相に対する「説明が無い」
という批判もすでに色あせの感がある。

要するに、ダムは新政権批判のための“ねた”に過ぎないのであり、本気で現
地住民の生活を考えているかどうか分らない。

現に、これまでの投資額も受益メリットももっとも少ない栃木県は、「成り行
きを静観するつもりでいたが『6都県』がそろって行動する必要があると、今
回の現場視察を説得された」(県関係者)と打ち明ける。

現地住民の将来生活の設計については、新政権が早急に方針を提示すべきこと
であり、これに当事者である群馬県がどうかかわるかは懸案だが、他の5都県
は「出資金」以上の介入はできないはずだ。

今回の首長の行動は、都県民の支持を得ているとはとうてい思えない。
もし何らかの原因で「知事選」でも発生したら「こわぁ〜い結果」になるので
はないだろうか。

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 週刊メールジャーナル 2009年10月21日  第504号(水曜日発行)
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