■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2009/12/23 No.513 週刊メールジャーナル 読者数11084(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【お断り】 年末・年始(12月30日と1月6日)は、本誌の発行をお休みさせていただ きます。あしからずご了承ください。 【経営者と社内広報担当者共通の必読コラム】 ■「社内報の日」 (保険銀行日報社発行『月刊ライト』12月号より転載) 「10月5日」は「何の日」か、ご存知の方は恐らく多くあるまい。 実は「社内報の日」なのである。 とはいえ、今年、関係者が決めたばかりの日であり、まだほとんど周知されて はいない。 にもかかわらず、「日本記念日学会」のホームページ『今日は何の日〜毎日が 記念日〜』には、早くもこの日が登録されているのを見つけ、吃驚した。 それによると、この日は「時刻表記念日」「折り紙供養の日」「レモンの日」 でもあるそうだ。 「社内報の日」は、株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーションが決め たもの。 今年、同社の関連団体である「ナナ総合コミュニケーション研究所」が主催す る「第8回全国社内報企画コンペティション」のイベントを計画する中で、生 まれたという。 「社内を統(10)合(5)する」の語呂合わせなのだが、社内報の今日的な 役割、意義を考えれば、むしろ決めるのが遅すぎたといえるかもしれない。 全国的な調査ができていないが、わが国の会社数から推定して、恐らく4万と も5万とも考えられる社内報・社内紙誌が全国で発行されており、それらの読 者・視聴者は数千万人に達するであろう。 これらの社内報は、主として、会社の経営理念や経営方針を従業員に徹底し、 経営目的や目標を達成するために、価値観や行動のベクトルを“統合”するメ ディアとして発行されている、といってもほぼ間違いなかろう。 ◆社内で問われるその存在価値 だが、これらの社内報などが、いま、岐路に立たされている。 それぞれの社内でその存在価値が問われているからだ。 わが国経済のバブルが破裂してから10数年、リストラの嵐の中で社内報のコ ストが大幅にカットされ、ようやく、そこから脱出した社内報も数多く見られ たが、今また、昨年来のリーマンショックの影響で、コストカットの憂き目に あっている社内報が少なくない。 経営が厳しくなると、その費用対効果が問われ、多くの無駄な経費とともに、 社内報の発行予算が削られることが多い。 無駄な経費ならば削られても仕方がないが、果たして社内報の経費は無駄の仲 間に入るのであろうか。 ◆社内広報の中核として 筆者は、2000(平成12)年1月28日付『朝日新聞』のコラム「論壇」 (現「私の視点」)で、「重み増す社内広報の役割」のタイトルで私見を述べ させてもらった。 そこで次のように書いている。 <これからの本格的リストラの過程では、利害関係者としての社員に対して、 経営側がいかに説明責任を果たすかが重要な意味を持つ。その意味で、社 内 広報は経営方針に直結した情報を伝える手段として、新たな転換点を迎 えて いる> <経営トップは、本格的リストラが労使関係に緊張状況をもたらすことを認 識し、社内広報の活性化なくしてリストラの成功はありえないことを忘れ てはならないと思う> 10年前の視点なのに、今日的な問題提起として、少しも新鮮さを失っていな いと思うのは、筆者だけであろうか。 グローバル化が進展した分だけ、10年前よりも、経営判断は複雑になってい る。今日、回復のめどが立たないグローバルな需要を拱手して待つ経営は許さ れない。 グローバルな需給環境の変化に即応して、経営方針を間断なく調整していかね ばならないだろう。 そして、それをスピード感をもって実行するのは第一線の社員であり、雇用関 係のいかんを問わず、労使が結束して成果を追及していかなければ「生き残り」 さえ覚束ない。 折からつくり上げた内部統制のシステムだけでは、組織は効率的に動いていか ないことは明らかだ。 社内広報とは、トップダウンとかボトムアップといった垂直的なコミュニケー ションだけでは不足する、組織に横串を刺したインタラクティブ(双方向)な コミュニケーションにも目配りをするガバナンスのことである。 社内報とは、こうした社内広報の中核的存在として、垂直的なコミュニケーシ ョンをフィードバックしたり、現場同士のコミュニケーションを活性化するた めの社内メディアなのである。 筆者は、現役時代から通算して25年余り、数多くの社内報を見てきた。 現在は、前出のナナ総合コミュニケーション研究所の「企画コンペ」の審査を 担当しているが、優れた社内報は、優れた社内広報のガバナンスによって育て られていることを実感している。 かつては、「会社業績がいいから、いい社内報が作られている」という因果関 係も見られたが、見通しのつけにくい今日の経営環境では、「いい社内報が作 られているから、会社業績も良くなるだろう」という見方も、あながち、見当 違いではないように思えるのである。 ◆求められる社内意識の“統合” 今年、財団法人経済広報センター主催の「第25回企業広報賞」で、大賞を獲 得した株式会社ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、表彰式で次の ように述べている。 「経営者だけでなく、社員全員が世の中に対して、われわれはこういう会社で こういう方向性を持っているということが大事だと思っている」と。 もし、社内広報がしっかりと機能していなければ、アルバイトやパート社員を 含めた全従業員の考えを、このように“統合”することはできないだろう。 何千万人という社内報読者・視聴者の意識を、このように統合することができ れば、わが国経済は、仮に二番底と言われるような景況に遭遇したとしても、 活力を維持することが可能になるのではないかと思われる。 さて、保険業界の社内報はどうか。 残念ながら、ナナの「企画コンペ」に参加する会社は毎年7、8社にとどまっ ているが、うち2、3社がゴールド賞、シルバー賞に入賞している。 今年も、ソニー生命、朝日生命、アフラック、第一生命が入賞した。 それらに共通するのは、シビアな経営問題の解決に真正面から取り組む特集企 画やシリーズ企画である。 厳しい時代には、こうした姿勢の社内報を発行する会社にこそ、成長が期待が できる。 ●天皇の「逆政治利用」に手を貸した宮内庁長官と読売新聞の大罪! (会員制経済情報誌『現代産業情報』12月15日号より転載) 政府高官が、政府の方針に反対、首相の決定に不快感を示し、内幕をマスコミ に暴露、「反対なら辞表を」と、責められると、「務めを果たしただけだから 辞めるつもりはない」と、開き直った――。 来日した中国の習近平国家副主席が、天皇陛下との会談を希望、それを拒否し て最後に折れ、最後っ屁を喰らわせた羽毛田信吾宮内庁長官と、「政府の一部 局の一役人が内閣の方針に楯突くとはもってのほか」と、激怒した民主党の小 沢幹事長との争いを、固有名詞を除いて「政府高官」とすれば、このようにな る。 どちらが悪いかは明白だろう。 一役人が自分の意見が通らないからといって、決定に従がわず、内幕を暴露し て開き直ったのでは、政府としての統制がとれない。 そんな政府は、諸外国が相手にするはずがなく、鳩山首相は、即刻クビにする のが“筋”である。 ところが、マスコミはなぜか役人にあるまじき行動を取った羽毛田長官を擁護、 国民はその論調に流された。 また、民主党内での豪腕ぶりが際立つ小沢一郎幹事長が、「なんとかいう宮内 庁の役人が、ああだこうだといったそうだが」と、記者会見で不快感を隠さず、 しかめっ面をしたこともあって、小沢幹事長が「悪役」となってしまった。 シンプルなはずの問題が歪んだのは、「習国家副主席が14日に来日、天皇陛 下と会談する」と、政府が発表した11日午後の記者会見での、羽毛田長官の 次の発言だった。 「陛下を政治懸念の打開役にとなったら、今の憲法の陛下のなさりようと大き く狂うことになる。その懸念を(官房長官に)伝えたが、聞き届けられなかっ たのは甚だ残念。苦渋の思いで、もう二度とこうしたことがあって欲しくない」 まるで、天皇を守る忠臣である。その一点において、羽毛田批判は生まれにく いが、会見は天皇に特別な負担をかけるものではなかった。 15日午前、皇居・宮殿「竹の間」で、天皇は習副主席と会見、習副主席に対 し、昨年5月に起きた四川地震へのお見舞いの言葉を述べ、副主席からは即位 20年を迎えた天皇への祝意とともに、「お忙しい中、機会を設けていただい て深く感謝を申し上げます」と、謝意が示されたという。 会見時間は24分。天皇が外国賓客に会う回数は年に約140回ということだ が、今回は、それほど負担を強いる会見時間ではないし、羽毛田長官が「苦渋 の決断」をするほどのことでもあるまい。 むしろ異様なのは、「一か月以上前までに外務省から願い出をいただく」とい う内規を盾に、政府を批判して恥じない羽毛田長官であり、「天皇陛下の政治 利用」と書き立てるマスコミである。 ことに酷いのは、羽毛田長官を持ち上げ、小沢氏を批判する『読売新聞』であ る。 羽毛田発言のあった12月12日付は、一面で「天皇陛下の政治利用に懸念」 と見出しを打ち、二面で「皇室の基本線 崩す恐れ 特例で会見 天皇陛下に新 たな負担」という見出しの、井上茂男編集委員の署名記事を掲載した。 見出しで、すべては想像がつくが、駄目押しのように京都産業大学の所功教授 の次のようなコメントを入れている。 「天皇陛下は、細心の注意で政治的中立性、公平性を保たれているのに、鳩山 首相がルールを無視したのは、政治利用と言わざるを得ない」 ここまで一方的な記事作りは珍しい。識者の声は両論併記が基本だが、「政治 利用」の所コメントのみ。 世論をリードしたい思惑がハッキリしており、それは渡辺恒雄会長の“怒り” が元になっているという。 「ナベツネは、周知のように福田康夫元首相と小沢党首(当時)の会談をセッ ト、大連立を模索した。 しかし、それがうまく行かなかったばかりか、小沢が、ナベツネを含めてマス コミを批判。それでナベツネが、反小沢に回った。 民主党政権になって、ナベツネは、一度は関係修復を望んだが、小沢が拒否。 読売の反小沢路線は、ますます顕著になった」(政治事情通) 政界フィクサーを気取る老人の怨念が、常軌を逸した民主党=小沢バッシング となっているということだ。 その老害新聞と勘違い官僚が、反小沢、反中国で団結、そこに安倍晋三のよう な自民党政治家が相乗り、情報操作を仕掛けるナベツネの意図を見抜けずに他 のマスコミも加担、国民をミスリードしている。 これは天皇の「逆政治利用」であり、羽毛田氏は官僚としても、天皇に仕える 宮内庁長官としても、重大な背信行為を行なっている。 今回のような騒動を最も嫌うのは、天皇のはずなのだから……。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』の購読は、本誌が取り次 ぎます。お申し出いただけば、見本誌を無料でお送りいたします。 【あとがき】 そもそも、「60日ルール」とは、いかなる目的で決められた内規なのか。 要は、天皇陛下のご健康に配慮し、十分なスケジュール調整により、賓客の接 遇に万遺漏無きを期そう、とするものではなかったのか。 60日のアローアンスがあれば、「政治利用」を排除できるからという、そん な“ノー天気”なものではあるまい。 およそ、天皇陛下との会見を求める相手側の意図に、「政治的配慮」の全く無 いものなどあろうはずが無く、それを、裁量する能力など宮内庁にあろうはず が無い。 そもそも、いつ、なぜ、どのように、このルールが決められたのか、それが、 公表されていないことにも問題があるのだが、陛下のご健康が優れなくなって から、急遽「原則的」なルールとして決められたものであろうことが、報道さ れている。 だからこそ、宮内庁関係者によれば、ほんの数日不足したことで、外務省と協 議の末、断ったケースもあれば、受諾したケースもあるという。 これこそまさに「政治的配慮」に他ならない。今回の「政治利用」非難が、全 く的外れなことは自明である。 小沢代表団の中国訪問と、習副主席の来日会見とを、意図的に関連付けようと した「政治的意図」が、どこかで働いていたことを察知した国民は非常に多い。 このことで、仮に、内閣支持率が下がったとしても、「鬼の首」でも取ったよ うな報道をするマスコミは、やがて、手ひどいしっぺ返しを受けるほか無いだ ろう。 【お知らせ】 ■「社内報をリニューアルするには?」 第24回 社内広報サロン ◆開催日時:12月18日(金)、18:30〜21:00 ◆開催場所:東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビル5階 http://www.nana-cc.com/corporate/map.html ◆参加お申し込み(PDFを出力しFAXでお申し込みください。) http://www.commu-suppo.net/salon/20091218salon.pdf ◆お問合せ先:ナナ・コーポレート・コミュニケーション commu-suppo@nana-cc.com ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2009年12月23日 第513号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |