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  2010/2/10    No.518   週刊メールジャーナル   読者数11099(前回)
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■グループ経営、三つの類型
(ナナ総合コミュニケーション研究所ポータルサイト「Commu-Suppo.net」
のコラム「社内広報を考える」より転載)
⇒⇒http://www.commu-suppo.net

昨年10月に開催されたナナ総合コミュニケーション研究所主催、定例の「社
内広報サロン」は、「グループ誌の作り方」をテーマに話し合ったが、いつも
より少し盛り上がりに欠けたように思えた。

全国的にグループ経営が増えるにつれグループ誌の発行が増えているが、その
編集発行のノウハウは社内誌担当者の間でまだ集積されていない。

そのことが、やや低調な議論に反映したのではないかと思われる。ということ
を前回書いた。

仮に、コーディネーターの私がたとえ仮説としても、これからも増え続けるで
あろうグループ誌のあり方について、検討すべき課題を具体的に提示すれば、
議論は少し違った方向へ向かい、面白い結果になったかもしれない。

しかし今回の結果はどうであれ、増加しつつあるグループ誌がその発行目的、
役割を果たすためには、これからも引き続きグループ誌の作り方、編集発行の
ノウハウについて議論を繰り返し、研究を重ねることが必要と思われる。

そこで、このサロンのために用意しながら、私が言いそびれてしまったことを
このコラムで紹介し、これからの議論の材料に供したいと思う。

まず、グループ経営には、およそ三つの類型があると思われる。

一つは、単体経営の事業分野が多角化し、やがて分社化し、連結決算のグルー
プ経営に変化していった形。

二つ目は、経営統合やM&Aによって、持株会社によるグループ経営が行なわ
れるようになった形。

いまひとつは、購買や加工、製造、販売、アフターサービスなどの各段階を通
じた取引系列によるSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)のグループ
経営である。

一番目のグループ誌には、単体の社内誌が次第にグループ誌化していったもの
が多く、親会社の社内誌の色合いが比較的色濃く残っているものも多い。

二番目のグループ誌は、持株会社の経営理念や経営目標を傘下会社に徹底する
目的で持株会社が発行する社内誌で、そのコンテンツはトップダウンのコミュ
ニケーション誌の色彩が比較的強い。

そして三番目のグループ誌は、社内誌とは言いながら、コーポレート・レピュ
テーションを高めるための品質管理を目的としたグループ内コミュニケーショ
ン誌で、各段階の取引先に対して、グループの経営理念を徹底するメディアで
あると同時に、PR誌、IR誌の色彩を併せ持つ。

一番目のグループ誌は、親会社のガバナンスが強く反映する可能性が高いこと
から、単体社内誌の拡張版ともいえる。このため、伝統的な社内誌編集発行の
ノウハウもある程度活かすことが可能である。

これに対して、二番目と三番目のグループ誌は、グループ内各社の経営にはそ
れぞれ独自のガバナンスが求められながら、その上に立って、グループ経営の
目標を実現するためのグループ内コミュニケーション誌である。

このようなグループ誌は、グローバリゼーションによって、会計基準の変化に
対応したり、内部統制の必要などによって、グループ内経営の多様性を認めな
がらも、グループ経営の理念やグループの経営目標を“統合”する必要性が高
まってきたことから発行されるようになったグループ誌である。

もとより、グループ経営にとって、このようなグループ誌がほんとに必要なの
かどうかの議論も必要だが、先刻のサロンでは、ここで社名を明らかにするこ
とは避けた方がよいと思うが、実際に、こうした新しい経営実体に対応して発
行を始めた各種グループ誌が参加されていたのである。

今後の話を分りよくするために、一番目のグループ誌を「拡張型」、
二番目、三番目のグループ誌を「統合型」としておこう。

私は、拡張型グループ誌についても、単体社内誌とは異なるコンテンツが求め
られる以上、新しいノウハウによってグループ誌を発行した方が、経営貢献に
につながるとは思うが、社内誌の歴史の中で比較的歴史の浅い、したがってノ
ウハウの少ない統合型について、そのあり方を提言してみたい。

この統合型グループ誌の場合、グループ傘下の各社では、それぞれの単体社内
誌を発行しているケースが多いようだ。

したがって、それぞれの単体社内誌と、統合型グループ誌との役割分担を明確
にして、相乗的なコミュニケーション効果をあげていくべきだと思う。
(以下次号) 
 
【お断り】

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●JAL再生を担う稲盛和夫京セラ名誉会長の「勝算」と「計算」
(会員制経済情報誌『現代産業情報』2月1日号より転載)

株式会社企業再生支援機構は、戦後最大級の倒産をした日本航空(JAL)に
続き、PHS(簡易型形態電話)大手のウィルコムの再生に取り組むことにな
りそうだ。

奇しくも両社には、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が絡む。

政治に翻弄されたあげく会社更生法法を申請して倒産、「官民ファンド」の企
業再生支援機構の監督下で再建を目指すことになったJALは、「再生請負人」
の稲盛氏を最高経営責任者(CEO)として招請した。

一方、ウィルコムは京セラの次に第二電電のDDI(現KDDI)を手がけた
稲盛氏が、三番目に取り組んだPHS事業のDDIポケットを前身としており、
京セラが長男でKDDIが次男とするなら、ウィルコムは三男坊という位置付
け。

それだけに稲盛氏の思い入れも強い。

同社は携帯電話との戦いに敗れ、昨年9月には事業再生ADRを申請、私的整
理に踏み切ったのだが、稲盛氏は取締役最高顧問にとどまっている。

両社の再生が、同時に行なわれているところに、稲盛氏の「勝算」と「打算」
がある。

どういうことか――。

稲盛氏が、稀有な実力を持つ経営者であることを知らない人はない。

また、事業だけでなく、人類社会に貢献のあった人に贈る「京都賞」を創設す
るなど社会活動にも熱心で、さらに教育者としての側面もあって、若手経営者
のための「盛和塾」では、これまでに約5000人の指導にあたってきた。

一方、政治的には大胆な政治改革論者で、政権交代を訴え続ける小沢一郎民主
党幹事長とは旧知の仲。

寄り合い所帯の民主党が窮地に立つ度に、黒子として現れ、「調整役」を果た
してきた。

民主党にとっては、財界最大の支援者。

京都を選挙地盤とする前原誠司国土交通相の後援会長も務めており、その前原
氏がJAL問題で窮地に立った時、再建を頼める人は稲盛氏しかいなかった。

すでに、稲盛氏の「再生請負人」としての“腕”は、証明済みだ。

98年に戦後最大級の倒産といわれたコピー機大手の三田工業を引き受け、2
000億円の負債を返済、10年かかるといわれた再生計画を、わずか3年で
やり遂げた。

ただ、JALは魔窟のような会社である。八つに分かれた組合問題の複雑さは
よく知られており、機長、副操縦士、客室乗務員などは、どんなに会社が苦境
に立とうと、関心があるのは自分たちの待遇だけで、彼らは、機長平均250
0万円とバカ高い給与が証明するJALの居心地の良さを守ってきた。

今回、稲盛氏は「労使同軸」の融和路線で臨む。
上から押さえ込むのではなく、組合の信頼を得て、経営陣が社員と一丸となっ
て再生を目指す。

ただ、稲盛氏が自ら語っているように、航空業界は未知の分野。
しかも、カネボウの伊藤淳二氏が「JAL改革」に失敗した例が示すように、
「政官」の思惑が複雑に絡むJALに、「製造業的な改革の発想」は通じない。

「動機善なりや、私心なかりしか」「小善は大悪に似たり、大善は非情に似た
り」といった数々の「稲盛語録」を持つ稲盛氏にしても、JAL再生は容易で
はない。

ただ、それを本人もわかっているし、京セラ名誉会長として週に数回の出勤に
とどめ、半ば引退した身を、今回、奮い立たせた動機は何なのか。

それを解くカギが、事業再生ADRに逃げ込まなくてはならなかったウィルコ
ムの惨状にある。

この私的整理は、取引銀行団の合意が必要だが、交渉は難航していた。

そこで企業支援機構に支援を要請、約430万の加入者を抱え公共性が高いこ
とから同機構が支援に入り、銀行団は債務の元本維持、返済延期を呑み、債務
を一部放棄する可能性が高い。

また、スポンサー候補のソフトバンクやアドバンテッジパートナーズなどから
の出資を受ける方向で調整しているが、こうした機構利用の再生に、JALの
CEOとなった稲盛氏の“顔”が生きる。

KDDIにしてもそうである。同社は、3617億円を投じてCATV最大手
のジュピターテレコム(JーCOM)を傘下に納めることになった。

KDDIとしては過去最大の出資で「攻めの経営」を印象付けるが、内実は厳
しい。

NTTに対抗するには自前回線で勝負するしかなく、これだけの巨額投資は、
一種の賭けである。

こうして次男坊のKDDIが乾坤一擲の勝負に出て、三男坊のウィルコムが国
の支援で甦ろうとしている時に、稲盛氏としてものんびりしているわけにはい
かない。

KDDIについては、11%の株式(約2500億円)を保有する京セラに次
ぐ二番目の大株主のトヨタ自動車が、売却の意向を示しており、思いとどまら
せるべく稲盛氏は奔走、引退どころではない。

そのためには国に恩を売り、自らの存在感を、再び、内外に知らしめる必要が
ある。

どうやら、それが77歳の“老骨”に鞭打ってJALのCEOという「火中の
栗」を拾った理由のようなのだ。

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ぎます。お申し出頂けば、見本誌を無料でお送りいたします。





【お知らせ】

■■「社内報、特集企画、どう考えていますか?」■■

2月19日 金曜日 午後6時半 社内広報サロン 開催

特集の企画を考えることは、担当者の一番悩むところではないでしょうか?
経営ネタでいくのかコミュニケーションネタでいくのか、或いは、定番の決算
記事にするのか、年頭挨拶にするのかなどなど、悩みはつきません。そこで、
鍵となるのが、掲載の優先順位や定番記事の切り口をいかに変えるか。

今回はなかなか知ることのできない、他社の企画発想方法や、上司を納得させ
る企画の出し方など、社内報の特集企画の考え方について、皆さんと考えたい
と思います。

詳細はこちら
⇒http://www.commu-suppo.net/salon/20100219salon.pdf

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 週刊メールジャーナル 2010年2月10日  第518号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
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