■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2010/6/9 No.535 週刊メールジャーナル 読者数10928(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■社内コミュニケーションの重要性 (ナナ総合コミュニケーション研究所のポータルサイト「コミサポネット」 のコラム「社内広報を考える」より転載) ⇒http://www.commu-suppo.net/ ナナの「社内広報サロン」には、もっと大勢の社内広報の担当者が集まり、お 互い、社内コミュニケーションの実態を知らせ合い、どうすれば、社内コミュ ニケーションがうまく機能するようになるかという、テクノロジーを議論すべ きだと思う。 なぜかと言えば、理由は二つある。というより、私は、二つしか無いだろうと 思っている。 一つは、社内コミュニケーションの良し悪しは、後になってみないと分からな いからだ。 今ひとつは、社内コミュニケーションを改良する手立て(テクノロジー)は他 社の例を参照する方が手っ取り早いからだ。 まず、普通の会社は、どうすれば収益が上がるかを考え、作るものや売るもの を決め、その作り方や売り方を考える。 それが的を射れば、収益が上がるが、普通は、考えと実績は必ずしも連動しな い。マーケットの状況を的確に把握することは極めて難しいからだ。 会社が思ったように収益を上げられないときは、しっかりその原因を見きわめ、 作るものや売るものを変えたり、作り方や売り方を変えようとする。これを、 絶えることなく繰り返すのが、会社経営である。 会社経営の良し悪しは、一義的には経営者の良し悪しによって左右されるが、 普通の会社では、経営陣をはじめ、社内の衆知を集めて収益改善に取り組むこ とが普遍化している。(最近のこの国の状況ではボトムアップの力を信じた方 が明らかに成功率が高いようだ) 近ごろ、会社を取り巻く経営環境は、大変なスピードで変化するうえ、グロー バリゼーションなどという、これまで、経験したことの無いような与件にも配 慮して経営方針を立案しなくてはならない。 それゆえ、衆知を集めて決定した経営方針は、素早くこれを実行に移し、その 結果を素早く経営トップにフィードバックしなければ、せっかく衆知を集める 意味がない。 どのように衆知を集め、いかに素早く実行し、いかに素早く検証するかは、社 内コミュニケーションの良し悪しにかかっている。 したがって、普通の会社では、収益が思ったように上がらず、経営が思わしく なくなって、はじめて、その原因として、社内コミュニケーションが良く機能 していなかったことに気が付くのである。 ところで、社内コミュニケーションって一体何だろう。 普通の会社では、作るものや売るものは、プロ的なマーケティングによって、 ほぼ決定され、社員や従業員が関与するのは、作り方や売り方である。 したがって、会社が売る商品やサービスそのものが、社内コミュニケーション によって左右されることは稀だが、これも、コミュニケーションの機能によっ ては可能になる。 大概は、社員と従業員による作り方と売り方が、社内コミュニケーションの良 し悪しを判断する対象になる。 だが、普通の会社では、ものの作り方や売り方は、マニュアルのように紙に書 いてあり、そのとおりに実行すれば良いとされている。(これもグローバリ ゼーションの影響かもしれない) では、一体何が、作り方や売り方に影響を及ぼすのであろうか。 実は、マニュアルに書き込まれていたり、OJTで叩き込まれる技術伝承など は、単なるビジネスモデルに過ぎないのである。 現実の経営に影響を及ぼす、製品やサービスの作り込み方やその販売姿勢とい った、形而上的な経営理念や行動規範といったものは、会社の空気のようなも ので伝播し、承継され、そして定着する。 その空気のようなものを、コントロールするのが、社内のコミュニケーション なのである。 コミュニケーションというものは、それが日常うまく機能しているかどうかを、 計測することはできない。 ただし、会社の空気がいいかどうかということは、普通、大体感じ取ることが できる。 収益が上がらず、だめになっていく会社の空気は、当事者である社員・従業員 はもちろん、顧客にも、訪問者にも分かることが多い。 会社の空気は、風通しがいいとか悪いとかといった言葉で表現されることがあ る。風通しが悪い会社では、ものやサービスを売るにしても経営者の考えや、 経営方針がお客に伝わってこない。 会社の風通しがよければ、アルバイトやパートの従業員でさえ、まるで経営者 のようなものの言い方をして、お客を感心させることがある。 昨年、経済広報センターの企業広報賞を受賞したファーストリテイリング社 (会長兼社長柳井正氏)では、これが具現化している。 このことは、私も、コミサポネットで論じたので、バックナンバーを参照して いただきたい。 ところで先日ふとしたことから「NTTデータ流ソーシャルテクノロジー」 (ソリューションIT新書・2010年2月刊)という新書本を読む機会があ った。 本の副題には――「発信」「気づき」「つながり」で組織の壁を打ち破る―― とあり、著者は「Nexi運営メンバー有志」とあった。 多分、社内コミュニケーションのソリューション版であろうと思って読んだの だが、非常に啓発される内容であった。 同社は、06年4月、大企業病のひとつ「セクショナリズム」の打破を目指し、 社内SNS「Nexti」(ネクスティ)を稼動させ、それが、社内のコミュ ニケーションをどのように変えていったかが、詳細に具体的に書かれている。 これが、拡がりと深化を見せる過程で、経営幹部のブログや社内報との関わり も書かれているのだが、初めから社内広報の媒体としてスタートしたものでは ないにもかかわらず、結果として、社内コミュニケーションの活性化につなが っていること。 すなわち、広報担当部門のセクショナリズムを超越したポジションで、社内有 志がボランティアで取り組んだ活動が、社内コミュニケーションを大いに活性 化させたことに、興味を持たされたのである。 つまり、いつも私が言っているように、社内コミュニケーションをどのように 活性化するかは、すぐれて経営トップのガバナンスの問題だということ。 さらに、社内広報のメディアである社内誌や社内報の役割は、経営組織のコミ ュニケーションをサポートすることであり、社内コミュニケーションのすべて ではないことを、改めて認識する必要があるだろう。 もちろん、NTTデータの社内コミュニケーションの課題が、これですべてソ リューションできたわけではない。 目下の課題としては、グループ会社間に、このSNSをどのように拡大してい くかという問題があるようだが、果たして有志のボランティアードで、これを、 経営方針を具現化するツールとして、どこまで定着させることができるだろう か、関心を持たざるをえない。 コミサポネットの読者の皆さんは、どのように判断されるか、是非とも、この 本を一読していただきたい。 (以下次号) ●大林新検事総長ほか「法務・検察」の大異動で政界捜査の行方 (会員制経済情報誌『現代産業情報』6月1日号より転載) “心配”されていた民主党からの注文もなく、最高検検事総長が内定、予定通 り大林宏東京高検検事長が就任することになった。 大林氏は、6月17日、高検検事長の定年を迎えるため、それまでに樋渡利秋 検事総長は退任する。 最高検ナンバー2の伊藤鉄男最高検次長は留任。また、大林氏後任の東京高検 検事長には笠間治雄広島高検検事長がなる見通しで、さらに岩村修二東京地検 検事正も異動が確実視され、後任には鈴木和宏最高検刑事部長が就くことにな る。 検事総長から東京地検検事正までの、東京のトップがすべて入れ替わる。検察 OB弁護士は、「これで検察捜査は保守化するだろう」と予測している。 「ポストは新しくなっても、みんな『検察首脳』として『小沢(一郎民主党幹 事長)捜査』に消極的な人たちだった。民主党政権とのギクシャクを取り戻す ために、しばらく民主党に打撃となるような捜査は控えるはずだ」 確かに、特捜部の強引な捜査に異を唱え、今年1月に摘発した石川知裕元秘書 (現代議士)らの政治資金規正法違反事件で、小沢氏まで起訴しようとした時、 「もっと詳細な石川供述を取らねばダメだ」と、ハードルを高くしたのは、 大林、伊藤、鈴木の3首脳だといわれている。 具体的には、勇退時期が迫っている樋渡検事総長は、処理を後任の大林検事長 に委ね、大林氏は特捜部長経験者の伊藤次長に振った。 よくいえば「秩序の維持」を大事にする、悪くいえば「政界におもねる傾向」 のある伊藤次長は、「小沢起訴」を阻止する方向に動き、伊藤次長の“子飼い ”といわれる鈴木刑事部長は、それに従ったという。 この事件も、昨年3月の大久保隆規秘書の政治資金規正法違反事件についても、 捜査の拙速さを笠間治雄広島高検検事長は責めており、「もし笠間さんが最高 検次長のままなら(任期は昨年1月まで)、捜査着手させなかっただろう」と いう声が、検察内部から上がっていた。 笠間氏は特捜部長を経験、捜査現場が長い検事だけに、逆に特捜検事の弱体化 を危惧、「無理な捜査」を避けようとしているのかもしれない。 事情はどうあれ、検察首脳会議の主要メンバーが、いずれも「小沢捜査」に批 判的だったのだから、捜査現場の特捜部が、「霞が関」の代表として「反霞が 関」の民主党政権に立ち向かったり、「利権政治家の小沢に日本は委ねられな い」といった感情論で動くのを、上層部が認めることはない。 検事総長となる大林氏は、法解釈や帳簿の読解などの事務処理能力は誰にも負 けないという能吏である。 一橋大学法学部を卒業後、司法修習を経て1972年検事に任官。東京地検、 札幌地検などで経験を積み、特捜部副部長を務めたこともある。 だが、ここ10数年は、法務相官房付、法務省保護局長、法務省刑事局長、法 務事務次官など法務省の長い典型的な「赤レンガ派」だった。 むろん、検察首脳が「赤レンガ派」で、特捜部などの「捜査現場派」と対立す るのはいつもの構図であり、珍しいことではない。 東京地検検事正以上は、政界捜査消極派となったが、東京地検ナンバー2の大 鶴基成次席は、これまで「小沢を起訴すべし」という信念を持って捜査指揮を しており、「権力者には何度もチャレンジしろ!」が口癖なイケイケ派だけに、 検察上層部の圧力に、やすやすと屈することはあるまい。 要は、特捜部があげてくる事件次第である。その特捜部の佐久間達哉部長は、 いずれかの地検検事正に“栄転”、後任は堺徹東京地検公安部長と目されてい る。 2年前まで特捜部副部長として守屋武昌元防衛事務次官や防衛フィクサーの秋 山直紀被告を立件した。 「それなりに有能だが、可でもなく不可でもない」(検察関係者)といった検 事という。 もっとも、エースやエリートが事件をリードすれば、大阪地検特捜部が“ヘタ を打った”厚労省元女性局長事件のように、事件をでっち上げしかねない。 かといって、上層部の顔色をうかがっていれば、「面倒は避けたい」という上 層部のペースにハマる。 東も西も特捜検察への批判が高まっている今こそ、その役割を再考すべきかも 知れない。 ●大衆に迎合して新幹線建設にまで踏み込む亀井静香金融相の“暴走”を 止めよ! (転載・同前) 右往左往して醜態をさらしながらも、社民党は最後に政権を離脱して筋を通し た。 そのために、ますます存在価値を増すと勝手に解釈、これまで以上に“暴走” しそうなのが、国民新党代表の亀井静香金融相だ。 亀井氏に通すべき筋はない。大切なのは国民人気であり、そのためには惜しみ なくバラ撒く。 公共工事で景気を浮揚させようとし、中小企業はモラトリアム法案(中小企業 金融円滑化法)で救い、郵政民営化を阻止、郵便業務だけでなく預金と保険を 含めた全国一律サービスを認めさせた。 一貫しているのは、「弱者救済」の発想だろう。リストラなどによる生活困窮 者、抑圧された中小零細企業、切り捨てられた地方の高齢者などを救うのが政 治家の役割だと思っており、 感情の起伏の激しい亀井氏が、悲惨な地方経済のことを語って涙する時には、 窮状を訴えて自殺した広島の後援者の顔が目に浮かぶのだという。 日本の政治家にとって不可欠だといわれてきたGNN(義理と人情と浪花節) を、亀井氏ほど備えている人はいないが、 それだけに権力を握った時の大衆迎合主義は目に余る。先日は所管でもないの に、北陸新幹線についてこう言及した。 「(高速増殖炉の)もんじゅなどで原子力政策に協力している地域には、新幹 線整備などインフラ整備を進めたい」 カネを与えれば、なんとかなるという発想。財源のことなど考えていない。人 は国からカネや仕事を与えられて、必ずしも喜ぶものではないし、なによりそ んな国依存、他人依存では産業も人材も育たない。 その資本主義社会における「競争原則」が、警察官僚と政治家という二つの世 界しか経験したことのない亀井氏には、わからない。だから与え続ける。 財源が必要なら、国債で補えばいいという発想。そのために、ゆうちょ銀行や かんぽ生命の利用限度額を引き上げ、国債の受け皿にし、日銀が直接引き受け るようにも圧力もかける。 弊誌は、そうした亀井氏の「大きな政府」を志向したうえでの数々の人気取り 政策を批判、「亀井静香郵政相の危険度!」(No.642)と題した記事の中で、 亀井政策の危うさをこう指摘した。 「その結果、国債が暴落、金利が急上昇、国家財政は破綻、ハイパーインフレ という形での借金棒引きとなることは火を見るより明らかで、過去に多くの国 が体験してきた。大きな政府による過剰なサービスのツケは、将来、必ず国民 が被る」(本誌=4月14日号にて転載) こうした危機意識は、ギリシャ問題の深刻化で国民レベルにまで広がっており、 新聞各紙も「いつか国家財政は破綻する」と、警告を発するようになったが、 亀井氏だけは軽く受け流している。 5月21日の閣議後の記者会見で、「欧州経済危機から始まった一連の世界的 な金融市場の混乱についてどう思うか」と、問われてこう答えた。 「こんなことを言ったらおかしいが、日本発で起きたことはないので、我が国 は主体的に制御できる立場ではない。(中略)(ギリシャには)間接的な支援 しており、我が国としても支援すべきことがあればする」 ギリシャ問題が日本問題でもあるという認識はない。また、全国銀行協会など が郵政改革法案の抜本的修正を求める共同声明を出していることに対して、こ う恫喝した。 「そんなことは、いらんおせっかい。商売相手の条件が変わるからけしからん とか、ヤクザの縄張り争いみたい。トップ連中が集まってみっともない」 銀行首脳の談合体質についてはその通りだが、国営となるゆうちょ銀行が、有 利な条件で事業展開していいわけがない。 ギリシャ問題の深刻化ではっきりしたのは、グローバル化の中での金融政策の 共通化がもたらした、ソブリン(国家)リスクの大きさである。 財政面では先進国の中で世界最弱といってもいい日本が、国家の保障する国営 銀行を使い、さらに借金を積み増すような政策を続けているのだから、国際金 融の魔の手にかかって、いつか国債が売り込まれるのは確実だ。 その時国民は、亀井氏のバラ撒き政策のツケの支払いが、自分の金融資産をす べて吹き飛ばすほど大きいことに気づき、悲嘆にくれるのである。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』のご購読は、本誌がお取 次ぎします。無料で見本誌をお送りします。お申し出ください。 【お知らせ】 ■6月18日(金) 第27回社内広報サロン 「トップ・役員登場企画を考える」を開催■ 社内報担当者や社内広報に携わる方のための 「学び」と「交流」の場・社内広報サロン。 次回のテーマは「トップ・役員登場企画を考える」です。 経営方針の浸透のみならず、トップや役員の思いや人となりを知ってもらい、 従業員との距離を少しでも近づけるには、どんな手法・展開・巻き込み方があ るのでしょうか。 さまざまな切り口から「トップ・役員登場企画」について、みなさんと考えて いきます。 【開催日時】 6月18日(金) 18時30分〜21時(18時開場) 【開催場所】 株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション会議室 http://www.nana-cc.com/corporate/map.html 【参加費】 2000円/1名 ※飲み物・軽食付き 【お申し込み方法】 コミサポネットにアクセス! http://www.commu-suppo.net/ ※申し込み用紙をダウンロードして下記にFAXでお申し込みください。 【お問い合わせ先】 ナナ総合コミュニケーション研究所 担当:古屋(furuya@nana-cc.com)、大橋(ohashi@nana-cc.com) 〒160-0022 新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング5F tel:03-5312-7471 fax:03-5312-7475 【本誌おすすめの図書】 あらゆるビジネスシーンで使える 「どうしようかな……」を「なるほど!」に変えてゆく コミュニケーションテクのすべて。 『心動かす交渉術』 〜顧客リピート率95% トップクラスのヘッドハンターが使う交渉術〜 【著者】小松俊明 【価格】定価(本体1,300円+税) 詳細、購入はこちら⇒http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901491970 【本誌おすすめの映画祭】 “知らなかった世界がここにある”『第7回東京平和映画祭』 マイケル・ムーア監督『キャピタリズム マネーは踊る』、 サム・ボッゾ監督『ブルーゴールド―狙われた水の真実』、 小林アツシ監督『どうするアンポ?〜日米同盟と私たちの未来〜』 など10作品と講演など 6月19,20日の2日間でお届けします。 詳細、チケット購入はHP⇒http://www.peacefilm.net/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2010年6月9日 第535号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |