■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2010/6/30 No.538 週刊メールジャーナル 読者数10927(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【お礼とご報告】 前号で、本誌の継続についてSOSを発信しましたところ、結論としては、こ れまでどおり継続することになりました。 本誌を配信するメール・プログラムの不具合については、多くの専門家の方々 から、そこにいたるマシンのオペレーションについてのお問い合わせがあり、 修復の支援をしたいとのお申し出をいただきました。 結果、編集ソフトとメーラーは、単純な「エラー・チェック」によって修復し、 目下、経過をみているところです。 万一、再度不具合が発生したときは、マシンのパーツの交換を始めとして、再 度、修復を試みるとともに、最悪の場合、新しいマシンをご提供くださるとの お申し出までいただいています。 ありがとうございました。 一方、本誌を肩代わりしてもいいとのお申し出は1件もなく、それどころか、 ITを理由に廃刊するのは筋違いとの強い申し入れと、継続の励ましのメッセ ージを、国内外から、多数いただきました。 現在、すべてにご返事ができず、一部失礼していますが、ご指摘のとおり、テ クノロジーを理由にした廃刊は、まさに筋違いであると悟りました。 本誌廃刊の誘惑は、老人性“くたびれ”症候群が発症したものと自覚し、ただ いま、気持ちの“巻き直し”をはかっています。 すでに、16日より、取材を再開しておりますが、参院選の結果もやや不透明 ですし、行政権力改革の行方も流動的です。従いまして、いまは廃刊のときで はないと、思います。 引き続き配信をさせていただきますので、なにとぞ、これまでどおり、ご支援 ご鞭撻をお願いいたします。 本当にありがとございました。 ●業界が注視する日本振興銀行の「これから」 (会員制経済情報誌『現代産業情報』6月15日号より転載) 『日本振興銀行』に対し、異例の長期にわたり金融検査を続けてきた金融庁が、 銀行法違反(検査忌避)の罪で振興銀を刑事告発し、警視庁が振興銀行本店な どの家宅捜索に乗り出す事態になった。 強制捜査に先立ち金融庁は5月末、銀行法に基づく業務停止命令を発動。銀行 業界では異様な緊張感が高まっている。 「本業での処分はこれから。そうなれば破綻のリスクが高まり、ようやく回復 基調に乗った業界にインパクトを及ぼす」(大手行幹部)というのだ。 金融庁は振興銀に対し、昨年6月から今年3月まで実に9カ月間にわたって金 融検査を実施してきた。 この中で「融資にあたって借り手企業の取締役の過半数を銀行が推薦する者に するよう求めたり、融資の勧誘にあたって顧客に事実と異なる内容を告げるな ど、銀行法違反の恐れのある行為」を確認したほか、 「顧客の同意を得ずに顧客情報を第三者に提供するなど、個人情報保護法に違 反する恐れのある行為」など7件に上る法令違反が判明したとして、 銀行法に基づき、○1億円を超す大口融資と債権買い取り業務○新商品の販売・ 勧誘を含む新規業務○広告・宣伝を含む融資・預金に関する勧誘業務――につ いて、6月7日から9月末まで停止させることを振興銀に命じた。 検査機関が異例の長期にわたった理由は、「振興銀の非協力的な態度」(経済 部記者)。 特に金融庁側の態度を硬化させたのは、法令違反の証拠となる業務連絡のメー ルを特定の役職員らが意図的に削除するなどの検査忌避だった。 「振興銀幹部は、数十件に及ぶ重要な業務メールを削除しており、検査官に対 しても削除の事実を否認し続けた。 金融庁側は『過去にも例の少ない頑なな忌避姿勢』として、これを銀行法にお ける検査忌避に該当すると認定し、法令違反行為の中軸に据えたほどです」 (経済部記者) 金融検査に対する忌避といえば、旧UFJ銀のケースが思い出される。 旧UFJは不良債権の取引書類が詰まった段ボール箱を検査官の目から隠して いたが、その後発見された段ボール箱は、そのまま違法行為の証拠となり、最 終的に東京三菱に合併された。 だが、今回の振興銀の忌避姿勢は「旧UFJよりも悪質と金融庁は怒っている」 (経済部記者)といい、ただごとでない様相を見せているという。 それが警視庁による電撃的な強制捜査につながったとみるべきだろう。 だが、銀行業界が注視するのは忌避に伴う強制捜査そのものではない。大手行 の法務担当者は、こう語るのだ。 「金融庁の今回の業務停止処分は、その主な理由を検査忌避に対する行政処分 という形をとっています。 検査忌避が刑事告発されても、融資の適正さなど銀行としての本来業務をめぐ る違反に対する処分は、これからが本番。 金融庁筋によれば問題が認められる融資案件がいくつか浮上しているといい、 振興銀が再び業務停止命令を受ける事態が予想されます。 そうなれば、振興銀が破綻に追い込まれる可能性は、現実味を帯びてきます」 振興銀をめぐってはこれまで、木村剛元会長が自身の親族企業に不明朗融資を 繰り返しているとの報道がなされ、金融庁も長く重大な関心を示してきた。 ここへきて他行よりも高い金利で資金集めに躍起になっている状態も経営不安 をあおっているが、振興銀を起点とした銀行不安の再燃に、業界関係者は神経 をとがらせているようだ。 中には「竹中平蔵元金融担当相と親密だった“木村銀行”を、民主党は本気で 潰す気らしい」との憶測も流れているのである。 ●自殺による賃上げが日本経済を牽引するという中国パワーの凄さ! (転載・同前) 「中国への投資ポジションを上げました。今年の秋あたりから中国の消費市場 は間違いなく加熱、その需要に応えることのできる企業は“買い”です」 中国への投資アドバイスで知られるファンドの主宰者は、こう明言する。 もともと、日本が「失われた10年」から立ち直るきっかけは、隣国中国の経 済成長だった。 13億の民が消費に目覚めれば、日本の企業が潤うのは自明の理。今秋にこだ わる必要もないと思うのだが、今回は質の違う「特需」が日本にもたらされそ うだ。 「世界最大のENS(電子製品の受託製造)メーカーである鴻海精密工業(台 湾)子会社の富士康科研(フォックスコン)で自殺が相次ぎ、中国で社会問題 化、従業員対策として大幅賃上げが実施され、それが中国全土に広がり、労働 者の賃金が20%は上がりそうです。 これが中国人の消費意欲を刺激することは間違いない。衣料品、化粧品、家電、 自動車といった一般消費財から高級品に至るまで、すべての商材が特需に沸く と思います」(前述のファンド主宰者) フォックスコンでは、今年に入ってから従業員の自殺が相次ぎ、12名にも達 した。 「劣悪な待遇が原因」という批判の声が高くなり、放置できなくなった親会社 の鴻海精密工業では、 「従業員の数が多く(中国全土で80万人の従業員を抱え、うち問題となった 広東省深圳には約45万人がいる)、不幸な自殺があったのは事実だが、決し て環境のせいではない」と、弁明に努めた。 しかし、中国の国民の、台湾籍企業の「暴利」への反発と、連続飛び降り自殺 という痛ましさに批判は日を追うごとに増すばかりで、フォックスコンはつい に、6月には平均給与を900元から1200元にし、10月にはさらに賃上 げ、2000元(約2万7000円)にすると発表した。 「従業員の尊厳を守り、生活のために無理な超過勤務をしなくてもいいように 配慮した」と、フォックスコンは二段階値上げの意味を説明したが、「国民の 声」に耳を傾けるだけでは、こうした賃上げは実現しない。 実は、工場労働者層の待遇改善は、中国政府にとっても喫緊の課題だった。 格差問題の発生、一人っ子政策でひ弱な子が増えたこと、労働者の権利意識の 高まりなどを政治的に判断、賃上げで資本や製造拠点の海外流出の危険はある ものの、待遇改善による「国民の満足度」をアップさせなければならなくなっ た。 そのため中国政府は、待遇改善を求める労働者を後押ししている。 フォックスコンの賃上げは、そうした流れの中で起きたものであり、実は、日 本のホンダも要因は違うものの、広東省の部品工場でストライキを起こされて、 結局、平均、平均給与1900元(約2万5600円)と、24%の増額を呑 まされた。 そこでも、ホンダが感じたのは、中国政府の意思だった。 市場主義でも一党独裁の中国政府が、賃上げに向けて舵を切った以上、平均給 与の急上昇は避けられず、今秋以降、20〜30%はアップする。 可処分所得はその分増え、中国人の消費意欲を駆り立てることになる。 日本企業が、中国市場を10年以上にわたって開拓するうち、“中流”の増え た中国人には「メイド・イン・ジャパン」がブランドとして定着、「高くとも 売れる製品」が多くなった。 資生堂の化粧品、TOTOのウォッシュレットを含むトイレ用品、衣料品のユ ニクロ、家電のソニー、液晶のシャープ、自動車のホンダ……。いずれも強い ブランド力を持つ。 そうした中国と寄り添う発展を確立した企業は、間違いなく「特需」に預かれ る。 また、可処分所得の増えた中国人による日本旅行が、規制緩和によってますま す増え、銀座や秋葉原における「大量まとめ買い」や、東京ディズニーランド、 京都、奈良などの観光地は中国人に席巻されよう。 日本旅行は現象だが、マネーの流れはもっと急だ。 タックスヘイブン(租税回避地)のファンドによる不動産購入なので表面化は していないが、低位に据え置かれた日本の土地を「買い」と見て、銀座、赤坂、 六本木など、かつて不動産流動化に乗って高騰、リーマン・ショックで暴落し た土地を買っているのは、中国系ファンドである。 中国企業による日本企業のM&Aも増えた。 蘇寧電気によるラオックス買収が話題になったのは昨年だが、今年はそのスピ ードが速まり、デジタルチャイナがシステム開発のSJIを、マーライオンホ ールディングスがゴルフ用品の本間ゴルフを、寧波韻昇が自動車用品の日興電 機工業を、比亜迪汽車が金型のオギハラをそれぞれ買収、直近の山東如意科研 集団によるレナウン買収は、20年前にレナウンが英国老舗アパレルを買収、 世界ブランドへの飛躍を目指したことがあるだけに、時代を感じさせたのだっ た。 もはや好悪ではなく、中国とともに発展せざるを得ないという現実。それを我 々は、今秋以降、もう一度見せ付けられるのである。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』のご購読は、本誌がお取 次ぎします。見本誌を無料でお送りします、お申し出ください。 【お知らせ】 ■ 社内広報サロンに参加しませんか? ナナ総合コミュニケーション研究所(コミ・サポ)では、社内報担当者・社内 広報に携わる方々のための「学び」と「交流」の場・社内広報サロンを、東京 と大阪で定期的に開催しています。 社内報づくりに悩みを抱えながらも、社内に相談できる人がいない、気持ち を共有できる人がいない、他社の情報が知りたい。 そんな方たちが参加され、好評をいただいています。 アドバイザーからヒントも得られるこのサロンに、ぜひ参加してみませんか? ■ 7月大阪、8月東京のテーマ: 「読者を飽きさせない定番企画の作り方」 決算、年頭あいさつ、新入社員紹介など、年間の定番企画や部署紹介、 グループ会社紹介、CSR、コンプライアンスなどの連載企画について、 その企画の展開方法と、「飽きさせない見せ方」について、みなさんで 考えてみませんか? 社内誌として発信するべき重要な情報や伝えたいことはきちんと押えながらも 読者が読みたい、知りたいと思える企画に仕上げるにはどうしたら良いのかを 考えていきます。 <7月大阪・社内広報サロン> 7月29日(木)18:30〜21:00 ● 場所:ハルコラボレーションルーム(大阪市中央区) ● 参加費:2,000円/1人(軽食・飲み物つき) <8月東京・社内広報サロン> 8月20日(金)18:30〜21:00 ● 場所:株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション(東京都新宿区) ● 参加費:2,000円/1人(軽食・飲み物つき) ************************************** (株)ナナ・コーポレート・コミュニケーション ⇒ http://www.nana-cc.com ナナ総合コミュニケーション研究所 ⇒http://www.commu-suppo.net/ ★お問合せはこちら ⇒furuya@nana-cc.com ************************************** プランナー 古屋 薫 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビル5F Tel:03-5312-7471 Fax:03-5312-7475 〒160-0022 ************************************** 【本誌おすすめの図書】 ◆人事採用ご担当者向け書籍のご案内 内定者向け研修書籍として、毎年多くの企業が購入している 『新訂 内定したら読む本』 ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b58.html 2002年の初版以来、就活中の人や内定者はもちろん、ビジネスパーソンの “バイブル”として長く愛読されてきた本書が、書き下ろし新章を追加し「改 訂版」として生まれ変わりました! ◆『新訂 内定したら読む本』 〜ビジネスマナーの常識〜 【著者】楢木 望 【価格】定価(本体1500円+税) ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b58.html ◆広報担当者向け書籍のご案内 経営理念の正しい伝え方が学べる 『行きたくなる会社のつくり方』 ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b59.html あなたの会社に「理念」はありますか? そして、その「理念」が言えますか? この「理念」こそ、会社を変える「鍵」になるのです! 1万人以上のインタビュー経験から生まれた「いい会社」のシンプルな つくり方……、 それは「企業理念」を共有し合うことだった ◆『行きたくなる会社のつくり方』 〜元気な会社に「理念」あり〜 【著者】武田 斉紀 【価格】定価(本体1300円+税) ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b59.html ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 週刊メールジャーナル 2010年6月30日 第538号(水曜日発行) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社 〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201 ホームhttp://www.mail-journal.com/ メールadmin@mail-journal.com 転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ |