■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 2010/7/28 No.542 週刊メールジャーナル 読者数10959(前回) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ●僅か40億円で中国企業の軍門に下った「レナウン」の“損得勘定” (会員制経済情報誌『現代産業情報』7月15日号より転載) 「その点(中国企業の傘下入りで企業価値が低下する懸念)は、まったく意識 していない。我々はすでに商品の半分を中国で生産しており、なじみがある」 『レナウン』の北畑稔社長は、『毎日新聞』(7月1日付朝刊)のインタビュ ーで、「中国企業を相手とすることで企業価値に影響は」と問われ、そう答え た。 経営難のレナウンは、40億円の第三者割当増資を中国繊維大手『山東如意科 技集団』(山東省)に引き受けてもらい、発行済み株式の41.18%を取得 させて筆頭株主の座を渡した。中国企業の傘下に入ったのである。 明治35年(1902年)の創業、100年の歴史を誇り、「レナウン娘」に 象徴される宣伝で一世を風靡、アパレル業界最大手の地位にあった老舗の中国 企業入りに、日本の産業界は衝撃を受けた。 当然ながらレナウンの株主総会は長引いた。 「中国企業の傘下に入ることで、レナウンのブランドイメージが下落すること を恐れた株主が、北畑社長に食い下がったのです。 『中国企業と組んで品質は維持できるのか』『中国はブランドの盗用があまり に多いが、大丈夫なのか』等、 株主の不安は会場で連鎖して、多くの質問が執行部に投げかけられました」 (関係者) なぜ中国の山東如意なのか――。 株主たちの疑問と不安は、もっともであろう。 北畑社長は「他にも提携先の候補はあったが、山東如意は優れた原料やサプラ イチェーンを持ち、レナウンには優れたブランドがある。 レナウンにとっても、成長市場である中国への足がかりができることなど補完 性があり、総合的に判断した」と『毎日』のインタビューに答えているが、額 面どおりには受け取り難い。 「このディールを差配したのは、レナウンのメーンバンクである三井住友銀行 グループ。山東如意をレナウンに引き合わせ、具体的なM&Aの実務を仕切っ たのは日興コーディアル証券。 リストラに次ぐリストラで英高級ブランドの『アクアスキュータム』や、本社 ビルなど持てる資産はほとんど手放したレナウンを、メーンバンクグループも 事実上さじを投げて売りに出した状態だったが、 山東如意にとっては魅力ある物件だったようだ。つまり、レナウンにとっての 山東如意ではなく、山東如意にとってのレナウンだったらしい」(ジャーナリ スト) 興味深いエピソードがある。増資割当交渉中の3月、山東如意のトップ、邱亜 夫董事長が宮崎県日南市にあるレナウンの縫製工場「ダーバン宮崎ソーイング」 を見学した。 「邱氏の滞在時間は30分の予定でしたが、縫製から検品まで誰が担当したか 即座に分かる追跡システムなど、最先端の製造手法や品質管理手法に感銘を受 け、5時間に延長したのです。相当にレナウンの技術に興味を持った様子でし た」(関係者) 日本の老舗の技術力を買った山東如意に対し、レナウンは増資で得た40億円 で、国内では新規出店、既存店の改装、広告宣伝、中国では新規出店にとうか する。 しかしその40億円を生み出した増資の発行価格は1株当たり120円。「安 く買い叩かれた。山東がしたたかなのか、レナウンがそこまで困窮していたの か」と個人株主の一人はこう語るのだ。 「発行価格120円は、提携交渉が表面化する直前の5月21日の終値に比べ 21円も安い。しかも、増資によって発行済み株数は1.7倍に増えて、従来 の1株価値は希薄化された。 この40億円で再建がうまくいかなければ、レナウンは全てを失うが、山東如 意には吸収された技術力が残る」 昨年8月には、『ラオックス』が同業の家電量販店である『蘇寧電器』の出資 を仰ぎ筆頭株主の座を明け渡した。 この4月には、金型大手『オギハラ』の工場が中国自動車大手『BYD』に買 収された。 蘇寧の最大の狙いはラオックスの店舗管理ノウハウの取り込みと目され、BY Dは長らく門外不出だったオギハラの金型技術をカネで手に入れた。 レナウンと山東如意の提携効果は来年の春夏物から本格化するが、山東如意側 は「一部を今秋からにも」と調整を求めている。 資本提携というと響きはいいが、日本の生命線である技術力が単にカネによっ て流出させられる事態に陥らぬよう、推移を注視していく必要がある。 ●アート引越しセンター「恐喝第二弾」で忘れられる淫行事件の行方 (転載同前) 大阪府警捜査4課は、7月14日、損害金名目でカネを騙し取ろうとした詐欺 未遂容疑で、都内の芸能プロダクション・J社代表らの逮捕状を取り、代表の 自宅や事務所をいっせいに家宅捜査した。 被害者は、引越大手・アートコーポレーション(本社・大阪府大東市)の創業 オーナーである寺田寿男前会長(64)。 寺田氏は、この芸能プロの前代表から「ウチのタレントに手を出しただろう。 誠意を見せないとマスコミにばらす」と脅された経緯があり、前代表は6月1 4日、都内の弁護士事務所で現金800万円を脅し取ったという恐喝容疑で逮 捕された。 舞台となった芸能プロは、都内渋谷区のICON(アイコン)で、恐喝容疑で 逮捕されたのは山口公義被告。 同被告は、芸能人やモデルを派遣するK社というプロダクションの女社長から 寺田氏の紹介を受け、寺田氏の依頼によって、年が若くてきれいな所属タレン トを2人、昨年6月から8月にかけて紹介したのだという。 1人はドイツ人タレントで17歳(当時)、もう1人は16歳(同)の女子高 生だった。 堂々の淫行で、事件を報じた『週刊文春』(6月10日号)には、「(16歳 の子とは)体触ったり、キスしたり、そういうことはありました。でも16歳 だからそこでやめました。(射精は)してません。中にも入れてません」と、 情けないコメントを残している。 アート引越センターは、業界最大手で知名度が高く、婦人の千代乃社長は関西 経済同友会の代表理事を務めたこともある。 それだけに、「マスコミにばらすぞ!」と脅された寺田氏は、昨年、山口被告 に、ドイツ人タレントに学費名目で734万円、女子高生には示談名目で80 0万円を支払った。 ところが要求が続いたうえに、「権利を別の芸能プロ(J社)に譲渡した」と いう通知が山口被告から届いたと思うと、J社から19億円の損害賠償請求訴 訟を起こされた。 際限のない要求を恐れた寺田氏は、山口被告と権利譲渡を受けたとするJ社代 表ら4人を恐喝で刑事告訴、それが今回の詐欺未遂事件へとつながった。 つまり今回は、寺田前会長恐喝事件の第二段。 山口被告は金銭を受け取ったが、「権利を受け継いだ」とするJ社は、訴訟に 持ち込んだだけで金銭を手にしたわけではない。 そこで大阪府警は、「19億円の損害賠償請求は、経費その他をでっち上げた ものだ」として、詐欺未遂容疑で事件を組み立てた。 寺田前会長は、淫行の事実を認めるという恥をさらし、会長を退任した。「社 会的制裁は受けた」ということで、書類送検で済んでいる。 だが、19億円という請求が法外なものかどうかは別にして、「法廷の場で決 着をつけようとした行為を、一方的に犯罪として処分するのはおかしい」と、 J社関係者は憤る。 「2人とも当社のタレントで、映画やDVD制作などでプロジェクトが進行し ていたのは事実。 訴訟を起こしたといっても、それを認定するのは裁判所。民事で訴えたことが、 どうして刑事事件になるのか。 アートコーポレーションには200人以上の警察の天下りがいるという。その 力が、捻じ曲がった捜査につながった」 確かに、寺田氏への処分は甘い。挿入していなくとも淫行処罰規定には問われ るし、金銭を渡しているので、刑法の児童買春にも相当、書類送検で済む話で はない。 さらに、民事訴訟の過程で、寺田氏の「若い子」への常習的な“交際”が明か されている。その世話役をしているのが、K社の女性社長なのだという。 元グラビアモデルで、芸能界だけでなく、経済界にも知己の多い女性社長は、 寺田氏に数々の「若い子」を紹介、その事実は、女性社長を何度も事情聴取し た大阪府警も承知している。 そちらに重きをおけば、間違いなく寺田氏の“罪”も問えた。だが、大阪府警 が選んだのは、警察の重要な天下り先であるアートコーポレーションとの友好 関係。 「悪はどちらか」という観点に立てば、府警の結論が間違っているとは思わな いが、事件の背後に、そうした構図があることだけは認識しておくべきだろう。 ◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』の購読は本誌がお取次ぎ します。お申し出いただけば、無料で見本誌をお送りいたします。 【お知らせ】 ■ 社内広報サロンに参加しませんか? ナナ総合コミュニケーション研究所(コミ・サポ)では、社内報担当者・社内 広報に携わる方々のための「学び」と「交流」の場・社内広報サロンを、東京 と大阪で定期的に開催しています。 社内報づくりに悩みを抱えながらも、社内に相談できる人がいない、気持ち を共有できる人がいない、他社の情報が知りたい。 そんな方たちが参加され、好評をいただいています。 アドバイザーからヒントも得られるこのサロンに、ぜひ参加してみませんか? ■ 7月大阪、8月東京のテーマ: 「読者を飽きさせない定番企画の作り方」 決算、年頭あいさつ、新入社員紹介など、年間の定番企画や部署紹介、 グループ会社紹介、CSR、コンプライアンスなどの連載企画について、 その企画の展開方法と、「飽きさせない見せ方」について、みなさんで 考えてみませんか? 社内誌として発信するべき重要な情報や伝えたいことはきちんと押えながらも 読者が読みたい、知りたいと思える企画に仕上げるにはどうしたら良いのかを 考えていきます。 <7月大阪・社内広報サロン> 7月29日(木)18:30〜21:00 ● 場所:ハルコラボレーションルーム(大阪市中央区) ● 参加費:2,000円/1人(軽食・飲み物つき) <8月東京・社内広報サロン> 8月20日(金)18:30〜21:00 ● 場所:株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション(東京都新宿区) ● 参加費:2,000円/1人(軽食・飲み物つき) ************************************** (株)ナナ・コーポレート・コミュニケーション ⇒ http://www.nana-cc.com ナナ総合コミュニケーション研究所 ⇒http://www.commu-suppo.net/ ★お問合せはこちら ⇒furuya@nana-cc.com ************************************** プランナー 古屋 薫 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビル5F Tel:03-5312-7471 Fax:03-5312-7475 〒160-0022 ************************************** 【本誌おすすめの図書】 ◆人事採用ご担当者向け書籍のご案内 内定者向け研修書籍として、毎年多くの企業が購入している 『新訂 内定したら読む本』 ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b58.html 2002年の初版以来、就活中の人や内定者はもちろん、ビジネスパーソンの “バイブル”として長く愛読されてきた本書が、書き下ろし新章を追加し「改 訂版」として生まれ変わりました! ◆『新訂 内定したら読む本』 〜ビジネスマナーの常識〜 【著者】楢木 望 【価格】定価(本体1500円+税) ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b58.html ◆広報担当者向け書籍のご案内 経営理念の正しい伝え方が学べる 『行きたくなる会社のつくり方』 ⇒http://www.nana-cc.com/syoseki/book_b59.html あなたの会社に「理念」はありますか? 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