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2011/4/20 No.579 週刊メールジャーナル 読者数10621(前回)
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◆東日本大震災によリ罹災された皆さまに、心からお見舞い申し上げます。
また、ご家族、職場、地域で、お身内、お知り合いを亡くされた皆さまに衷心
よりお悔やみを申し上げます。
●大減収の日本株式会社の“救済”は亀井、小沢、古賀、平沼らの「老人救
国内閣」で!(会員制経済情報誌『現代産業情報』4月15日号より転載)
経済数値は、凍りつくような数字の連続である。
観光客が激減、箱根の売上高は10分の1に落ち、京都では外国人観光客の姿
が見えなくなり。長崎県のリゾート施設「ハウステンボス」では、5月末まで
予約客の9割にあたる7000人の外人観光客がキャンセル、「東京ディズニ
ーランド」は1カ月以上の閉園を余儀なくされた。
高級品は売れず、ブランドショップや百貨店は前年同月比50%割れが続出、
平均客単価の高い割烹や料理屋には閑古鳥が鳴き、銀座のクラブ・バーから人
影が途絶えて、3分の1は店を閉じるのではないかという。
大震災だけの一過性の問題ではない。2年前にはトヨタが赤字に転じるという
トヨタショックがあり、昨年は日本航空(JAL)が経営破たんして国有化、
今年は東京電力が原発事故で瀕死の重傷を負っている。
トヨタにJALに東電――。
日本を代表する企業に訪れた危機は、「日本株式会社」の制度疲労を表すもの
で、個別企業の問題だけではない。
かつては光り輝いていた日本型システムが、転換点を迎えているのに、そうで
きないでいる。
変われない原因は、官僚システムの硬直化にある。
日本の官僚は、嫌になるぐらい強い。
「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなくてはならない」
映画『山猫』で語られるこのセリフを、小沢一郎民主党元代表は好んで口にす
る。
新党を作っては壊す小沢氏の手法は、永遠の改革者であることを自らに課した
結果で、望み通りに二大政党制のもとでの政権交代を果たしたが、「政治主導」
の名のもと官僚の圧制にかかったら、見事に返り討ちに会い、検察にしつこく
狙われたあげくの強制起訴で、政治的窮地に陥った。
円高、デフレの二重苦に大震災が襲いかかった。実は、政治的にはこれは「災
い転じて福と成す」という意味でのチャンスである。
弊誌が前号(No.665)で述べたように、大胆な復興予算を組む一方、「バラマ
キ4K」と呼ばれて悪評の高い子育て支援、高速無料化などを見直せばいい。
しかし、ここにも官僚のカベが大きく立ちはだかった。
財務官僚は、「返済財源のない復興国債」に反対で、とりあえず4兆円の一次
補正予算は、“やりくり”でひねり出した。
日銀も量的緩和はこなしているものの、復興国債の直接引き受けには消極的。
結果として、最終的には20兆円を超える復興資金を、チビチビと出していく
ことになった。
本来、ここで前面に出るのが政治家の役割である。「国難」に「財源がない」
という官僚的発想であたったのでは、どうしようもない。
大震災後、関東大震災を、大胆な財政出動と壮大な街づくりで乗り切った後藤
新平復興院総裁の評価が高いが、その大風呂敷は政治家だから成し得たことだ。
翻って現政権を見ると、まるで財務省に懐柔された公家集団である。
菅首相は増税で選挙戦を戦った空気を読めない政治家で、実力派といわれなが
ら人望のない野田佳彦財務相とともに、財務省の財政健全化路線に乗せられて
いる。
やっかいなのは、大連立が現実味を帯びる中、政策刷りあわせのキーマンとな
る谷垣禎一自民党総裁が増税論者であることだ。
これに、「財務省応援団」とでもいうべき与謝野馨経済財政担当相を加えれば、
強固な「増税カルテット」となって、財務省の念願は果たされる。
そうした官僚の障害を除けば、経済を浮揚させ、デフレを脱却する環境は整っ
てきた。
大胆な金融緩和に踏み切っていた欧米各国が、インフレを懸念して引き締めに
回り、そのおかげで円キャリーレートなどが活発となり、急速に円安が進んで
いる。日本経済の宿痾となっていた円高とデフレが解消する見込が出てきた。
復興財源を国債に求めても、デフレ基調なだけに調整インフレという望ましい
数値に収まることが期待されている。
日銀・財務省の官僚では、こうした逆張りの発想はできない。
失敗した時、キャリアに傷がつき、後世に悪名を残すからで、前例踏襲の無難
な増税、引き締め路線を目指す。
その官の発想を突破する力が、前述の小粒なカルテットにないというのなら、
その力のある政治家に委ねるしかない。
筆頭は、積極財政の浪花節的な中小企業救済が持論の亀井静香国民新党代表。
亀井氏なら、後先考えずに「紙幣を幾らでも刷れる」という国家の権利を自在
に使い、東北地方の復興需要を日本経済の起爆剤にするだろう。
そのほか、年齢的に後のないロートル政治家を、最後のご奉公に向かわせれば
いい。
小沢一郎、古賀誠、森喜朗、平沼赳夫……。
圧倒的なパワーの官僚に任せていたがゆえの失われた20年からの脱却は、大
震災の超法規的措置を国民が認める今、大胆な金融・財政の転換で行なうしか
ない。
●検察は全面可視化の前に特捜部廃止に踏み切るべきではないのか!
(転載同前)
江田五月法務相は、4月8日、東京、大阪、名古屋の各地検に置かれた特捜部
による取り調べの際、全面可視化(録音・録画)を試行するよう笠間治雄検事
総長に指示した。
「提言の一番きついところについて(検察に)球を投げた」
江田法務相は、記者会見でこう自負した。提言とは、大阪地検で発生した証拠
改ざん事件を受けて発足した法務相の私的諮問機関「検察の在り方検討会議」
において、3月末、「全過程を含めて検討の対象とすること」と、記されてい
ることを指す。
密室での取調べが、特捜検事のシナリオ通りの供述調書作成につながり、その
延長線上に、証拠すら改ざんしてしまう特捜検察の体質があるということで、
まず密室状況を改めようということになった。
当然、検察は反対した。「検察の在り方検討会議」でも、検察擁護派と改革派
の二手に分かれて議論が白熱したという。
批判派の旗頭である江川紹子氏が、擁護派の但木敬一元検事総長と『文芸春秋』
(2011年5月号)で対談、「全面可視化」の意義についてこう語っている。
「可視化は、供述の経緯を後から検証できるようにすること。だから取調べの
全過程が対象です。
なのに、新聞はそれを『一部可視化』と呼ぶんですね。言葉としてもおかしい。
検事が恣意的に選んだ、ごく一部のシーンしか録音・録画されなければ、他の
シーンでどんな取調べをしているか分からない。
だから、一部しか録音・録画しないのであれば、それはまったく可視化になっ
ていないと思うんです」
ごく、まっとうな意見である。検事の取り調べの恣意性が問われているのに、
恣意的な録音・録画では、「可視化」の“お墨付き”を与えるようなもの。
江川氏の弁を受けて、但木元検事総長は時期尚早論をぶった。
「可視化で取り調べがやりにくくなることはないのか、おとり捜査や司法取引、
通信の傍受など、取り調べ以外の真相究明の手段をどうするかなど、様々な論
点があります。
それらも含めてパッケージで議論し、この3年以内ぐらいを目処にまとめると
いうようなやり方がいいと、私は思います」
官僚特有の引き伸ばし。3年後にどれだけの人が「検察改革」の動きに興味を
示すだろうか。
しかも「きついところに球を投げた」という江田法務相の指示にしても「試行」
である。
対象物件は特捜部が選び、試してみるというのだから、恣意性は残されたまま
だ。
折しも、大阪地裁は、12日、証拠改ざんの前田恒彦元検事に懲役1年6月の
実刑判決を言い渡した。
「我が国の刑事裁判史上例を見ない犯罪で、刑事責任は非常に重大」
こう地裁の裁判長は述べたのだが、実は、大阪地検事件では、起訴にしたがっ
て判決を下し、有罪率を99.9%という検察の“無謬性”に荷担する裁判所、特
捜捜査を検察のシナリオ通りに報じて支援する、司法マスコミを含む刑事司法
総体が問われている。
ところが、「検察の在り方検討会議」の論議と同時並行で行なわれていた前田
元検事の公判では、検察の体質は一切、問わず、前田元検事とその上司で犯人
隠匿罪に問われた大坪弘道元大阪地検特捜部長、佐賀元明元特捜部副部長の個
人犯罪に矮小化され、そのシナリオのままに司法マスコミは報じ、大阪地裁は
判決を下した。
つまり展開されていたのは、司法制度をかえるつもりのない検察、裁判所、司
法マスコミという既得権者たちによる茶番劇であり、「検察の在り方検討会議」
は、ガス抜きの場でしかなかった。
本当に、「検察の在り方」を問うつもりなら、可視化というテクニカルな問題
ではなく、特捜部という存在そのものを議論すべきだ。
捜査機関から送致されてくる事件を、起訴するかどうかを決めるのが主たる業
務の検察に、専従捜査班ともいうべき特捜部が必要なのか。
最強といっても、その強さは捜査権と公訴権という二つの特権を持つことに由
来、だから起訴できるような供述を取り、事件を読み通りのものにしようとす
る。
権力の監視機能は認めるが、小沢一郎民主党元代表の逮捕を前提に事件をでっ
ち上げようとした「陸山会事件」が象徴するように、特捜捜査が政治を停滞、
民意を歪めるなど弊害の方が多くなっている。
特捜部を、数年、廃止してはどうだろうか。そのうえで必要なら復活させる。
全面可視化の一部施行といった中途半端なことをやるより、それが最も手っ取
り早い刑事司法改革に繋がるはずだ。
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周年誌、記念誌、社外広報誌、PR誌の、あなたの熱い思い入れの
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この度の東北地方太平洋沖地震の状況をうけまして、締め切りを
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週刊メールジャーナル 2011年4月20日 第579号(水曜日発行)
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