■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  2011/11/9    No.608   週刊メールジャーナル   読者数10416(前回)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆東日本大震災によリ罹災された皆さまに対し心からお見舞い申し上げます。
また、ご家族、職場、地域で、お身内、お知り合いを亡くされた皆さまに衷心
よりお悔やみを申し上げます。



●大王製紙事件と岡本ホテル事件を結ぶ点と線
(会員制経済情報誌『現代産業情報』11月1日号より転載)

大王製紙3代目の井川意高氏が、カジノ人脈に取り込まれた様子は、別項の通
りである。

アテンド役は元俳優とその仲間たち。

いずれも井川氏をVIPとして遇するソフトな商売人ではあるが、裏カジノに
通じているだけに、「共生者」として暴力団筋にもそれなりの人脈を持つ。

元アイドルでサパークラブのママと「深い仲」になったとして井川氏を追い込
んだのは、その最たるものだろう。

山口組元幹部がその横顔を語る。

「本人はカタギのままだが、親父さんが山口組直参の大幹部だった。だからM
は、若いころから企業舎弟の真似事のようなことをして稼ぎ、それなりに才覚
もあるから、みんな“重宝”して使っていた」

ヤクザではないがカタギでもない、「中途半端な組幹部の子供」は少なくない。

なんとなく真面目な仕事に就けない不良たち。親も、ロクに育てなかった“弱
み”から、そうした“半端”を許す。

だが、暴対法施行以降、自分たちがビジネス最前線に立てないだけに、暴力団
にとって、そうした存在は役に立つ。

幅広い人脈があってトラブルになりにくいし、ヤクザの流儀もルールもわかっ
ているから無駄がない。

そうして生きてきたMが、実力を発揮したのが岡本ホテル事件だった。

次々に犯罪が起きる現状では、既に「過去の事件」といった印象だが、「リゾ
ートクラブの会員になれば、高利の資産運用ができる」というふれこみで、

高齢者から預託金名目でカネをだまし取ったとして、警視庁と静岡県警などの
合同捜査本部が、岡本ホテルグループ実質オーナーの大東正博被告らを逮捕し
たのは、今年2月である。

東京地検は、約8000人から200数十億円を集めたとして、2月28日、
組織犯罪処罰法で大東被告らを起訴。

始めは、「闇に流れたカネも追及する」と、捜査員は息巻いていたが、結局、
詐欺的にカネを集めたという事件に終わった。

この時、資産運用の中核に位置したのがMで、その理由は、大東被告がMの父
親の組に所属していた関係で、2人には面識があり、預けやすい環境だったか
らである。

Mは40億円近い「岡本ホテルマネー」を、さまざまな形で運用したという。

「ラブホテル経営、クラブやソープランドの開業と、手慣れた水商売関係に投
資、それなりの配当が出る環境を整えていました。また、急に豊かになったた
め、大東被告に過去の“古証文”を突き付けるヤクザもいて、自然とMがその
“サバキ”を担うようになった」(捜査関係者)

捜査関係者が作成した資料には、トラブルを引き起こした先の山口組系幹部に
対し、「迷惑料」「仲介料」「用心棒代」などそれぞれの名目で、現金や高級
外車などが贈られた様子が描かれている。

また、井川氏とM氏との関係なのか、井川氏が大株主の東京の証券会社が、岡
本ホテル事件の直前、神戸のSという医療法人グループの傘下に入っている。
SはM氏とは親密な関係で知られる。

そのほか、今後、事件が東京に“飛び火”するという水資源事件にMが関わっ
た様子もある。

水資源事件とは、パンフレットを高齢者に勝手に送り付け、「あなたは特別な
存在」と、さんざん褒めちぎって、北海道大雪山のふもとの水資源を譲渡担保
権付きで売却するというもの。

何の根拠もないパンフレット詐欺だが、大阪府警は9月7日、詐欺容疑で23
名の「売り子とリーダー」を逮捕した。

捜査関係者によれば、彼らの本部は東京にあり、大雪山以外にさまざまな社名
を使い、詐欺の材料となる製品も次々に変えては、詐欺を重ねている。

そして、こうした「振り込め詐欺」の現場を抑えているのは、Mが親しい暴力
団関係者で、大阪府警の最終ターゲットもそこにあるという。

蜘蛛の巣のように広がる反社人脈。三代目は、そこに絡め取られ、さらに食わ
れる寸前だったともいえよう。



●大王製紙・井川3代目前会長に取り付いた「反社人脈」とは?
(転載同前)

106億円のカネをバクチに注ぎ込み、会社に損害を与えたという前代未聞の
特別背任事件の捜査が本格化、関係者は東京地検特捜部の呼び出しを受け、連
日の事情聴取に応じている。

“主役”は、「エリエール」ブランドで知られる大王製紙・3代目の井川意高
前会長(47)で、使用目的の大半はラスベガス、マカオ、シンガポールなどの
カジノ。

3代目の転落の軌跡は、井川氏がイケ面の東大法学部卒というピカピカの経歴
に加え、女優やタレントとの交際と話題性に満ち、マスコミに大きく報じられ
ている。

この事件の問題点を、放蕩を容認されたこれまでの井川氏の生き方や、「井川
家には逆らえない」という大王製紙の歪んだ体質などに求めるのは間違ってい
る。

確かに、双方が事件を生んだが、それを許さないチェック体制が、社会的存在
としての企業の務めであり、そのために取締役がいて監査役がいて監査法人が
ある。

社外には、国税や証券取引等監視委員会といった公的チェック機関があり、上
場企業であれば証券取引所や幹事証券もチェック機能を担う。

そうしてみんなで心がけ、暴走や独走を許さないのが企業統治なのに、それが
まったく機能せず、106億円の勝手な支出を許してしまったことが、大王製
紙事件の最大の問題だろう。

それにしても、3代目を“罠”に嵌める環境が、東京の麻布、赤坂、六本木に
は整っていた。

東大法学部の同期が、政官界はもとより実業界にもキラ星のごとくいる環境に
反発するように、井川氏は危うい人脈との刺激的な遊びを好んだ。

例えば、転落のきっかけとなった六本木のサパークラブである。

元アイドルの妖艶なママに、女優やタレントを紹介され、ワンランク上の女性
とのデートを楽しみ、店では景気良くシャンパンを開けていたという。

そのうちにママと「深い仲」となって、別項でお伝えした「岡本ホテル事件」
の資金運用役である夫の知れるところとなって、数億円単位で“償い”をさせ
られている。

高い勉強代となったが、懲りないところが井川氏の“遊び人”たる所以で、出
産などもあってママが引退、サパークラブを引き受けたのが、元俳優のAだっ
た。

気配りに長け、誰とでも仲良くできるAの手腕で、店は前にも増して繁盛、I
Tベンチャーの社長、女優やモデルの集う店となり、井川氏は引き続きVIP
として遇された。

危険だったのは、Aが無類のバクチ打ちだったこと。

そこは井川氏と同じだったため、Aを先導役に、井川氏は違法カジノで打つよ
うになり、それが父・高雄氏の知れるところとなり、遊びはエスカレートした。

だが、Aは最後の1〜2年の狂ったような井川氏のバクチには、付き合っては
いない。

その前にバクチの借金が嵩んでパンク、カネ主のいる関西に居を移さざるを得
なくなって、井川氏とは別れている。

その隙間を埋めたのが、大物金融業者の側近のK,及びAの実業面での仕事仲
間のOだった。

Kは、マカオのカジノのジャンケット業者(カジノに顧客を紹介、手数料や貸
付金利で稼ぐ。そのかわりに、旅行の手配も含め、顧客の身の回りの一切を行
なう)であり、Oは短期ではあったが、Aと同じ企業グループに属していた。

井川氏のカジノ遊びに最後まで付き合ったKは、借金を保証するジャンケット
業者の“宿命”として、現在、井川氏の残した11億円の“ツケ”の清算に苦
しんでいる。

同様に、8月の最後のバクチに付き合ったOは、5億円貸し付けの取り立てが
できていない。

もちろん、最後は井川家の力で清算することになり、井川氏は罪一等を減じら
れるのだろう。

ただ、東京地検特捜部が立件するのは、特別背任事件のみ。井川氏に取り付き、
食い散らした人間たちの罪は問われない。

これは、暴排条例で反社会的勢力(反社)が次々と排除されようとしている時
だけに問題だ。

元アイドルもその夫も、カジノの先導役となったAもKもOも、暴力団の構成
員でも、企業舎弟認定されているわけでもない。

だが、海外カジノは国内違法カジノの延長線上にあることが多く、その分、そ
の周辺には、暴力団構成員、準構成員、企業舎弟の陰がチラつき、資金源とな
っている例も少なくない。

着手が早く、会社が全面協力しているだけに、その裏に資産家や経営者を、ア
リ地獄へと引きずり下ろす、こんなネットワークがあることを、忘れてはなら
ないだろう。


◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』の購読は、本誌がお取次
ぎします。お申し出いただけば、無料で見本誌をお送りいたします。



【ナナ総合コミュニケーション研究所からのお知らせ】


■第10回社内誌企画コンペティション表彰式&イベントを開催します■

開催日:11月29日(火)
会場:東海大学校友会館(東京・虎ノ門・霞が関ビル)

社内誌個別相談会や第10回記念特別講演、ゴールド企画賞受賞企業に
よる事例発表、社内報担当者のミニ交流会などを予定しております。

○プログラム(仮)
・10:00〜12:00 第一部 「社内誌なんでも」個別相談会
・13:20〜16:20 第二部 第10回社内誌企画コンペティション表彰式&イベ
ント
・16:20〜17:40 ミニ交流会

詳しい内容は今月中旬よりコミ・サポネットでお知らせします。
コンペ参加企業様だけでなく、一般の方も参加することができますので、
ぜひご参加ください。(お申し込みは今月中旬以降コミ・サポネットで)
⇒http://www.commu-suppo.net

******************
株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション
ナナ総合コミュニケーション研究所
富加見(ふかみ) 智子
電話:03-5312-7471 FAX:03-5312-7475
E-mail:fukami@nana-cc.com
******************

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 週刊メールジャーナル 2011年11月9日  第608号(水曜日発行)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
        〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201
ホームhttp://www.mail-journal.com/
メールadmin@mail-journal.com
転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■