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  2012/1/18    No.617   週刊メールジャーナル   読者数10372(前回)
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●「小沢狙い」の“思惑捜査”で何度も国政を停滞させた検察と司法マスコミ
の罪!(会員制経済情報誌『現代産業情報』1月15日号より転載)

小沢一郎元民主党代表が「大物政治家」であることに、異を唱える人はいない。

好悪は別にして、この20年、常に政治の中心に位置して、「日本の政治」を
左右してきた。

その小沢氏から「首相の芽」を奪い、この3年間、ロクな仕事をさせなかった
のは、検察と司法マスコミである。

正確に言えば、「小沢憎し」の感情を持つ検察が、不正な政治資金で不動産を
買ったに違いない、という見込みで捜査、それを司法マスコミが検察と結託し
て煽り、そこに「小沢悪玉論」を展開する雑誌ジャーナリズムが相乗りしたと
いう構図である。

検察審査会によって強制起訴された小沢氏の政治資金規正法違反事件は、10
日、11日の被告人質問でヤマ場を迎えた。

新聞は、相変わらず「4億円の出所」と「秘書との共謀の有無」について大き
く報じたが、果たしてこの事件を詳細に論じる意味があるのだろうか。

大物政治家が裁かれている以上、「陸山会事件」で問われていることを、“お
さらい”のうえで「小沢証言」を正確に伝え、同時に分析しなければならない
という司法マスコミの理屈はわかる。

しかし、今、問題にすべきは、一人の政治家を、立証困難を承知で追い込む刑
事司法の在り方であり、裁判員裁判や検察審査会の起訴議決制など司法制度改
革が進む中で、裁判所と検察と司法マスコミが、これまでのように検察主導で
“癒着”することなく、それぞれが独立、新たな刑事司法の場を築くべきだと
いう視点である。

弊誌は、「シナリオ捜査」で陸山会の政治資金収支報告書を刑事事件化した特
捜検察の手法を、これまで何度も批判してきたが、法廷での「小沢証言」をも
とに、再確認してみたい。

強制起訴された小沢被告が問われているのは、「4億円の出所」である。

小沢氏はこれまで、政治献金→銀行融資→個人資産と変遷させ、それを検察審
査会は「著しく不合理で信用できない」と批判、強制起訴の理由の一つとなっ
ていた。

今回、小沢氏は4億円の出所について、「親から相続した不動産の売却益や印
税や40年以上の議員報酬などが基になっていた」と説明、出所を一つに絞ら
なかった。

これはこれで説得力がある。小沢氏は、父が政治家で、それなりの資産を残し
たし、妻は上場企業のオーナーの娘で資産化である。

むろん本人にも議員報酬他の収入があり、「手元に4億円」という説明が、合
理性を欠くとは思えない。

むしろ、大物政治家として“配下”の政治家を引き連れ、「数は力」を信奉、
実践もしてきた小沢氏の手元に、4億円がない方がおかしい。

月々の給料で生活する官僚やマスコミ記者の感覚で、「4億円も手元にあるわ
けがない」と、批判するのは、「政治の現実」を知らないだけだ。

もう一つ問われているのは、秘書との「共謀性」である。これも小沢氏は、
「私の関心は天下国家。政治資金収支報告書を見たことは一度もない」と述べ、
検事役指定弁護士側の「秘書から虚偽記載の報告を受け、了承した」という主
張を全否定した。

ここにあるのも、検事や司法マスコミの「そんな大金を“他人任せ”にするハ
ズがない」という“常識”である。これも大物政治家が位置する「政治の現実」
を知らない、というしかない。

検察は、「霞が関」にとって好ましくないという悪印象、「角栄―金丸」の
“衣鉢”を継ぐ政治家という先入観で捜査を開始、収賄罪も脱税も見つけるこ
とができず、形式犯の政治資金規正法違反を持ち出し、それでは恰好がつかな
いからと水谷建設からの裏献金1億円を持ち出した。

「小沢狙い」の無理筋捜査であることは、法廷に立った前田恒彦元大阪地検特
捜部検事(証拠改ざん事件で服役中)が、起訴に必要な証拠だけを積み上げる
検察の捜査手法を披露したうえで、「私が裁判官なら無罪判決を書く」と述べ
ており、“身内”から否定されたに等しい。

こうして、検察の思惑で捜査が始まり、体面で「期ズレ」を起訴した裁判に意
義は見出せない。

むしろ、長い「政治の空白」を生みだしたという意味では、検察も、司法マス
コミも罪つくりというしかなく、せめてこれを機に、裁判所を含めた刑事司法
が見直されるのでなければ、陸山会公判には、何の意味もないのである。



●日中関係を握る女性とは何者か?
(転載同前)

2012年を迎えた日本にとって、主要懸案の一つが中国問題であることは論
をまたない。

軍事的膨張を続ける中国は、日本を射程に収める弾道ミサイルを配備し、次世
代戦闘機の開発を急いでいる。南シナ海や東シナ海では日米両国、東南アジア
諸国との軋轢を繰り返す。

政情不安が予想される北朝鮮と並んで、中国はアジアの火種となっており、昨
年のAPECを機に、米国が「アジア回帰」を打ち出して対中牽制を強めたの
は記憶に新しい。

日本はこうした環境下において、中国との距離感を修正しながら保っていかね
ばならない。

そうした中で、日本の外務省が密かに「頼み」とする中国指導部へのパイプ役
の女性の存在は知られていない。

中国人民対外友好協会会長の李小林女史(58歳)である。

関係筋が明かす。

「玄葉光一郎外相が昨年11月に訪中した際、温家宝首相との会談が実現したの
は、李女史の立ち回りが 功を奏したといわれています。

李女史は国家主席だった故李先念氏の娘で、中国政府の高級幹部子弟グループ
である『太子党』の一員。

次期国家主席の習近平副主席とは北京の要人居住地・中南海で一緒に育った、
同じ年の幼なじみという関係です」

関係者によれば、日本外務省は玄葉外相を通じ、外相訪問直前に野田首相との
会談までセッティングして李女史を厚遇。

外相訪問時は温首相との会談は難しいとみられたのが急転直下で実現したが、
これは厚遇を通じて気をよくした李会長が、温首相周辺の指導部に直接働きか
けたことが効いたとみられている。

興味深いのは、李女史との関係を重視しているのは日本外務省だけでなく、
「創価学会も独自に関係強化を図っている」ということだ。

「李会長は昨年11月21日に創価学会本部、22日に創価大学を訪問しています。
池田大作名誉会長は体調不良のため面会しなかったものの、『聖教新聞』によ
ると、本部を訪れた李会長に対し『友好の井戸を掘った先人の苦労を偲び、若
い世代の握手を喜ぶ内容の詩を贈った』ということです。

2012年は日中国交正常化40周年にあたりますが、学会は『北京・故宮博物院展』
などを予定しており、李会長とのパイプはきわめて重要との認識を持っている
ようです」(ジャーナリスト)

習近平時代を睨み、そこにダイレクトにつながる存在として李女史との関係を
重視する日本外務省。

日中関係を安定させ事業を成功させたい学会。一方で中国も、権力委譲を今年
に予定しており、米国がアジア・太平洋地域での中国包囲網を築こうとしてい
る中で、日本とのいらぬ対立を深めたくはないとの計算があり、李女史の存在
は中日関係の緩衝剤との位置づけがなされている模様だ。

テークホルダーの利害が絡み合う中、李女史の動向は今後の日中関係を計るう
えで、一つの大きな尺度になることは間違いなさそうである。



●「紳助復帰」はケジメなき吉本興業と弛んだ警察との合作!
(転載同前)

芸能界の新年早々の“サプライズ”は、1月4日、吉本興業の大崎洋社長が、
「吉本興業・創業100周年プロジェクト」の記者会見で発したこの言葉だった。

「願わくは、社会の皆様、ファンの皆様、マスコミ皆様のご理解を得て、いつ
の日か、私たち吉本興業に戻ってきてもらえるのだと信じております」

戻って欲しいのは、島田紳助である。

周知のように紳助は、昨年8月、元世界チャンプの渡辺二郎を介した山口組系
極心連合会会長との交際が発覚、自ら芸能界を退いた。

その記憶が新しいのに、もう芸能界復帰を、「首切り」した当人であるプロダ
クション社長が要望。その裏には何があったのか。

「昔気質の大崎さんには、紳助を暴力団に走らせた右翼攻撃を会社が防がなか
ったことへの“負い目”がある。

心配していた暴力団排除条例の“締め付け”も緩やかになり、なんとか自分の
力で早く復帰させたくなった。

また、社長がそう口にすることで、吉本の若手芸人も情報発信しやすく、それ
が復帰のムード作りになるという計算もあった」(吉本興業関係者)

実際、タブーが解かれたように芸人らが「紳助復帰」を口にし始めた。

「THE MANZAI2011」で優勝したパンクブーブーが、「できることな
ら復帰していただきたい」と言い、中堅芸人の板尾創路が「また一緒に仕事が
したい」と、強くアピールした。

紳助に人望があるとは聞いたことがない。

むしろ、「俺のケツ持ちが誰か知っとんのか!」と、極心連合会の名を出して
脅していたというエピソードが物語るように、チンピラ気質。

しかも下には強く、上には弱いという世渡り上手で、紳助を嫌う芸人は少なく
ない。

なのに芸人が「待望論」をぶつのは、一部の紳助ファミリー以外は、“社長の
意向”を感じ取っているからだ。

もちろん、世間の感じ方とは大きなギャップがある。

芸能界専用の情報サイトが復帰に関するアンケートを取ったところ、「賛成」
が25%に対し「反対」が75%だった。

「引退会見」は独演会で、「暴力団と一緒の写真があれば見せて欲しい、ハラ
を切ります」「一緒に仕事したことなんかない」と言い、“浅いつきあい”を
強調した。

しかし、その後の嵐のような紳助報道の中で、数々の親密交際証言が飛び出し、
写真についても山口組最高幹部と仲良くワインを飲んでいるものが流出、およ
そ復帰が認められる状況にない。

だが、大崎社長はしたたかだ。年内の早期復帰を目論んでいるわけではないと
いう。

「半年から1年かけて、復帰の環境を整えようということ。最初は吉本の芸人、
やがて紳助と親しい和田アキ子のような大物が復帰を口にするようになれば、

年末か来年早々には、吉本抜きに番組が成立しないテレビ局のプロデューサー
が特番での復帰を準備してくれるハズ、という計算です」(前出の関係者)

もちろんそこには、警察当局の風向きの変化もある。

陣頭指揮を好んだ安藤隆春・前警察庁長官は、暴力団との対決に積極的で、
「山口組(弘道会)壊滅作戦」をぶち上げ、同時に市民に対しては暴力団排除
条例を使い、暴力団との絶縁を求めた。

そこには行き過ぎもあったが、暴力団幹部との親密交際をひけらかす芸人は少
なくなく、

「反社会的勢力」を企業社会から締め出そうとしている警察が、「暴力団と芸
能界」の長年の癒着にメスを入れようとするのも当然のことだった。

しかし、警察官もまたトップの顔色をうかがう官僚である。昨年10月1日、安藤
氏が退任、それほど暴力団の締め付けに関心を持たない片桐裕新長官のもとで
は、

「芸能班」を立ち上げてまで大物摘発に意欲を燃やしていた警視庁組織犯罪対
策三課も急速にトーンダウンした。

その象徴が、大晦日の紅白歌合戦。紳助以上の親密交際をしてきた演歌界の大
物が続々登場、自ら引退した紳助が気の毒に思えるほどだった。

そうした気運を利用しての大崎発言。「しょせんは吉本は興行の会社」である
ことの証明だが、

視聴率欲しさのテレビ局のモラルのなさを利用した、なし崩しの復帰を認めて
いいはずがないし、

警察トップが代わったからといって、「芸能界と暴力団」に一定のケジメをつ
けるべきだという時代の要請に、変わりはないのである。


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